カーボンニュートラルの実現に向けて
新世代トヨタ「クラウン」の第二弾として登場したクラウン(スポーツ)にPHEVモデルが追加されました。従来からのハイブリッドモデルより、スポーティな走りを備えた上級グレードとなります。
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PHEVに最適化された足まわり
トヨタは2023年12月、クラウン(スポーツ)にPHEV(プラグインハイブリッド)を追加設定。すでに登場しているハイブリッド(スポーツZ)と合わせ、2グレード展開となった。車両価格はハイブリッド(スポーツZ)の175万円高となる765万円。トヨタによると、この新たなPHEVモデルはクラウン(クロスオーバー)、クラウン(スポーツ)、クラウン(セダン)のハイブリッドとクラウン(セダン)燃料電池車(FCEV)と併せ、カーボンニュートラルに向けた重要な選択肢のひとつになるという。
パワートレインは最高出力177ps/最大トルク219Nmを発揮する2.5L直4エンジンに、182ps/270Nm(フロント)と54ps/121Nm(リア)のモーターを組み合わせることでシステム総合出力を306psに。モーターを最大限に活用することで、シームレスで力強い加速を実現している。また、電気式4WDシステム(E-Four)の採用により、パワーを余すことなく4輪に配分、コーナリングはもちろん降雪や雨天での走行でも安心感を高めたという。
駆動用のリチウムイオンバッテリーは51Ahを搭載、室内空間を減らすことなく車体床下に配置されている。満充電状態でのEV走行距離は90km(WLTCモード。以下同様)とされ、日常使いでは大部分をEV走行でカバーすることが可能に。ハイブリッド燃費は20.3km/L、55Lのガソリンタンク容量により航続距離1200km以上となっている。また、トヨタのPHEVは充電方法が普通充電のみの場合が多かったが、新型は急速充電が標準で備わっていることもポイントだ。
走りもPHEVに最適化された。ハイブリッドのスポーツZをベースとし、フロアトンネル部のブレース(補強材)追加などで、最適な剛性バランスを追求。その剛性バランスに対して、前後ショックアブソーバーの摩擦特性と減衰力特性を最適化させている。さらに、サスペンションにはショックアブソーバーの減衰力を4輪独立で制御するAVS(アダプティブ・バリアブル・サスペンション・システム)を採用し、しなやかな動きとフラットな乗り心地を実現させるという。
PHEVならではの利便性も追求
エクステリアはスポーツZと同様ながら、マットブラックの21インチ専用アルミホイールと赤いキャリパーを装着することでプレミアム感とスポーティ感を演出する。インテリアは運転席と助手席で非対称なブラック&センシュアルレッド配色を取り入れることで個性を高めた。赤いステッチを施したスポーツシートを標準化するなど、スポーツZとの差別化が図られている。
PHEVならではの利便性の追求もポイントだ。まずは、車内を部屋として活用できる「マイルームモード」。これは普通充電時にパワースイッチをONにすると、外部電源を利用してエアコンやオーディオの使用が可能になるという便利な機能。エンジンをかけずに車内で快適に過ごすことができる。
そして、最大1500Wの外部給電機能も標準装備。バッテリーにためた電力を外部に給電でき、アウトドアなどで役立つ「EV給電モード」と、災害などの非常時にクルマを電源として活用できる「HEV給電モード」が設定される。
「HEV給電モード」はバッテリーが一定の残量を下まわるとエンジンがかかり給電を継続。バッテリー満充電・ガソリン満タンの状態から、(1日当たり10kWhという一般家庭の日常使用量換算で)約6.5日分の電力供給が可能となっている。もちろん、クルマに蓄えた電気を住宅に供給するV2Hにも対応可能だ(別売のV2H機器が必要)。
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みんなのコメント
ハリアーPHVを見にディーラーに行った時、急速充電ポートがアウトランダーPHEVには付いているけど・・と質問したら「家で充電するPHVは急速充電は必要ありません。トヨタは必要無い物を付けて価格を上げるようなことはしません」とキッパリ言われましたよ。