現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > ポルシェのフル電動SUV 新型マカン 第二世代でマカン4とマカン・ターボをワールドプレミア

ここから本文です

ポルシェのフル電動SUV 新型マカン 第二世代でマカン4とマカン・ターボをワールドプレミア

掲載 5
ポルシェのフル電動SUV 新型マカン 第二世代でマカン4とマカン・ターボをワールドプレミア

フル電動化された新型マカン

ポルシェはフル電動化された新型マカンを発表した

【画像】EVとなった新型ポルシェ・マカンの写真とプロトタイプをみる 全73枚

最高出力639psのパワートレインを搭載した第2世代のマカンは、あらゆる路面でEパフォーマンスを発揮し、日常における高水準の使いやすさを実現するという。スポーツカー然とした性能は、270kWの高性能急速充電と613kmの航続距離(WLTP)によって達成されると発表された。

ポルシェマカンは発売から10年を経て、フル電動モデルの第2世代に移行する。新型マカン4とマカン・ターボは、時代を超越した先進的なデザイン/ポルシェならではのパフォーマンス/長い航続距離/高い実用性によって、SUVを選択するポルシェユーザーの要件を完全に満たすことを目指すという。

ポルシェ取締役会会長のオリバー・ブルーメは、シンガポールのワールドプレミアにおいて「卓越したEパフォーマンス、新しいドライバーエクスペリエンス、そして非常に印象的なデザインによって、マカンをまったく新しいレベルに引き上げます」と意気込みを語った。

また「当社の目標は、フル電動化されたマカンによって、このセグメントで最もスポーティなモデルを提供することにあります」とマカン製品ライン担当のイェルク・ケルナーは述べた。

ポルシェは、フロントとリアのアクスルに最新世代の永久励磁型PSM電気モーターを採用することで優れた効率を達成し、出力の最適な再現性を可能にするという。数値からもトップクラスのEパフォーマンスであることが証明されると語る。

ローンチコントロールとの組み合わせによりマカン4は最高出力408psのオーバーブースト・パワーを発生し、マカン・ターボは最高出力639psを誇るという。

最大トルクはそれぞれ66.28kg-mと115.23kg-mで、優れた走行性能が保証され、静止状態から100km/hまで、マカン4は5.1秒/マカン・ターボはわずか3.3秒で加速し、最高速度はそれぞれ220km/hと260km/hに達すると付け加える。

新型マカンの電気モーターはどうなっている?

800Vアーキテクチャーを備えた新しいプレミアムプラットフォームエレクトリック

電気モーターは、アンダーボディに搭載された総容量100kWhのリチウムイオンバッテリーからエネルギーを取り出し、そのうち最大95kWhをアクティブに使用することが可能となるという。

HVバッテリーは、ポルシェが新型マカンで初めて採用した、800Vアーキテクチャーを備えた新開発のプレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)の中心コンポーネントであり、DC充電出力は最大270kWで、このバッテリーは適切な急速充電ステーションで約21分以内に10%から80%まで充電することができると言われる。

400Vの充電ステーションでは、バッテリー内の高電圧スイッチにより、800Vのバッテリーを定格電圧400Vの2つのバッテリーに効果的に分割することでバンク充電が可能になることにより、HVブースターを追加することなく、特に効率的な最大135kWの充電が可能になると述べた。また家庭用充電器では最大11kWのAC充電が可能と付け加える。

走行中には電気モーターを介して最大240kWのエネルギーを回生し、インテグレーテッドパワーボックス(IPB)も、軽量化と省スペース化を実現しながら電動化されたマカンの効率性に貢献する。

革新的でコンパクトなIPBは、オンボードACチャージャー、高電圧ヒーター、DC/DCコンバーターの3つのコンポーネントを組み合わせており、複合航続距離(WLTP)は、マカン4で最大613km/マカンターボで最大591kmと発表されている。

EVマカンのデザインは?

スポーティなプロポーションとクーペのようなライン

よりシャープなプロポーションとポルシェデザインのDNAにより、第2世代のマカンはダイナミックで圧倒的な存在感を放つとポルシェは表現する。

スタイルポルシェ責任者のミヒャエル・マウアーは「フル電動マカンによって、確立された製品アイデンティティーを電気自動車に引き継ぐ初のポルシェを発表します。新型マカンは、ポルシェの製品ファミリーの一員であることを、そのブランドアイデンティティーによって明確に認識することができます。ポルシェの伝統的なプロポーションはさらに進化し、電気自動車の課題に最適に適合しています。これにより、マカンのスポーティ、モダン、ダイナミックな外観がさらに強調されました。このデザインは、マカンが電気自動車であっても、このセグメント随一のスポーツカーであり続けることを明確に示しています」と述べた。

ボンネットの浅いピッチと力強く主張したフェンダーが、全長4784mm/全幅1938mm/全高1622mmのミッドサイズSUVに、静止しているときでさえダイナミックな外観を与えると彼らは語る。

新型マカンには、スタッガードフィットメントの最大22インチのホイールが装着され、先代モデル(2893mm)より86mm長いホイールベースは、フロントとリアの短いオーバーハングによって相殺されている。

ヘッドライトは2つの部分に分かれており、4灯のデイタイムランニングライトを備えたフラットなアッパーライトユニットは、フェンダーに埋め込まれて車幅を強調し、オプションのマトリックスLEDテクノロジーを採用したメインヘッドライトモジュールは、フロントエンドのやや低い位置に配置される。

ポルシェの特徴であるフライラインは、フラットなリアウインドウと一体になっており、特徴的なサイドブレードを備えたフレームレスドアとの組み合わせにより、スタイリッシュでスポーティなデザインが実現したという。

強調されたショルダー部が、リアに力強い印象を与え、彫刻的な3Dライトストリップの中央にはポルシェロゴが配置される。

航続距離や使い勝手はどうなった?

アクティブおよびパッシブエアロダイナミクスによる航続距離の延長

ポルシェは、そのデザインDNAと航続距離のために最適化されたエアロダイナミクスを融合させたと語る。

新型マカンは、アクティブおよびパッシブエレメントを採用して空気抵抗係数を0.25に抑えたポルシェアクティブエアロダイナミクス(PAA)によって市場で最も流麗なSUVのひとつとなり、航続距離と消費電力にプラスの効果をもたらすと彼らは語る。

PAAシステムには、アダプティブリアスポイラー/フロントエアインテークのアクティブクーリングフラップ/完全に密閉されたアンダーボディのフレキシブルカバーが含まれ、ヘッドライトモジュール下のエアカーテンと低く構えたフロントエンドが、空気の流れを最適化するという。

リアでは、横方向のティアオフエッジとルーバー付きディフューザーが空力効率を確保すると付け加えた。

2つのラゲッジコンパートメントと拡大された室内スペース

新しいマカンは、パフォーマンス志向のSUVでありながら、高い日常の実用性/高品質な装備/広々とした室内空間を備えているとポルシェは強調する。

電動化によってマカンのラゲッジスペースは拡大され、モデルや装備に応じて、リアシートベンチの後ろの容量は最大540リッター(カーゴモード)さらに、ボンネットの下には「フランク」と呼ばれる容量84リッターのセカンドラゲッジコンパートメントが存在する。

これは先代モデルを127リッター上回り、リアシートの背もたれを完全に倒すと、リアラゲッジコンパートメントの容量は最大1348リッターに拡大する。2,000kgの最大けん引性能は、マカンの実用性をさらに高めると彼らは付け加える。

モデルや装備に応じて、運転席と助手席は従来よりも28mm低く、後部座席は15mm低くなり、結果として足元スペースが増加し、インテリアは紛れもないポルシェだという。

コックピットの幅は、一体化したブラックパネルによって強調され、センターコンソールのせり上がるデザインは、車高が低くパフォーマンス重視のポジションという印象を高め、同時に、大きなウインドウが室内空間に明るさと開放感を与える。

最新のデジタルユーザーインターフェースに加えて、吹き出し口やエアコンのスイッチ類など、アナログのコントロールエレメントも用意されており、更にLEDライトストリップが、コックピットとドアのトリムストリップに巧みに組み込まれており、アンビエント照明やコミュニケーションライトとして機能するという。

状況に応じて、挨拶/充電プロセス/ドライバーアシスタンスシステムとの連携など、情報や警告も提供し、新型マカンの装備は、高度なカスタマイズを可能にすると彼らは発表している。

運転席とEVマカンの走り

ドライバーエクスペリエンス:高いコンピューティング性能とコネクティビティー

マカンには、曲面デザインの12.6インチ自立型インストルメントクラスターと10.9インチセンターディスプレイを含む、最大3つの画面を備えた最新世代のディスプレイと操作コンセプトが装備される。

また、オプションの10.9インチディスプレイを介して、走行中の乗員によるインフォテインメントシステムの情報の閲覧、設定の調整、ビデオコンテンツのストリーミング再生も初めて可能になったと発表された。

ポルシェドライバーエクスペリエンスには初めて、AR(拡張現実)技術によるヘッドアップディスプレイも装備され、ナビゲーションの矢印などの仮想エレメントは、視覚的にシームレスに現実世界に統合される。87インチディスプレイのサイズに相当する画像がドライバーの10m前方に表示されるという。

新世代のインフォテインメントシステムは、アンドロイド・オートモーティブOSをベースにしており、標準装備されたポルシェコミュニケーションマネジメント(PCM)は、コンピューティング性能を新たなレベルに引き上げるという。

たとえば「ヘイ、ポルシェ」音声アシスタントは、充電ステーションを含むルートを瞬時に提案し、新しいポルシェアプリセンターでは、サードパーティプロバイダーの人気アプリに直接アクセスし、マカンに直接インストールすることが可能だという。

リアアクスルステアリングと2バルブダンパーを備えた初のマカン

ポルシェは、ポルシェの真髄であるドライビングダイナミクスと特徴的なステアリングフィールに焦点を当ててマカンを開発したと述べた。

「新型マカンは、特にスポーティなシートポジションと低重心、そして印象的なドライビングダイナミクスとステアリング精度によって本物のスポーツカー感覚を実現しています」と、イェルク・ケルナーは説明する。

マカン4とマカンターボはともに4WDであり、2つの電気モーターは、パワーエレクトロニクスを介してほぼリアルタイムに制御される。電子制御ポルシェトラクションマネージメント(ePTM)は、従来の4WDシステムの約5倍の速さで作動し、10ミリ秒以内にスリップに対応することができるという。

さらに、4WDの配分は選択されたドライビングプログラムによって制御され、リアアクスルの電子制御式ディファレンシャルロックであるポルシェ・トルクベクトリングプラス(PTV Plus)も、マカン・ターボのトラクション/走行安定性/横方向のダイナミクスに貢献する。

マカン・モデルのエアサスペンション仕様車(ターボに標準装備)には、ポルシェ・アクティブサスペンションマネジメント(PASM)電子制御ダンピングコントロールが装備される。オプションでスチールスプリングサスペンションとの組み合わせも可能だという。

PASMには、2バルブ技術を採用したダンパーも装備される。より広範なダンパーマップにより、快適性とパフォーマンスの間の範囲がさらに広がったことにより、ドライビングプログラムの違いがさらに明確になると述べる。

ミッドサイズマカンでは初めて、最大操舵角5度のリアアクスルステアリングがオプションに用意された。市街地走行や駐車時に11.1mというコンパクトな回転径を実現すると同時に、ブランドの定評ある一貫して精確なフロントアクスルステアリングによって、高速走行時の卓越した走行安定性を可能にすると彼らは強調した。

2014年以来、ポルシェは世界中で80万台以上のマカンを販売してきた。このサクセスストーリーは、カーボンニュートラルを実現したポルシェのライプツィヒ工場で生産されるフル電動化モデルでも引き継がれることになると彼らは締めくくった。

日本国内における新型マカンの予約受注開始日および価格、仕様等は決まり次第、案内される見込みだ。

こんな記事も読まれています

アストンマーティン、来季WECハイパーカークラスにヴァルキリー2台体制で参戦可能と明言「それが条件でも適応する」
アストンマーティン、来季WECハイパーカークラスにヴァルキリー2台体制で参戦可能と明言「それが条件でも適応する」
motorsport.com 日本版
トヨタ・シエンタがマイナーチェンジ。機能装備の拡充や新ボディカラーの設定などを実施
トヨタ・シエンタがマイナーチェンジ。機能装備の拡充や新ボディカラーの設定などを実施
カー・アンド・ドライバー
スバルの個性異なる「SUV」登場! 遊びの祭典で見せたアウトドア仕様とは? さらに「手軽に」「安心して」スバル車を手に入れる方法も提案へ
スバルの個性異なる「SUV」登場! 遊びの祭典で見せたアウトドア仕様とは? さらに「手軽に」「安心して」スバル車を手に入れる方法も提案へ
くるまのニュース
MINI ハッチバック 新型の頂点「JCW」、今秋デビューへ…プロトタイプの写真を公開
MINI ハッチバック 新型の頂点「JCW」、今秋デビューへ…プロトタイプの写真を公開
レスポンス
ネット検索の結果は「スバル信者」よりも「GT-R信者」よりも「トヨタ信者」が多いってマジ!? クルマ界の「○○信者」をマジメに考えてみた
ネット検索の結果は「スバル信者」よりも「GT-R信者」よりも「トヨタ信者」が多いってマジ!? クルマ界の「○○信者」をマジメに考えてみた
WEB CARTOP
セナをトリビュートする「セナ」も!マクラーレン、アイルトン・セナ没後30周年にメモリアルなカラーリングを制作
セナをトリビュートする「セナ」も!マクラーレン、アイルトン・セナ没後30周年にメモリアルなカラーリングを制作
LE VOLANT CARSMEET WEB
「じゃないほう」どころか「500」じゃないチンクエチェントがあるだと!? みんな大好きな「チンク」の面影ゼロのフィアットの正体とは?
「じゃないほう」どころか「500」じゃないチンクエチェントがあるだと!? みんな大好きな「チンク」の面影ゼロのフィアットの正体とは?
WEB CARTOP
新型電動スクーター『QAREZ』発表、航続70km…タイのEMモーター
新型電動スクーター『QAREZ』発表、航続70km…タイのEMモーター
レスポンス
土台は『ラジコン×陸上』! 異色キャリアの奥本隼士がレース歴数年で“カートあがりドライバー”と渡り合える理由
土台は『ラジコン×陸上』! 異色キャリアの奥本隼士がレース歴数年で“カートあがりドライバー”と渡り合える理由
motorsport.com 日本版
中古のトヨタ「ランドクルーザー」価格高騰! それでも欲しい!? 購入時に注意すべき“意外なこと”は?
中古のトヨタ「ランドクルーザー」価格高騰! それでも欲しい!? 購入時に注意すべき“意外なこと”は?
くるまのニュース
全長4.2mの“小さな高級SUV” アウディ「Q2」に限定車登場 「アーバンシック・エディション」は黒×銀の特別な装い
全長4.2mの“小さな高級SUV” アウディ「Q2」に限定車登場 「アーバンシック・エディション」は黒×銀の特別な装い
VAGUE
マツダが現代工芸の祭典に出展、テーマは「人生の旅路」…9月にイタリアで開催へ
マツダが現代工芸の祭典に出展、テーマは「人生の旅路」…9月にイタリアで開催へ
レスポンス
WEC第2戦の取材でイタリア・イモラに行くも、4月なのに道中で吹雪に見舞われるなんて! フェラーリミュージアムも堪能!【池ノ内ミドリのジャーマン日記】
WEC第2戦の取材でイタリア・イモラに行くも、4月なのに道中で吹雪に見舞われるなんて! フェラーリミュージアムも堪能!【池ノ内ミドリのジャーマン日記】
LE VOLANT CARSMEET WEB
ネコ好き必見!? 迷えるオトナ3人と愛おしいネコの共同生活を描く『三日月とネコ』
ネコ好き必見!? 迷えるオトナ3人と愛おしいネコの共同生活を描く『三日月とネコ』
バイクのニュース
VWの小型ミニバン『キャディ』、改良新型を生産開始…5月末ドイツ発売へ
VWの小型ミニバン『キャディ』、改良新型を生産開始…5月末ドイツ発売へ
レスポンス
【スクープ】自然吸気のフラット6復活や初の電動化など目が離せない! ポルシェ「992.2」世代を一挙公開
【スクープ】自然吸気のフラット6復活や初の電動化など目が離せない! ポルシェ「992.2」世代を一挙公開
LE VOLANT CARSMEET WEB
ビザスク、効率的な一次情報収集サービスを出展へ…人とくるまのテクノロジー展 2024
ビザスク、効率的な一次情報収集サービスを出展へ…人とくるまのテクノロジー展 2024
レスポンス
後継者の憂鬱を全身で体現!通好みではあった「二代目シーマ」【魅惑の自動車カタログ・レミニセンス】第47回
後継者の憂鬱を全身で体現!通好みではあった「二代目シーマ」【魅惑の自動車カタログ・レミニセンス】第47回
LE VOLANT CARSMEET WEB

みんなのコメント

5件
  • **********
    エンジンのないポルシェなんて豚肉の入ってない豚汁みたいなもんだ、何に魅力があるのやら。
  • おしん
    クラウンスポーツ以下でしょう。中華EVみたい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

791.01235.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

188.01549.0万円

中古車を検索
マカンの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

791.01235.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

188.01549.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村