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トヨタ・日産のミニバンは好調も 元祖的存在「ステップワゴン」はなぜ伸び悩むのか

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トヨタ・日産のミニバンは好調も 元祖的存在「ステップワゴン」はなぜ伸び悩むのか

■ミニバン人気、三つ巴の戦い

 国内の新車販売市場では、「軽自動車」や「コンパクトカー」と並んでミドルサイズ「ミニバン」の人気が続いており、とくに好調なのが日産の「セレナ」とトヨタの「ヴォクシー」です。

ホンダ「ステップワゴン スパーダ ハイブリッド」の燃費や価格から中古情報までを紹介

 対して、ホンダ「ステップワゴン」は、かつての勢いがあまりみられません。なぜ、同じようなサイズのミニバン車で販売格差が生まれるのでしょうか。

 2018年の年間販売台数ランキング(軽自動車を除く)では、日産「セレナ」が9万9865台と全体の4位に位置づけています。ミニバン市場においては、「No.1」となりCMなどでも大きくうたわれています。

 日産「セレナ」が好調な理由には、運転支援システムの「プロパイロット」や、2018年3月に追加された電動パワートレイン「e-POWER」を搭載するモデルなどがユーザーから好評得た結果、販売台数を伸ばしているのです。

 また、6位にはトヨタ「ヴォクシー(9万0759台)」がランクインし、トヨタのミニバン3兄弟となる「ヴォクシー/ノア/エスクァイア」では合計18万7702台を販売するなど、こちらもミニバン人気に一役買っています。

 しかし、ホンダの主力ミニバンとなる「ステップワゴン」は前出のランキングで16位とライバル車に比べてみれば苦戦しているといえます。

 ホンダ「ステップワゴン」は、2015年4月に現行モデルが登場しました。ライバル車の「セレナ(2016年)」「ノア3兄弟(2014年)」と比べても決して古いモデルという訳ではありません。

 各社のモデルともに、2019年3月現在までに一部改良やグレード・モデル追加などを施して、常に商品としての新鮮さを保っています。

 現行モデルの「ステップワゴン」について、ホンダの販売店スタッフは次のように説明します。

――ステップワゴンの特徴を教えて下さい

 ステップワゴンは、安全運転支援システムのホンダ センシングを全車標準装備しているほか、テールゲートを横に開くことができる「わくわくゲート」や3列目シートを分割して床下格納できる「マジックシート」を採用するなど、安全性や利便性を考慮したモデルです。

――モデル別の特徴を教えて下さい

 モデル別の特徴として、外見上の違いを分かりやすくいうと「標準モデル」と「スパーダ(カスタムモデル)」にわけることができます。標準モデルは、2015年のデビューと同じデザインなのに対して、スパーダは、2017年のマイナーチェンジで外観デザインを変更しているのが特徴です。

 また、パワートレインでは、ガソリン車とハイブリッド車の2種類が存在しますが、ハイブリッドはスパーダ仕様のみのラインナップとなります。

■「ステップワゴン」、スペック的にはライバルと大差ないのになぜ苦戦?

 日産「セレナ」、トヨタ「ノア3兄弟」、そしてホンダ「ステップワゴン」はそれぞれ同じようなパワートレインのラインナップを設定しています。

 日産は、ガソリン車(2リッターエンジン)、ハイブリッド車(2リッターエンジン+モーター)、e-POWER車(1.2リッターエンジン+モーター)。トヨタはガソリン車(2リッターエンジン)とハイブリッド車(1.8リッター+モーター)となり、先進安全技術でも各社グレード差は存在しますが、全体的にはほぼ同等のレベルといえます。

 ホンダ「ステップワゴン」の販売状況について、前出の販売店スタッフは次のように話します。

――購入されるユーザーにはどのような特徴がありますか

「ステップワゴン」のメインターゲットはファミリー層です。しかし、弊社はコンパクトミニバンの「フリード」や軽自動車の「N-BOX」などのモデルもラインナップしています。

 一概にキャラクターが被るクルマではありませんが、お子さんが一人の場合など『ステップワゴンほど大きくなくても良い』というお客様もいらっしゃいます。

 そのため、ホンダのクルマとして選択されるときには、ある程度のサイズ感があって、多人数で移動する機会が多いということでなければ、ほかのモデルをおすすめしています。

※ ※ ※

 メーカー内のミニバンラインナップにおいて、日産はミドルサイズの「セレナ」・フルサイズの「エルグランド」と乗用モデルでは2種類しか選択肢がありません。

 また、トヨタは「ノア3兄弟」や「エスティマ」、「シエンタ」など多くのミニバンラインナップを持っているほか、個々モデルの個性や差別化を図った結果、デザインが際立ったモデルなどにおいて指名買いがあるほどです。

 ホンダのミニバンは、「ステップワゴン」「フリード」「オデッセイ」という3種類ですが、同社全体のラインナップとしては、ステーションワゴンタイプの「ジェイド」「シャトル」や軽ワゴンの「N-BOXシリーズ」など、ミニバンではなくてもユーザーニーズが被るようなモデル展開がされています。

 そのため、「ステップワゴン」を指名買いするほどでなければ、ミニバン以外の選択肢が存在するために、ライバル車と比べて販売台数を稼げる体制ではないのかもしれません。  【了】

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