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LSより120mmも長い室内長を持つ「レクサス ES」。空間的なゆとりにプラスされた要素とは

掲載 更新 5
LSより120mmも長い室内長を持つ「レクサス ES」。空間的なゆとりにプラスされた要素とは

FFならではの広大な室内空間を誇るレクサスESが、アップグレード。ドライブフィールや快適性の向上につながる機能面での熟成とともに、安心感や信頼性といったファクターまでさらに磨き抜かれている。(Motor Magazine2021年6月号より)

FFでLSを凌ぐ室内空間の持ち主
2018年にESがデビューした時、日本人にとって「FFのレクサス」は、ちょっと奇妙な存在だったかもしれない。ブランドそのものの日本展開は2005年から。GSとISから始まりLSへと連なる当初のラインナップ戦略は、レクサス=FRというイメージを強く印象付けてしまった。「しまった」という表現は、これがちょっとした誤解だったから。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

グローバルで見ればレクサスブランドが1989年に誕生した当初から、ESはFFプレミアムサルーンとして存在していた。日本向けには「ウィンダム」など別名で導入された時期もあったけれど、正式にレクサスファミリーに加わるまでには7世代、30年以上という長い歳月がかかった。しかも世界的なセールスを見れば、アッパーミドルクラスのサルーンとしては後輩にあたるGSを大きく凌ぐ売れ筋・・・結果的に2020年8月、GSは生産中止となり、日本市場においてもESが今後、このゾーンを一身に担うこととなる。

そんなESが2021年4月グローバルにおいて、満を持して新たな一歩を踏み出した。フラッグシップであるLSを凌ぐ室内空間のゆとりはもちろん変わりはしない。全長、ホイールベースともに250~260mmほども短いにもかかわらず室内長は最大120mmも長い。新型ではそんな「空間的」なゆとりに加えて、「快適性」「操縦安定性」といった感性面でのゆとりが磨き抜かれている。

リアサスペンションメンバーブレースの構造を変更、従来は1枚板だったものを2枚の板を合わせることで剛性が向上した。ねじり、曲げといった動的剛性が改善され、乗り心地の質感を高めるとともに、高速道路でのレーンチェンジ時などでのさらなるリニア感、しっかり感を獲得している。

Fスポーツには新世代のリニアソレノイドバルブ式AVSを採用し、乗り心地と操舵応答性のレベルを引き上げている。油圧制御バルブの流路を拡大、減衰力制御の幅が広がっているという。

走りの質感を大きく左右する、制動時のブレーキペダルのタッチや踏み込みに対する効き具合も見直された。電子制御システムのブラッシュアップによってコントロール性が高められたほか、ブレーキペダルの形状や取り付け剛性も改良。踏み込みの安定感や、剛性感を向上させている。

RXやLSと同等の進化型ADASを採用
また新型ESでは、先進安全運転支援(ADAS)の技術に関しても、地道かつ着実な進化を遂げている。たとえば交差点での事故防止をさらに確実にサポートしてくれそうなのが、性能が向上した単眼カメラとミリ波レーダーだ。

具体的に役立ちそうなのが、右折車と直進車の衝突事故回避だろう。右折前に対向車線から接近してくる直進車の存在を検知、警告してくれるのだ。同様に右左折の際、前方からやって来る歩行者の存在も検知可能になった。高速走行時の車線認識性能も向上した。これまでより半径の小さなカーブやトンネル内などでも、しっかりアシストを続けてくれそうだ。

こうした中身の進化に対応して新型ESではフロントグリルにメッシュパターンを採用、さりげなく表情を変化さている。3眼ランプのアダプティブハイビームも薄型ユニットの採用で鋭い眼差しに変更、同時に機能面も向上した。RXやLSと同じブレードスキャン式が新たに採用され、より精密な配光&遮光制御を実現、ハイビームの照射領域も広がっている。

インターフェイスでは、マルチメディアシステムをタッチディスプレイ化。同時に質感の高いウオールナット素材を採用、先進性も上質感もしっかり磨かれている。

今回はワールドプレミアということで、新型ESの日本導入はまだ少し先。計画では、2021年の秋ごろが予定されている。(文:Motor Magazine編集部 神原 久)

レクサス ES300h 主要諸元
●全長×全幅×全高:4975×1865×1445mm
●ホイールベース:2870mm
●車両重量:1690kg
●エンジン:直4 DOHC+モーター
●総排気量:2487cc
●最高出力:131kW(178ps)/5700rpm
●最大トルク:221Nm/3600-5200rpm
●モーター最高出力:88kW(120ps)
●モーター最大トルク:202Nm
●トランスミッション:電気式無段変速機
●駆動方式:FF
●燃料・タンク容量:レギュラー・50L
●WLTCモード燃費:22.3km/L
●タイヤサイズ:235/45R18

[ アルバム : レクサスES はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

5件
  • ESのE-Fourが最良ってことね。
  • トヨタ・レクサスのハイブリッドはブレーキ踏んだ時の感覚が好きになれない。そこはホンダのが全然違和感なくていい。燃費もトヨタより排気量が小さいのにホンダは見劣りしないレベル。デザインは好みの話しですが。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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