会場にズラリと並んだ日本車たち
2024年で20周年を迎えたドイツのアジア車イベント「Reisbrennen」。最初は80台ほど、オフ会のような雰囲気で始まったようですが、口コミやSNSでその様子が拡散されるにつれて、どんどん規模が拡大し、いまやラウジッツリンクの広い敷地を贅沢に使うイベントに成長したそうです。この20周年記念大会は約2万5000台と約4万人の来場者で賑わいました。来場した日本車などを中心にレポートします。
ドイツ最大級のアジア車の祭典に潜入!「無意味な会社」「貴族インテンス」など変な日本語ステッカーが面白い!【みどり独乙通信】
日本でもあまり見かけないレアな旧車も
「Reisbrennen」はアジア車の祭典ですが、ざっと見た感じでは9割以上が日本車です。トヨタ「GRスープラ」といった最新モデルから旧車、ド派手な改造車など、多岐にわたっていてブラブラ見ているだけでも楽しめます。
ドイツでは販売されていない、日本では見慣れた高級セダンやワンボックスカーも並んでいて面白いのです。ドイツでもレクサスは販売されているのですが、街で見かけることは滅多になく、車種も限られていますが会場では多く見かけましたね。これだけ日本車がズラリ並ぶと、まるでここは日本か? と見間違えるほどの昭和から令和の日本車が揃っていたのでした。日本車に乗っていると、ヨーロッパでは見たこともないクールなクルマ! ということで、めちゃくちゃ人気者になれますよ。
そして、新旧日産「スカイラインGT-R」&「GT-R」の多いこと! 日本でもこんなに多くのGT-Rに遭遇したことがありません。この日は約110台が集合したと聞きました。オーナーには残念ながらお会いできなかったのですが、1971年製の初代GT-Rもパドックに鎮座していて、これは一番の人気でした。
トヨタ「86」&スバル「BRZ」や日産「シルビア」など、車種ごとに愛好家グループがあるようで、一緒に記念撮影をされている光景も。ラッピングを施したり、チューニングをしたりと1台ごとに個性豊か。昭和に流行った吊り革も、このReisbrennenでは健在で、数多くのクルマに装着されていました。現場のショップには吊り革のほかに水中花のシフトノブも売っていましたし、実際に装着している方もいましたが、これらの超昭和アイテムはドイツのZ世代の方にも新しく感じるのでしょうか?
参加者同士のコミュニケーションのひとつは写真の手渡し
フロントガラスのワイパーの所にインスタントフィルムカメラで撮った写真が挟まれていることがあるのをよく見かけます。お気に入りのクルマの写真を撮ってオーナーさんのワイパーへ挟んでプレゼントしたり、イベントで知り合った人とお互いのクルマの写真を撮りあって交換するようで、とてもステキな習慣だと思いました。
また、リアのサイドガラスにオーナーのインスタグラムのアカウントのステッカーが貼ってあるのもよく見かけましたが、まったく面識のない方とクルマを通じてインスタントフィルムカメラの写真やSNSを通じて親交を深めるのが、ドイツのクルマ好きの仲良しになるポイントのようです。もらった写真を車内に大切に飾っている方も多くいます。
これはモータースポーツの世界でも最近の流行りなのか、2024年のル・マン24時間レースの際コースサイドで写真を撮っていたときの話。アメリカ人の映像カメラマンから肩を叩かれて振り返えると、これをキミに、と写真を渡してくれたのです。とても嬉しかったので、きっとReisbrennenなどのイベントで写真をプレゼントされたオーナーさんも、とても嬉しいと思いますよ。私もインスタントフィルムカメラが欲しくなりました。
さて、来場者のお待ちかね(?)コンテンツかもしれない、セクシーカーウォッシュもイベント広場中央で開催されました。しなやかな動きで来場者を魅了する洗車ショーです。素人が見様見真似でやってみた感じではなく、鍛え上げたプロのダンサーはとてもカッコイイです。でも、セクシーな衣装と振付だったので、ちびっ子たちには刺激が強かったかもしれませんね。
夜にはプロのドリフト選手らによるナイトショーや打ち上げ花火が上がり、かなりの迫力でした。場内を警備している警察官の方々もちょっと楽しそう! 深夜2時までこの日もパーティが続きました。私も主催者や来場者の方にビールはいかが? と何度も勧められましたが、残念ながら宿泊するホテルまで運転して戻らなければなりませんので、ありがたくオレンジジュースを頂きました。
そして、まさかの主催者から頂いたビールの代わりのオレンジジュースのアテは、前日にフードトラックコーナーで買って食べたカリーヴルスト! 主催者のスタッフが作ってくださり、おいしかったので3回もお代わりをしてしまったのはナイショです。
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