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【これで本当にマイナーチェンジ?】新型アストン マーティン・ヴァンテージは見た目も走りも全般改良!

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【これで本当にマイナーチェンジ?】新型アストン マーティン・ヴァンテージは見た目も走りも全般改良!

大幅パワーアップはドイツ人の好意?

マイナーチェンジが施されたアストン マーティン・ヴァンテージは以前から気になっていた。何しろ第一印象、つまり顔立ちがいい。以前のマスクも挑戦と捉えれば悪くはなかったが、今回のそれは正統派アストンであることを強く感じさせてくれる。また9月に英国編集部がアップしたヴァンテージに関する詳細データテストも興味深かった。果たして日本でドライブするとどんな印象なのか?

【画像】これで本当にマイナーチェンジ? 新型アストン マーティン・ヴァンテージ 全33枚

スペックの中で誰もが目を止めるのは最高出力だろう。メルセデスAMG由来の3892cc V8ツインターボ、M177ユニットは最高出力が従来の510psから665psまで一気に高められているのだ。出力アップが容易なターボユニットとはいえ、500psオーバーの世界で3割増しは驚きである。しかもメルセデスAMGが搭載するM177ユニットで最もパワーが出ているのがAMG GT63Sの639psなのだから、なんてお人好し……じゃなかった、親切なのだろうと思わずにはいられない。

さて今回、実車を見てスタイリング以上に驚かされたのは室内だった。ステアリングもダッシュパネルも完全に刷新されていたのだ。さらに試乗車にはオプション設定されているGT3マシーンのようなカーボンファイバー筐体の硬いバケットシートも備わっており、ステアリングを握っただけで好戦的な印象が増している。DB12やヴァンキッシュといった最新モデルと雰囲気を整えた感じ? とはいえまるでフルモデルチェンジみたい。走りにも期待が高まってしまう。

ステアリング越しにわかるアップデート

走りの違いはすぐにわかった。ステアリング系の質感が違うのだ。以前はフロントにV8を搭載するクルマならではの重厚な感じで、これは初代ヴァンテージから続くものだった。だが今回はステアリングを切り込むと、ほとんど重さを感じさせないまま鼻先がスッとダイレクトに切れ込んでいく。その際のフィードバックも路面に落ちている小石の感触が正確にわかるほど。それでいてタイヤのショルダーが四角い印象で、セルフセンタリングが強くフラフラするようなこともない。

標準装着がピレリからミシュランになり、サイズもフロントで2サイズ、リアは3サイズのアップとなりパワーアップに対応しているということもあるし、フロントのシャシー構造の強化やステアリングラックのリジッドマウント化といった、アップレートもきちんとドライバビリティに表れていたのである。

クルマからのインフォメーションが豊かになるとドライビングにどんな変化が現れるのか? ペースが自然と上がる。もしくはドライバーの心拍数が下がると表現してもいい。山道でブラインドコーナーに進入していく場合の自信のようなもの違ってくるのだ。

コーナーの立ち上がりで少し強めにスロットルを踏んでみても、リアタイヤのグリップは盤石。V8エンジンのターボも依然とさほど変わらないラグを越えればそこから先にはクセがないので、『665psで2駆』という部分を警戒しながら走らせる必要もない。静的にも動的にもフルモデルチェンジに近いのでは? という印象を抱いた。

各部の改変よりまとめ方の勝利

各部のチューニングより、クルマ全体のまとめ方の方が勝っているヴァンテージのマイナーチェンジ。それは結果的にアストンらしい上質な走りの部分にも効いている。

ドライビングモードは今回からウェットとインディビジュアルが追加されているが、あとはスポーツ、スポーツプラス、トラックで変わりはない。だが例えトラックモードでビルシュタインの減衰が最高レベルまで高まっても、レースカーのようにバタバタとした硬さにはならない。一定のしなやかさを含みながら、上下動だけが減る感じなのだ。

今回の試乗車に乗り込んだ時はあまりに硬いカーボン筐体のオプションシートが気になっていたのだが、その硬質な感じとクルマ全体の質感にズレがない点も見事だと思った。それと同様にバネ下の重量軽減にも効くカーボンセラミックブレーキ(オプション)のタッチもタウンスピードから山道までほとんど変わらない点も進歩した点といえる。

渋滞の中で新しくなったコクピットをチェックしてみた。10.3インチモニターのインターフェイスに特に目新しい点はなく、整然と並んだ物理スイッチも景観は悪くないが、直感的に扱えるとは言い難い。それでもステアリングスポークの左側のスイッチ群で操るACCは信用できるので、現代的な実用性は担保されていると言っていいだろう。

アストン マーティンは『仕立ての良いスーツを着て激しい戦いを挑むようなクルマ』であり、敢えて新型! と呼びたくなるヴァンテージも全方位的にアストンらしさが高められていた。見た目だけで選んでも問題ない1台であると言っておこう。

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みんなのコメント

2件
  • sup********
    ベイビーアストンと言われるが、911ターボを上回る665馬力。
    ディーラーからの誘いで試乗したが200km/hまであっという間で驚いた。
    大衆高級車と比べるものではないが、内装もレクサスなどとは比べ物にならないほど質が高い。
  • cha********
    今どきジェンダー差別と言われそうですが、やはりアストンは紳士、もっと言えば男のクルマですね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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