スズキは2023年11月9日、新型スペーシアを発表した。発売は11月22日から始まるが、月販目標台数は標準モデルとカスタムとを合わせて1万2000台。並々ならぬ力のこもった新型スペーシアの詳細について紹介しよう。
文/ベストカーWeb編集部、写真/奥隅圭之
本日いよいよ「新型スペーシア」発表!! 価格は153万円から! 11月22日発売開始で王者N-BOX追撃がついに始まる!!
■子育て家族に寄り添い、乗る人全員にわくわくを!
正式に発表された新型3代目スペーシア(左)とスペーシアカスタム(右)。発売は2023年11月22日から開始!
今回の新型スペーシアとスペーシアカスタムは、「わくわく満載! 自由に使える安心・快適スペーシア」が基本コンセプト。すでに閉幕したジャパンモビリティショー2023で「スペーシアコンセプト」が出展されていたが、すでにコンセプトの段階で市販モデルに近い完成度に仕上げられていたのはご存じのとおり。
デザインや快適で居心地のいい室内空間、安全機能など、スペーシアが持つ本来の魅力をより進化させてきた。スペーシアは前身のパレットの後継モデルとして初代が2013年に登場。2017年には現行2代目モデルにバトンタッチし、途中でクロスオーバーモデルのスペーシアギアや商用車のスペーシアベースを追加してきた。
その歴代モデルでのコンセプトは、「子育て家族を中心に、乗る人みんなが快適に楽しく使える“ワクワク”を届けたい!」というもの。
[articlelink]
■デザインコンセプトは「頑丈で大容量のコンテナ」
スペーシア(標準モデル)。歴代スペーシアで初めてDピラーがボディと同色のデザインを採用(撮影車は2トーンカラー車)
開発陣は今回のフルモデルチェンジにあたり、コロナ禍による生活様式の変化や少子高齢化の加速に加え、クルマ自体を取り巻く先進安全装備の進化やカーボンニュートラルに向けた電動化の加速など市場環境の変化を考慮したという。
さらに2015年度では66万台だったスズキの軽ハイトワゴン保有台数は2022度には147万台に達し、この8年間で累計748万台と年々増え続けていることもあり、その代替え需要があることを念頭に置き、開発に当たった。
新型スペーシアの開発主査であるスズキ四輪商品第1部チーフエンジニアの鈴木猛介氏。手にしている黄色いミニサイズのコンテナは鈴木氏の自作だという
新型スペーシアの開発主査であるスズキ四輪商品第1部チーフエンジニアの鈴木猛介氏は「新型スペーシアのデザインは、頑丈で大容量のコンテナをモチーフとし、スペーシアでは心地よさとワクワク感、スペーシアカスタムでは上質感と華やかさを表現しました」と語る。
■ウリは3モードを持つスズキ初の「マルチユースフラップ」採用
後席には3つのモードを備えた「マルチユースフラップ」をスズキ車では初の採用に。オットマンモードもあり!
そのパッケージングは、広い室内をより使いやすく快適な空間へと進化させ、リアシートには「マルチユースフラップ」をスズキ車で初めて採用している。フラップの位置や角度を調整することで3つのモードを選べ、使用シーンやライフスタイルに合わせた利用が可能だ。
「オットマンモード」では写真のように両足が床に着かず、ゆったりと自宅にいるかのようにリラックスできる
具体的には、リアシートの座面を延長して膝裏をサポートする「レッグサポートモード」、脚を伸ばして自宅にいるかのようにリラックスできる「オットマンモード」、運転中に坂道でのカーブなどで荷物が後席から床下に落下するのを防止する「荷物ストッパーモード」を設定。
後席に荷物を置くと、たびたびシートから床下に落ちてしまうのだが、「荷物ストッパーモード」では写真ように荷物が前に落下するのを防いでくれる
このマルチユースフラップ、まずオットマンありきで開発したのかについて鈴木チーフエンジニアに聞いたところ、「いえ、実は最初の前提は後席の荷物落下をどうにかできないかという観点から開発がスタートしました。オットマンモードについては、そのなかで追加されて出てきた発想だったんです」とのこと。
■ユーティリティや後席快適性もますますアップ!
スズキ軽初となる電動パーキングブレーキを採用した新型スペーシア
スペーシアのユーティリティは新型でさらに磨きをかけ、インパネ周りは運転席や助手席からの動線や使いやすさを考慮したレイアウトに。スズキの軽初となる装備では、電動パーキングブレーキとステアリングヒーター(スペーシアカスタムのハイブリッドXS、ハイブリッドXSターボに採用)を備えているのも大きなポイントだ。
ユーティリティ面では運転席側にもオープントレーを設置。助手席にはスクエアなビッグオープントレーとティッシュボックスが1個収納可能なインパネボックス、さらにUSBソケットを2カ所に、左右両側にフロントドアアッパーポケットを設置するなど多彩な収納スペースが用意されている。
また、楽に乗り降りが可能なスライドドアについてはさらに進化。先代モデルから形状を変更し、35mm大きくなってつかみやすくなった新形状乗降グリップやパワースライドドアはフロントドアとバックドアのリクエストスイッチ操作で予約ロックが可能(スペーシアハイブリッドGを除く全車に標準)になるなど後席快適性を向上。
新型スペーシアのスリムサーキュレーター
後席用に新形状のパーソナルテーブルや静粛性を高めたスリムサーキュレーターも採用。このほか、後席用のUSB電源ソケット(タイプAとC)、後席センターアームレスト、LEDルームランプなどを備えており、利便性と快適性をさらにアップさせている。
■先進安全装備も抜かりなし!
「デュアルセンサーブレーキサポートII」をスズキで初めて採用。衝突被害軽減ブレーキには写真の単眼カメラとミリ波レーダーを組み合わせている
安全機能はミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせた衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポートII」をスズキで初めて採用し、全車に標準装備している。
また、全車速追従機能・停止保持機能付きのアダプティブクルーズコントロール(ACC)や車線維持支援機能を採用し、安全機能を充実させている。
マイルドハイブリッド仕様のR06D型NAエンジン。スペーシア「ハイブリッドG」のFF車でWLTCモード燃費25.1km/Lを達成
走行性能については、R06D型エンジン(NA車)とマイルドハイブリッドを搭載し、軽ハイトワゴンクラストップとなる25.1km/L(WLTCモード燃費)の低燃費を実現。また、環状骨格構造や減衰接着剤などの採用により、高い操縦安定性や室内の高い静粛性、快適な乗り心地を実現したという。
価格はスペーシアが2グレード構成で「ハイブリッドG」のFFが153万100円、4WDが165万6600円、「ハイブリッドX」のFFが170万5000円、4WDが182万4900円。スペーシアカスタムが3グレード構成で「ハイブリッドGS」のFFが180万1800円、4WDが192万5000円、「ハイブリッドXS」のFFが199万5400円、4WDが211万5300円、「ハイブリッドXSターボ」のFFが207万3500円、4WDが219万3400円。
ライバルのN-BOXの価格帯が164万8900~236万2800円であることを考えると、やや安い価格設定となっていることがわかる。新型スペーシアの王者追撃がついに始まる!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
給油所で「レギュラー“なみなみ”で!」って言ったら店員にバカにされました。私が悪いんですか?怒りの投稿に回答殺到!?「なにそれ」「普通は通じない」の声も…悪いのは結局誰なのか
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
レクサス新型「小型スポーツカー」がスゴい! “テンロクターボ”×初の6速MTを搭載! 最小SUV「LBX MORIZO RR」どんなモデル?
「タイヤの摩耗が早い」「買い取り価格は期待できない」EVにまつわる巷のウワサ6つの真実
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
華やかさがないだけでいつもいい仕事してる。
走りの基本部品までコストダウンして昨今路上停止までするような車を高値で売りつけるどこぞのNo. 1メーカーとはコンセプトがまるで違う