この記事をまとめると
■日本国内で販売される国産車は最高速度をリミッターで180km/hに制限している
120km/h区間で「3車線横並び」も見かける! 90km/hリミッター付き大型トラックの高速3車線区間の「追い越し車線走行」は禁止すべき?
■どうして180km/hで規制されているかについては諸説あり
■過剰な速度を出すことによる無駄なエネルギー消費を抑えるという面でリミッターは存在意義がある
日本車リミッターはなぜ180km/hなのか?
クルマの最高速度は、リミッターの装着で国内では180km/hに制限されている。これは法令ではなく、国内自動車メーカーによる自主規制となっている。
では、なぜ180km/hなのかという背景については諸説あり、定かではない。たとえばそのひとつは、国内の高速道路を走行する際に、登坂車線で速度を維持するには、平坦路で180km/hを出せる動力性能がなければならないためというものから、ほかにも石油危機(1970年代)による燃料不足が懸念された時代に、必要以上の高性能は世の中で疑問視されるといった懸念など、さまざまに語られている。
そうしたなかで、ひとつのヒントとなるかもしれない事例として、ドイツのメルセデス・ベンツの電気自動車(EV)の速度規制がある。国内に最初に導入されたEQCは、最高速度を180km/hに制限した。その理由を開発者にたずねると、「それ以上の速度を出せば、余計な電力消費をもたらし、一充電走行距離に影響がでる」というものだった。
EVの普及にあたっては、一充電走行距離の短さが、消費者の購入意欲を低下させるとの懸念が語られてきた。一方で、1920年代ころから、世界で唯一の速度無制限の高速道路であるアウトバーンを持つことで、世界の自動車の性能向上や安全性向上に寄与してきたドイツの主要メーカーが、EVでは速度制限を行う意味は大きい。
つまりそれは、単にEVのためというだけでなく、そもそもクルマが180km/h以上の速度で走行すること自体、移動時間の短縮をもたらすとはいえ、エネルギーの無駄も大きくなる証といえるからだ。
なぜなら、走行中のクルマの空気抵抗は、速度の2乗に比例して大きくなる。たとえば、100km/hで走るクルマと200km/hで走るクルマとでは、空気抵抗が4倍に膨れ上がるということであり、それによるエネルギー消費の無駄は、そのまま気候変動の拡大につながる。そのことを、EVは改めて現実問題として教えてくれるのだ。
また、時代を振り返れば、石油危機のような課題が生じたとき、エネルギー消費のための価格が上がることも思い出させる。大容量のバッテリーを車載し、一充電航続距離を競うEV開発の現状は、やはりおかしいと気づかされる。適正な容量のバッテリーを上手に使い、必要に応じて充電しながら移動することの価値を認識しなければならない。
アウトバーンを背景に、速度至上主義による高性能化という価値は、時代錯誤となりつつある。
日本が続けてきたリミッター装着による最高速度規制は、じつは時代を先取りし、環境の時代の規範となる規制措置につながったと、いまになれば言えるかもしれない。
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