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日本のミニバンはやっぱりスゴかった──新型トヨタ・ヴォクシー試乗記

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日本のミニバンはやっぱりスゴかった──新型トヨタ・ヴォクシー試乗記

フルモデルチェンジしたトヨタの新型ミニバン「ヴォクシー」に小川フミオが試乗した。印象はいかに?

アグレッシブなデザイン

愛車の履歴書──Vol5. チョコレートプラネット・長田庄平さん(後編)

最強の乗りものともいえる1台が、トヨタのヴォクシーだ。セダンの快適性と、ワゴンの利便性と、それにハイブリッドの環境適合性をそなえたモデルもある。2022年1月に発売された新型に乗ったところ、ミニバンとしての性能が全方位的に向上しているのに感心。

ヴォクシーと、姉妹車「ノア」は、今回も同時発売。ヴォクシーのほうが、“先鋭・独創”を標榜するだけあって、アグレッシブな外観で、かつ価格もすこし上の設定。それでも、販売の立ち上がりは、ヴォクシーがトップを走っているそうだ。

ヴォクシーのスタイリングは、かなり印象的だ。大きなグリル面積と、吊り目ぎみのポジションランプが、迫力をかもしだしている。開発中に「ここまでやって(市場に)受け入れられるだろうか?」という懸念もあったとか。これは好みの問題なので、私はそこの評価には立ち入らないでおきます。

あたらしいヴォクシーは(すこし専門的だけれど)「GA-C」というプラットフォーム(土台)を採用。 「プリウス」や「カローラ・クロス」を含めたカローラ・シリーズ、「C-HR」などにも採用されている。

あたらしいプラットフォームを利用して、新型ヴォクシーでは、居住性の向上に焦点をあてたパッケージングを実現したのも大きな特徴だ。

たしかに快適性はグンっと高まっていた。

万能選手

あたらしいプラットフォームを利用して、新型ヴォクシーでは、居住性の向上に焦点をあてたパッケージングを実現したのも大きな特徴だ。

試乗したのは、3列シートの、2.0リッターガソリンエンジンで前輪を駆動する「S-Z」と、1.8リッターガソリンエンジンに電気モーターを組み合わせ、後輪も電気モーターで駆動する「E-Four」システム搭載の全輪駆動「S-G」。ともに2列目シートは左右アームレスト付きのいわゆる“キャプテンシート”の7人乗り仕様だった。

「このクルマに乗って“オレの最後のクルマはこれでいい”って言うのが、ほんとのクルマ好きかも」なんて、試乗会で会った友人の自動車ジャーナリストは言っていた。

たしかにひとことで印象をいうなら、万能選手。とりわけクルマを日常的に使うひとには、頼もしい味方になってくれそうだ。

なによりいいのは、快適性の高さ。「運転席に座るとしっくりきて、運転が楽に出来ることをめざしました」と、開発を指揮したトヨタ車体の黒栁輝治主査が語っていたとおりだ。ダッシュボードのレイアウトといい、視界といい、シートの座り心地といい、違和感がまったくない。

走り出しも同様。すっと出る。黒栁主査によると、軽快さの追求が開発において力を入れたポイントだったそうだ。

たとえばハイブリッドは、従来型のオーナーに“加速がややもっさりしている”という声があったそうだ。

それを解消すべく、駆動用バッテリーもモーターも出力を上げるとともに、モーターが動く領域を拡大。電気自動車のあのトルク感のある走りの採り入れることに心を砕いたようだ。

クルマ好きにも注目してもらいたい

ハイブリッドモデルに乗ると、従来との違いがよくわかる。

「90km/hまでなめらかな加速が続くことを心がけました」(黒栁主査)というだけあって、たとえば東京都内の首都高などは、たしかに気持ちが良い。

コーナリングも、ハイブリッドのほうが足まわりの設定がしっかりしているかんじで、やや操舵感が重めのステアリング・ホイールとともに、いいかんじのドライビングフィールがある。

スムーズな発進のうえ、足まわりがソフトで、いい意味で“ふわふわ”と感じられる。ハイブリッドモデルでは、もうすこし硬めな印象ではあるものの、総じて乗り心地はいい。第1列、第2列、それに第3列、どこにいても意外なほど快適なのには驚いた。

2850mmのホイールベースをもつシャシーを、徹底的に使いこなしたようなパッケージングは、もうひとつの魅力だ。室内長はたっぷりというかんじ。それに前の席の下に足先が入るので、きゅうくつな印象はほとんどない。第3列にいても、足もとがきつくない。

どの席にいても、意外なほど楽チンで、気持ちよい。

新型ヴォクシー、とってもよく出来ている。前輪駆動でもじゅうぶんいいと思う。電気を使う4WDシステムもセールス的には大きな武器になりそう。

日本のファミリーカーの最前線は、クルマ好きにも注目してもらいたい。

文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.)

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みんなのコメント

43件
  • 輸入車大好きなこの筆者、今更な稚拙なインプレッション記事だな。
    「日本のミニバン」
    とか言って、まずは欧州車から見たの視点だ。

    ところどころのトヨタを持ち上げ過ぎなワードが不自然。さすが、忖度してるんだろうな。
  • 前々から違和感持ってたけどGQがこういう大衆車の記事を書く意味あるのかなと。Webページにはこう書いてあるんですよね↓
    GQ JAPANは本質にこだわる男性のためのメンズ・ファッション&クオリティ・ライフスタイルマガジンです。
    いくらなんでもヴォクシー乗っていて私は車にこだわっているんだよね!って言われても説得力無いような気がするんですよね。(ヴォクシーはファミリーカーとしては優秀だと思っています。決して車をディスっているわけではないです。)
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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