今、125ccクラスのバイクが売れている。“原付二種”というカテゴリーで、原付並の手軽さとコストパフォーマンスの高さが魅力だ。いっぽう走りは小型二輪と遜色ない俊敏さで、その “いいとこ取り”が人気の理由。バイク好き俳優・駒木根葵汰(こまぎね・きいた)と元バイク雑誌編集長・カワニシが注目の125ccモデルにイッキ試乗し、その魅力を確かめる。次は最近の“原二ブーム”を牽引している人気モデル、ホンダ「CT125ハンターカブ」に乗った。
スーパーカブ一族でもっともタフなやつ河西啓介(以下、カワニシ):今回試乗するのは、国産125ccクラスの中でもトップクラスの人気を誇っているホンダCT125です。“ハンターカブ”と、言えば、わかりますよね。
駒木根葵汰(以下、きいた):はい、もちろん! 地元に50ccの「モンキー」とか「ゴリラ」に乗っている仲間がいて、僕も古い「ダックス」に乗っていたし、ハンターカブには親近感ありますね。ホンダの原付って、誰もが通る道って感じですね。
カワニシ:ハンターカブのルーツは、1960年代にアメリカで発売された、スーパーカブをベースにアップマフラーやブロックタイヤを装備してトレイル(山道)を走れるようにした「HUNTER CUB C105H」というモデル。“ハンター”という名前のとおり、狩猟に使うことも考えられていて、ライフル銃を固定するためのオプションパーツもあったんです。
きいた:それはすごい! スーパーカブって新聞配達や蕎麦屋さんの出前などで使われているイメージが強くて、まさに“働くバイク”ですよね。
カワニシ:その後、1980年代にオン/オフロードを走れるレジャーバイクとして「CT110」が日本でも発売されて人気が出たんです。CT110は2012年に生産終了になったんだけど、2019年に後継モデルとして登場したのが現行のCT125 ハンターカブですね。
ハンターカブとジムニーの共通点きいた:跳ね上がったアップマフラーとか大きなリヤキャリアとか、無骨で “ギア”的な作りがカッコいいですよね。タイヤも大きいから「原付」ってイメージじゃなくて、「バイク」って感じ。これならツーリングに行きたくなりますね。
カワニシ:CT125はデビューするや、昨今のアウトドア・ブーム、キャンプ・ブームも追い風になり大人気になりました。一時は納車まで“1年待ち”と言われていましたが、最近は少し落ち着いたみたいですね。
きいた:なんだか四輪で言うところのスズキ「ジムニー」みたいだですね!小排気量でタフ、無骨なデザインがカッコよくて……。
カワニシ:そうそう! 僕もハンターカブとジムニーはキャラクターがよく似ていると思っているんです。かく言う僕もジムニー・オーナーで、同時にハンターカブも持っていました。少し前にダックス125に乗り換えちゃったんですけど。
きいた:なるほど、ハンターカブに乗っていたんですね。どうでしたか?
カワニシ:これまでたくさんのバイクに乗ってきましたが、初めての感覚でしたね。まるで自転車のように気軽に跨がれるんだけど、走りはタフで林道もがんがん行けちゃう。そのギャップが不思議でした。各パーツもしっかり作り込まれていて、所有感も高い。人気の理由を実感しましたね。
きいた:原付とか125ccって、二輪ビギナーや若い人が乗るっていうイメージがあったのですが、ハンターカブはベテランライダーが乗っているのをよく見かけます。しかもリアキャリアに荷物を満載して、「いったいどこまで行くんですか?」って聞きたくなる人も多いです(笑)。
カワニシ:「釣りはフナに始まりフナに終わる」と、言うけど、だとすればバイクは「カブに始まりカブに終わる」と言えるんじゃないか、というのが僕の持論です。ハンターカブに限らないけど、原二ってコンパクトで取りまわしやすい、燃費がよく維持費も安く経済性に優れている、一般道でストレスを感じない走行性能がある、などなど「大きなバイクはちょっと持て余すかな……」なんて気持ちになってきた僕らぐらいの世代のライダーにハマるんです。だからハンターカブの荷台にはきっと“男のロマン”が山積みになっているはず (笑)。
都会から林道まで、道を選ばない走りカワニシ:試乗してみて、どうでしたか?
きいた:すごく乗りやすい! 先にダックス125に試乗したので、ロータリーギヤにはすっかり慣れたし、なんと言ってもクラッチ操作がないのはラクですね。エンストの心配がないから気持ちにも余裕が生まれます。エンジンも想像以上に力があって、都心の幹線道路でも流れに乗って走れたので安心でした。
カワニシ:2022の年マイナーチェンジを受けて、最高出力は0.3psアップの9.1psになっています。数値的にはたいしたことないですが、発生回転数が750rpm下がっているので、中回転域で感じる力強さは増していますね。同系のエンジンを積む「スーパーカブC125」や「モンキー125」より低速トルク重視にセッティングされているのもハンターカブの特徴で、出力特性もマイルドなので、扱いやすさはホンダの原二シリーズの中でもいちばんかもしれません。
きいた:タイヤが大きいから(前後17インチ)、アイポイントが高く安定感もあって、大きな通りをクルマと一緒に走っていても不安な感じがなかったです。ブロックタイヤはオフロード走行を想定していると思うんですが、都内の道路でも荒れた路面や段差に出くわすことがあるので、安心だなと思いました。
カワニシ:マイナーチェンジでもうひとつ変わったのは、リヤサスペンションにプリロード調整が付いたこと。これはリアキャリアに重い荷物を乗せたり、ふたり乗りしたりするときなどに、サスが沈みすぎないよう調整できるという利点があります。
きいた:後ろが荷台になっているから一人乗りかと思っていたんですが、よく見たらタンデムステップが付いていますね。ふたり乗りができるのはいいなあ、がぜん欲しくなっちゃいますね。
カワニシ:若者がハンターカブでタンデムしていたら、なんだか微笑ましいなあ。最近、都心でよく見かける電動モペッドより、ハンターカブのほうがずっとイケてると思うので、是非きいたくん、カッコよく乗っちゃってください!
駒木根葵汰(こまぎねきいた)2000年1月30日生まれ。茨城県出身。高校生時代、SNSでスカウトされ芸能界に。2021年、スーパー戦隊シリーズ『機界戦隊ゼンカイジャー』にて主役の五色田介人/ゼンカイザー役を演じ話題に。次作の『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』にも出演を果たし、異例の2年連続レギュラー出演に。特技は空手とバスケットボール。文化放送「レコメン」に月曜パーソナリティとして出演中。また7月17日よりテレビ朝日「君とゆきて咲く~新選組青春録~」新章に伊藤甲子太郎で、7月19日よりテレビ朝日金曜ナイトドラマ「伝説の頭翔」に丸川敦役で出演。さらに、10月期BS-TBS「天狗の台所」Season2に主演で出演する。また8月31日には、主演を務めた「25時、赤坂で」(テレビ東京)のファンミ―ティングが韓国でおこなわれる。
【過去記事】
Vol.1 ホンダ・ダックス125
Vol.2 スズキGSX-R125 ABS
文・河西啓介 写真・安井宏充(Weekend.) スタイリスト・堀直樹 ヘア&メイク・Ryo 編集・稲垣邦康(GQ)
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