現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 日産が「4人乗り超高級セダン」披露してた!? 豪華バブリー内装採用された謎のクルマとは何だったのか?

ここから本文です

日産が「4人乗り超高級セダン」披露してた!? 豪華バブリー内装採用された謎のクルマとは何だったのか?

掲載
日産が「4人乗り超高級セダン」披露してた!? 豪華バブリー内装採用された謎のクルマとは何だったのか?

■市販化はならずともハイテク技術は現代に活きている?

 国内最大の自動車展示会「東京モーターショー」ではさまざまな新型車やコンセプトカーが発表されてきました。次回の開催は2023年10月ですが、名称が変更されて新たに「ジャパンモビリティショー」として開催されます。
 
 そんな東京モーターショーのなかでも、1989年の第28回で日産が出展した「NEO-X(ネオ・エックス)」を紹介します。

【画像】内装豪華すぎ! 日産「NEO-X」を画像で見る(32枚)

 平成最初の年、1989年10月26日から11月6日まで幕張メッセ(千葉市美浜区)で第28回東京モーターショーが開催されました。

 日産では、5台のコンセプトカーを含む計24台の参考出品車および17台の市販車を展示。そのなかの1台に大型4ドアセダン。NEO-Xを公開しました。

 NEO-Xのコンセプトは「人に優しい知的高性能セダン」。単なる機能主義を超えた日本人の美意識と優しさを表現したデザインや、人の判断領域にまで踏み込んで人をサポートする統合制御システムなどにより、人とクルマの新しい関係を追求したと言います。

 デザインは、「世界で通用する普遍性や新しい共感の創造を目指した」といい、エクステリアは長い全長に低く抑えた全高により伸びやかさを感じさせ、曲線を多用したデザインであり近未来感を主張しつつも柔らかい印象を受けます。

 一方で、リアは比較的エッジが立っており、真一文字のテールランプや縦型のウインカーレンズを組み合わせた独特のものを採用。

 パワートレインには、当時日産が北米で展開を開始したばかりの高級車ブランド「インフィニティ」の最高級モデル「Q45」(日本ではモーターショー前日に「インフィニティQ45」の名で発表)と同じ4.5リッターV型8気筒「VH45DE」型エンジンを搭載し、電子制御トルクスプリット4WDとシフトバイワイヤー方式の電子制御5速ATを組み合わせます。

 また、パワートレインに加えて、油圧式アクティブサスペンションや前後輪のアクティブステアリング(四輪操舵)などのハイテク技術との相乗効果を図るため、「総合制御システム」を採用したことで、運転のしやすさや快適性などの性能を車両トータルで向上させていると言います。

 インテリアはベージュの革がふんだんに用いられ、インパネやコンソールもフルレザー仕様。シフトバイワイヤー方式のためコンソールにシフトノブの姿はなく、ステアリング左側に設けられたレバーで操作します。

 後席は左右が独立した2座で、左右席を区切る大型コンソールにはシートを調整するスイッチが設けられていることが電動シートを採用していることがうかがえます。

 ルーフは全面液晶ガラスとなっており、スイッチ操作で遮光・採光を切り替えることが可能。

 そのほかに、側方警戒レーダーや電動パーキングブレーキ、ヘッドアップディスプレイといった運転支援機能や、インパネ中央のタッチディスプレイではナビゲーションだけでなく空気圧センサーなどの車両状態や車両設定ができるなど、現代のクルマにも通ずるハイテク装備が多く採用されている点もNEO-Xの特徴です。

 バブル景気真っ只中に発表され、当時日本が得意としたハイテクをふんだんに盛り込みながら、日本らしい美を意識したというNEO-Xそのものの市販化は叶わなかったものの、クオーター部からテールにかけてなど、デザインの一部分は、前年の1988年に発売され大ヒットとなった初代「シーマ」との共通性も感じさせ、次期型シーマや次期「セドリック/グロリア」など、国内向け高級車向けデザイン検討のベースとなった可能性はあります。

 また、側方警戒レーダーや電動パーキングブレーキ、ヘッドアップディスプレイなどは現代の日産車に数多く採用されており、当時の発想や技術は20年以上経過した現代に合わせてブラッシュアップされ続けています。

※ ※ ※

 このNEO-Xのように市販化が叶わなかったものの、後に登場する市販車に一部の機能やデザインが活かされているケースも数多く存在します。

 59年ぶりに名称が変更されるジャパンモビリティショーではどのようなコンセプトカーが出展されるか期待が高まります。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

11月から自転車の「ながらスマホ」「飲酒運転」厳罰化で懲役・罰金も! 法改正のポイントを解説。【道路のニュース】
11月から自転車の「ながらスマホ」「飲酒運転」厳罰化で懲役・罰金も! 法改正のポイントを解説。【道路のニュース】
くるくら
トヨタの新型「和製スーパーカー」まもなく登場に期待大! 新開発「V型10気筒エンジン」搭載もある「超ロングノーズ」が凄い! 市販化に向かう「GR最強モデル」とは
トヨタの新型「和製スーパーカー」まもなく登場に期待大! 新開発「V型10気筒エンジン」搭載もある「超ロングノーズ」が凄い! 市販化に向かう「GR最強モデル」とは
くるまのニュース
ITS Connect、子育て応援フェスタに初出展…運転時の死角解消技術を体験可能
ITS Connect、子育て応援フェスタに初出展…運転時の死角解消技術を体験可能
レスポンス
中古で100万切り!? 登場早すぎたBMWのi3こだわりが衝撃説
中古で100万切り!? 登場早すぎたBMWのi3こだわりが衝撃説
ベストカーWeb
プリンス・チェリー・サティオ・モーターの名前は残れど中身は一緒! 日産ディーラーの個性豊かなマルチチャンネルが廃止されたワケ
プリンス・チェリー・サティオ・モーターの名前は残れど中身は一緒! 日産ディーラーの個性豊かなマルチチャンネルが廃止されたワケ
WEB CARTOP
3クリックで完結する新EV充電サービス、ステランティスが欧州で展開
3クリックで完結する新EV充電サービス、ステランティスが欧州で展開
レスポンス
軽量ボディに6速MT、ポルシェ『911カレラT』改良新型を発売…1865万円から
軽量ボディに6速MT、ポルシェ『911カレラT』改良新型を発売…1865万円から
レスポンス
スイス世界初の「レベル4自動運転バス」 、25年運行開始――なぜ日本は一歩遅れているのか?
スイス世界初の「レベル4自動運転バス」 、25年運行開始――なぜ日本は一歩遅れているのか?
Merkmal
レクサス新型「小さな高級車」を初公開! めちゃ“豪華内装×特別カラー”採用した「新型LBX エレガント」発表! “420万円”から発売スタート!
レクサス新型「小さな高級車」を初公開! めちゃ“豪華内装×特別カラー”採用した「新型LBX エレガント」発表! “420万円”から発売スタート!
くるまのニュース
トヨタ「ルーミー」のライバル! スズキ新型「ハイトワゴン」そろそろ登場!? 高性能エンジン搭載&軽量化実施の可能性に「待ってます」の声! 「次期型ソリオ」に期待集まる
トヨタ「ルーミー」のライバル! スズキ新型「ハイトワゴン」そろそろ登場!? 高性能エンジン搭載&軽量化実施の可能性に「待ってます」の声! 「次期型ソリオ」に期待集まる
くるまのニュース
2024年「自動車関係功労者大臣表彰」整備分野から唯一の受賞は大阪のショップ工場長
2024年「自動車関係功労者大臣表彰」整備分野から唯一の受賞は大阪のショップ工場長
バイクのニュース
MotoGPマレーシアFP1|バニャイヤがライバルに大差つけてトップタイム。5年ぶり復帰イアンノーネ、驚きの9番手
MotoGPマレーシアFP1|バニャイヤがライバルに大差つけてトップタイム。5年ぶり復帰イアンノーネ、驚きの9番手
motorsport.com 日本版
ポルシェ911 6速MT専用モデルとなるピュアな新型「911 カレラT」の予約受注を開始
ポルシェ911 6速MT専用モデルとなるピュアな新型「911 カレラT」の予約受注を開始
Auto Prove
名門マーチ復活を諦めたくない!! こんなかたちなら復活できる…はず!!
名門マーチ復活を諦めたくない!! こんなかたちなら復活できる…はず!!
ベストカーWeb
ランキング3位に落ちたレッドブル。代表はシーズン中のペレス解雇の可能性を否定せず「F1は結果重視のビジネス」
ランキング3位に落ちたレッドブル。代表はシーズン中のペレス解雇の可能性を否定せず「F1は結果重視のビジネス」
AUTOSPORT web
アルパインが『キャラバン』専用新製品を一挙発表、11型大画面カーナビ、OPTMサウンドシステムなど
アルパインが『キャラバン』専用新製品を一挙発表、11型大画面カーナビ、OPTMサウンドシステムなど
レスポンス
スズキが新型「カタナ」発売! めちゃ“旧車感”あふれる「レトロデザイン」採用! “鮮烈ブルー”採用した「レジェンドバイク」最新モデルの姿とは!
スズキが新型「カタナ」発売! めちゃ“旧車感”あふれる「レトロデザイン」採用! “鮮烈ブルー”採用した「レジェンドバイク」最新モデルの姿とは!
くるまのニュース
元F1ドライバーのグティエレス、苦戦続く同郷ペレスの心中を察する「しかし客観的に言えば、負のサイクルから抜け出さなきゃいけない段階」
元F1ドライバーのグティエレス、苦戦続く同郷ペレスの心中を察する「しかし客観的に言えば、負のサイクルから抜け出さなきゃいけない段階」
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村