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幻に終わった4ドアサルーン「エストーケ」(2008)【ランボルギーニ ヒストリー】

掲載 更新 2
幻に終わった4ドアサルーン「エストーケ」(2008)【ランボルギーニ ヒストリー】

Lamborghini Estoque

ランボルギーニ エストーケ

スーパースポーツに革命を起こした「アヴェンタドール」前編(2011)【ランボルギーニ ヒストリー】

パリ・サロンで発表されたコンセプトモデル

ランボルギーニのプロダクションモデル・ラインナップには現在、12気筒ミッドシップのアヴェンタドール、10気筒ミッドシップのウラカンという両スーパースポーツと、8気筒エンジンをフロントに搭載したSSUV(スーパースポーツ・ユーティリティ・ヴィークル)のウルスが存在するが、ランボルギーニはウルスの開発をスタートさせる以前に、4ドアサルーンの可能性を探っていた時代があった。

そしてその評価を問うために、2008年のパリ・サロンで発表したのがコンセプトカーのエストーケだ。エストーケとはスペイン語で闘牛士が用いる刀剣を意味する言葉で、それはかつてランボルギーニが生産した2ドア4シーター、エスパーダと同義の言葉であった。

マルツァルにインスパイアされたデザインを採用

エストーケのボディサイズは、全長×全幅×全高で5150×1990×1350mm。ホイールベースも3010mmと堂々とした設定だった。それによって得られたキャビンの前後長が、低いルーフラインに影響されたパッセンジャーの閉塞感を低減することに大きく貢献していることが分かる。

エクステリアとインテリアで、その要所にモチーフとして採り込まれているのはヘキサゴン、すなわち六角形で、これも後にエスパーダへとつながるコンセプトカー、マルツァルのディテールにインスパイアされたものだ。つまりマルツァル、エスパーダ、エストーケという一連の流れを、ランボルギーニはエストーケという車名やデザインで強調したかったのだろう。

アウディ A8と共通のアルミボディに5.2リッターV10を搭載

エストーケに搭載されていたエンジンは、後期型ガヤルドから流用された5204ccのV型10気筒自然吸気。最高出力は560psで、基本骨格となるアルミニウム製のスペースフレームは当時のアウディ A8に共通だった。生産はすぐに立ち上がることが可能と思われたが、当時CEOを務めていたステファン・ヴィンケルマンは、今後4年以内にそれを決定するとパリ・サロンではコメントしたのみ。結局はSSUVのウルスが第3のモデルとして2018年に誕生する。

【SPECIFICATIONS】

ランボルギーニ エストーケ

発表:2008年

エンジン:90度V型10気筒DOHC(4バルブ)

総排気量:5204cc

圧縮比:11.0

最高出力:412kW(560ps)/8000rpm

最大トルク:540Nm/6500rpm

トランスミッション:ー

駆動方式:ー

車両重量:ー

最高速度:ー

解説/山崎元裕(Motohiro YAMAZAKI)

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みんなのコメント

2件
  • 今となっては、こんな中途半端なセダン出さなくて良かったね。
    流行りのSUVの方が作りやすく、気兼ねなくはるかにボッタくれる。企業として全く持って正しい判断。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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