若い頃には見向きもしなかったけど、今ならその良さがわかる。走りの質感、控えめなデザイン、使い込むほど滲み出る魅力――いい具合に歳を重ねたイケオジだからこそわかる、渋く光る“隠れ国産名車”を厳選して紹介!
文:FK、写真:日産、ホンダ、CarsWp.com
不人気車ゆえに“掘り出し物”感も味わえるトヨタのマークX ジオ
“マークX”の名にふさわしい洗練された高級感と優れた走行性能を備えた新しいコンセプトのクルマとして、2007年9月に登場したマークX ジオ。
その最たる特徴は、使用シーンに応じて自由にアレンジできる室内空間にあった。
ミニバンの車高を低くしたようなシルエットをもつステーションワゴンでありながら、“4+Free”というコンセプトのもとに大人4人がゆったりとくつろげる独立4座(2列目がセパレートシート仕様車)と、キャビンを2~7人乗りのさまざまな形に変化させてセダン・ワゴン・ミニバンそれぞれの使い勝手を備えた“3モードキャビン”を実現。
自由な発想で使用できるくつろぎの室内空間を提供した。
エンジン&トランスミッションには圧倒的な加速と低燃費を両立したV6 3.5リッターDual VVT-iエンジン&6 Super ECTの組み合わせと、滑らかな走りと低燃費を実現した2.4リッターVVT-iエンジン&Super CVT-iの組み合わせを採用。
新設計のサスペンションや大径タイヤと相まって優れた操縦性はもとより、高い走行安定性や上質な乗り心地も両立していた。
また、安心・快適を追求した先進装備も見どころのひとつで衝突時の被害軽減を図るプリクラッシュセーフティシステム、設定車速内において先行車との車間距離を走行速度に応じて維持するレーダークルーズコントロール、操舵角と車速に応じてロービームを動かして進行方向の視認性を高めるインテリジェントAFS、縦列駐車や車庫入れの後退時にステアリング操作を支援するインテリジェントパーキングアシストなど充実。
デビュー当時は価格帯も256万円から333万円と比較的リーズナブルに設定されていたことから、発売後1カ月間で月販目標台数の2倍となる約8000台を受注して好調な立ち上がりを示したが、その後はセールスが伸び悩み、2013年12月に生産と販売が終了した。
不人気車ということもあり、現在の中古車市場でも平均価格が50万円前後とお買い得な相場を形成している。
日産の2代目ムラーノはアーバンなライフスタイルにもピッタリの高級SUV
それまでのSUVがもつデザイン観にとらわれることなく、新しいドライビングSUVデザインの可能性を追求するとともに機能性と快適性の向上を目指したムラーノが国内デビューしたのは2004年9月。
その最大の特徴は、斬新なデザインと高いドライビングパフォーマンスの両立にあった。
エクステリアは躍動感のある彫刻をテーマにアンダーボディでSUVの力強さを、キャビンはスポーティセダンの開放感を表現。
メカニズムにおいても、V6 3.5リッターエンジン搭載車にエクストロニックCVT-M6を組み合わせることで余裕あるトルクがもたらす力強い走りとスポーティセダンのような運動性能を実現した。
その後、2008年9月にフルモデルチェンジを行って大きく進化し、初代がもつムラーノらしさは継承しつつも圧倒的な存在感のプレミアムSUVとして登場。
新型プラットフォーム(D-プラットフォーム)の採用によるスポーティでしっかりとした走りや、さらに静かで快適な乗り心地、スイートルームのようなゆったりとした上質な空間、快適性を演出するさまざまな装備をあわせもつ1台に仕上げられていた。
特に、あらゆるシーンで意のままに操れるスポーティさは大きな魅力で3.5リッターのVQ35DEエンジンはエクストロニックCVTとの協調性を追求して加速性能、ダイレクト感、加速度などドライバーの意のままにコントロールできるドライバビリティを実現。
2.5リッターのQR25DEエンジンもフリクション低減によって燃費性能と出力向上を両立するとともに、吸排気系の径拡大や圧縮比のアップによって広い速度域でトルクと出力が向上。
また、全車にアダプティブシフトコントロール付きの新型エクストロニックCVTを採用し、動力性能と燃費性能の双方が最適になるよう変速タイミングも調整されていた。
年式がやや古いこともあって現在の中古車市場でタマ数は少ないものの、価格は100万円以下の個体が大半を占めている。
4代目のホンダ・レジェンドは“羊の革を被った狼”たる走行性能の高さが魅力
本田技研工業 狭山工場の閉鎖にともなって、2022年1月に生産終了となったレジェンド。
その最終モデル(5代目)は車体前部にひとつ、後部に2つ配置した計3つのモーターとエンジンを使ってドライバーの要求や走行状況に応じて前輪駆動・後輪駆動・四輪駆動の3つの駆動方式とEVドライブ・ハイブリッドドライブ・エンジンドライブという3つの走行モードのなかから、最適な駆動方式と最もエネルギー効率の良い走行モードを連続的に自動で切り替えるユニークな1台であった。
それゆえに、現在の中古車市場においても300万円近い平均価格でまだまだ高値安定といった状況にあるが、2004年10月に登場した4代目レジェンドは平均価格が70万円前後とお買い得感が高い状況となっている。
4代目の魅力は世界初の四輪駆動力自在制御システムと300psを発生するエンジンの採用に加え、徹底した軽量化によって運動性能を飛躍的に向上させている点にあるが、ここで注目するのはデビュー当時の初期モデルではなく、2008年9月にデビューしたマイナーチェンジモデル。
というのも、このマイナーチェンジで309psの高出力と優れた燃費性能を両立した新型V6 3.7リッターVTECエンジンが新採用されたのだ。
吸気側のみならず、排気側にもVTECを採用して309psのパワーを生み出すとともに、低速域から鋭く高速域まで伸びやかに加速する全域トルクフルな走りと優れた燃費性能を実現。
そのパワーを効率的に路面へと伝えるべく、トランスミッションにホンダ初の6速オートマチックを採用するなど羊の皮を被った狼的な高級セダンへと進化を果たしたのだ。
インテリアも走る楽しさや上質感を空間全体で感じられる、人の感性に訴えるデザインを採用。
さらに、エンジンのこもり音と逆位相の音を発生させて、こもり音を低減させるアクティブノイズコントロールの採用などにより、静粛性や快適性を大幅に向上させたことも大きなトピックであった。
時代を先取りしすぎた軽SUVのダイハツ・ネイキッドはセカンドカーに最適!?
長らく続いているSUVの波は、軽自動車市場にも及んでいることは周知のとおりだが、今から遡ること約25年前の1999年に1台の軽SUVが誕生し、大きな話題を呼んだ。
そのクルマの名はネイキッド。“自由自在にクリエイティブ・カー”をコンセプトに、日常用途での実用性をベースにした乗る人が主体になれるクルマ、そして、今までのクルマとは発想の違う新ジャンルのスモールカーとして登場したネイキッドは、タフ&シンプルをコンセプトに機能と融合させた箱型ボディで個性を主張。
そのカクカクしたデザインを活かすべく、ハマー仕様に仕上げるカスタムも流行した。しかし、ネイキッドの見どころはそこではない。
乗る人が自分の趣味やライフスタイルに応じた使い方ができるよう、フリーアレンジインテリアを実現したことにある。
例えば、室内のインナールーフサイドに突っ張り棒が使えるバーエンドキャッチャーを片側に4箇所ずつ、Cピラーにナットを埋め込んだ穴を左右6箇所ずつ、さらにハッチバックドアの内側にもナットを埋め込んだ穴を左右2箇所ずつ設けるなど、自分流の工夫がしやすいような配慮がなされていたのだ。
加えて、前倒しフラット助手席シートや左右独立で取り外しできる1脚約8kg(ヘッドレスト付は約9kg)のシートバック前倒し機構(左右独立)付き超軽量リアシートの採用により多彩なシートアレンジも可能であった。
日常での使い勝手も良く、乗り降りや横からの荷物の積み下ろしを容易にする、ほぼ直角(約85°)に開くサイドドアや、荷物の積み下ろしを容易にする大開口ハッチバックドアを採用するなど、今ならヒットしそうなスペックを有していた。
しかし、実用性に長けたトールワゴンがもてはやされていた軽自動車のニーズに合致せず、惜しまれつつ1代限りで姿を消した。
デビューから20年以上が経過していることもあって、現在の中古車市場でも下は10万円前後、上は100万円前後、平均価格は40万円前後とセカンドカーとして購入してもよさそうな価格相場となっている。
スライラインの名を冠した唯一のSUV=スカイライン クロスオーバーは個性が爆発!
クーペとSUVの融合から生まれた流麗で躍動感のあるエクステリアデザインを引っ提げて、2009年7月に登場したスカイライン クロスオーバー。
その当時のスカイラインは北米市場に導入されたV35型の流れを汲んだ12代目のV36型が販売中で、それまでのスカイラインのイメージを大きく変えた世代でもあった。
スカイラインの歴史のなかでは混迷期を迎えていたといっても過言ではないこの時期に登場したのがスカイライン クロスオーバーだけに、ややキワモノ感があることは否めないが、しかし! そのスペックを見ると魅力あふれる内容と言わざるを得ない。
まずはエンジンから。クラストップレベルとなる330psの最高出力を誇る3.7リッターのV6エンジンは力強さと扱いやすさ、高回転まで軽快に吹け上がる伸びの良さを実現。
これに組み合わせられるマニュアルモード付き7速ATも幅広いカバーレンジを有するギヤ比によって伸びやかで途切れのない加速を実現するなど、スカイラインを名乗るに相応しい運動性能が与えられていた。
また、高級車に相応しい、しなやかで上質な乗り心地を実現するとともに駐車ガイド機能付きアラウンドビューモニター・車線逸脱防止支援システム・前方車両接近警報・インテリジェントクルーズコントロールといった多くの先進装備も採用されていた。
加えて、リモコン可倒式リアシート、運転席格納式コートハンガー、ウェルカムライト、Boseサウンドシステムなどの快適装備も充実していたが……本家のスカイラインと同様にセールス的に成功を収めることができず、2016年にひっそりと生産が終了。
ちなみに、現在の中古車市場ではタマ数は少ないものの平均価格は100万円前後と比較的リーズナブルなだけに、イマドキのオシャレなSUVに飽きた人にとってはうってつけの1台なのかも!?
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みんなのコメント
FR 6AT、ハイブリッドだのややこしいものはナシ。
カタログに並ぶ数字は目を引くものはないが、すっと手に馴染むいい道具のようなクルマ。