現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > 耐久性完全無視でグリップに全振り! たった10km前後で寿命を迎える「Qタイヤ」ってなにもの?

ここから本文です

耐久性完全無視でグリップに全振り! たった10km前後で寿命を迎える「Qタイヤ」ってなにもの?

掲載 47
耐久性完全無視でグリップに全振り! たった10km前後で寿命を迎える「Qタイヤ」ってなにもの?

この記事をまとめると

■かつてのモータースポーツでは予選専用タイヤ「Qタイヤ」が使用されていた

スーパーGTのトップドライバーはシミュレーターを積極活用! プロは普段どんなトレーニングをしているのか直撃インタビュー!!

■驚異的なグリップ力を発揮する反面サーキット1~2周しかもたなかった

■いまはレギュレーションで使用禁止となっている

一発勝負のための専用タイヤがあった

最近聞くことがなくなったが、かつてQタイヤと呼ばれるタイヤがあった。旧タイヤならわかるが、Qタイヤの「Q」は何の意味? Quiz(クイズ)? Question(クエスチョン)? Quality(クオリティ)? まったく余談だがベビーチーズのQBBは「Quality’s Best & Beautiful」の略。千葉県のブランド落花生に、ピ-ナッツを超える「Qナッツ」というのもあるが……。

脱線しすぎたが、Qタイヤの「Q」はQUALIFYのQ。つまりレースの予選専用タイヤのこと。

タイヤの最大許容速度を示す速度記号にも「Q」があるが、速度記号の「Q」は、最高速度160km/hまでのパフォーマンスの低いタイヤ。乗用車用なら、最低でも速度記号S(最高速度180km/h)もしくはT(最高速度190km/h)以上のタイヤを履いてほしいところ。

さて、レース用のQタイヤだが、Qタイヤは、温まりやすくて、非常に柔らかいコンパウンド、つまりものすごいグリップ力を発揮する反面、タイヤのライフが、サーキット1~2周ぶんしかもたないという極端なタイヤ。

予選の1周だけずば抜けたタイムが出れば、あとはお役御免という、目的意識は高いが、野暮で下品なタイヤで、エコ精神の真逆ともいえるタイヤだった。

「だった」というのは、すでに廃止されているからで、F1では1992年にレギュレーションで禁止。

ただ1980~90年代初頭には、国内レースでもトップカテゴリーに普及していたタイヤで、F3000、グループC、グループAなどでも、Qタイヤを装着して予選アタックに臨んでいた。

ミハエル・シューマッハは、F3のチャンピオンになって、F1にステップアップする前、1992年に日本のF3000にスポット参戦している。そのとき彼は「F1を目指しているので、予選専用タイヤを勉強したかった」と語っていたのは、レース界ではけっこう知られている。逆にいえば、それだけQタイヤは特異な存在で、使い方も特殊だったといえるだろう。

Qタイヤがレースを面白いものにしていた

また、グループCのレースは「時速400kmの燃費レース」といわれた。Cカーは、レースで使用できる燃料の量だけが制限されていて、エンジンの排気量やターボ、NA、気筒数、レシプロ、ロータリーなどは自由だった。

そんなCカーはやがてターボ全盛となり、予選時だけは燃費を気にせず、フルブースト。そのMAXパワーは1500馬力にも達し、FSWのストレートでは400km/hを超えてもなお加速し続けていたとのこと。

そこからわずか100mちょっとで1コーナーを旋回できる速度まで減速できるグリップ力をCカーのQタイヤはもっていた! その減速Gの高さといったら、まさに比類なし。

その予選アタックを支えていたのも、Cカー用のQタイヤ。

グループAでもR32GT-R同士が戦った、1993年(グループAラストイヤー)は、ブリヂストン、ダンロップ、アドバン、トランピオの各タイヤメーカーが大激突。「タイヤ戦争」と呼ぶのにふさわしい、激戦を繰り広げ、レースウィークの半分はタイヤテストということも。当然、Qタイヤの開発も過熱していったので、予選からワクワクして観戦したのを覚えている。

いまではマシンが速くなりすぎたのと、環境面にもネガティブなので、Qタイヤが解禁されることはないだろうが、タイヤライフと引き換えに、驚異のグリップ力を発揮したQタイヤは、ある意味おばけ。

オバケのQちゃんタイヤだったといったら、たとえが古すぎるだろうか???

関連タグ

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

全国の取締機に対応!新機能“フィルタリング”も注目の最新レーダー探知機 ユピテル
全国の取締機に対応!新機能“フィルタリング”も注目の最新レーダー探知機 ユピテル
グーネット
オリベイラ、スペインGPも欠場へ。順調に回復も出場不可と判断。A.フェルナンデス代役続投
オリベイラ、スペインGPも欠場へ。順調に回復も出場不可と判断。A.フェルナンデス代役続投
AUTOSPORT web
新型「インスター」発売! 全長3.8mの“ちょうどいいボディ”に「メーカー初の機能」&「日本専用チューニング」採用!? ヒョンデの小型SUV、魅力は?
新型「インスター」発売! 全長3.8mの“ちょうどいいボディ”に「メーカー初の機能」&「日本専用チューニング」採用!? ヒョンデの小型SUV、魅力は?
くるまのニュース

みんなのコメント

47件
  • goo********
    Qタイヤでのスーパーラップは再び見てみたい。混走じゃなく1台毎の。
    まぁ無理だろうけど。
  • ncm********
    アドバン・トランピオはメーカー名では無い。それぞれ横浜ゴム、TOYO TIREのブランド名
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

100 . 8万円 165 . 5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0 . 0万円 165 . 0万円

中古車を検索
ホンダ ライフの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

あなたの愛車、今いくら?

申込み最短3時間後最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!

あなたの愛車、今いくら?
※1:本サービスで実施のアンケートより (回答期間:2023年6月〜2024年5月)
メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

100 . 8万円 165 . 5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0 . 0万円 165 . 0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

あなたの愛車、今いくら?

申込み最短3時間後最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!

あなたの愛車、今いくら?
※1:本サービスで実施のアンケートより (回答期間:2023年6月〜2024年5月)
メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村

あなたの愛車今いくら?