現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【まさかの1900ps超え】ピニンファリーナ・バティスタ パフォーマンスEVの革新? 答えは2020年に 後編

ここから本文です

【まさかの1900ps超え】ピニンファリーナ・バティスタ パフォーマンスEVの革新? 答えは2020年に 後編

掲載 更新
【まさかの1900ps超え】ピニンファリーナ・バティスタ パフォーマンスEVの革新? 答えは2020年に 後編

目指すはグランドツアラー

このモノコックは四輪駆動ドライブトレインとともに、ポルシェが株主となっているクロアチアの新興メーカー、リマック社から供給されるが、彼らのコンセプト・ツーは、よりサーキット向きのセッティングが採用されていることを除けば、その中味はバティスタと非常に強い技術的な繋がりを持っている。

【画像】ピニンファリーナ・バティスタ 全7枚

それでも、最新の情報によれば、よりソフトなサスペンションスプリングと、初期設定では35対65というリア優勢のトルク配分を採用するバティスタは、可能な限り滑らかな乗り心地を実現したグランドツアラーを志向しているようだ。

そのミッドエンジンのボディシェイプと、驚くほどの速さにもかかわらず、バティスタにはなにか優雅な雰囲気が感じられるのであり、ニュルブルクリンクのレコードラップ争いに関してウォルマンは「パフォーマンスと冷却の問題から、バティスタが参戦することはない」と話している。

「われわれの目的はタイムアタック用マシンを創り出すことではありません。これは明らかです」と、ニック・ハイドフェルドもウォルマンに同意する。この元F1パイロットはバティスタの動力性能に関するアドバイスを行っており、カラファト・サーキットでは興味深い話を聞かせてくれた。

興味深い見解 答えは来年

「これまで運転したなかで最高のステアリングを備えていたのはマクラーレン570Sでした」と彼は言う。570Sほどの豊かなフィールを目指すのと実現することは別だということはハイドフェルドも理解しているが、それでもこれはそれだけの価値のある目標だ。

フロントに搭載されたモーターを休止して、リア輪だけを駆動するモードを選べば、新たなドライビング体験を体験することになるが、この状態でもバティスタは1217psものパワーを発揮している。

まさにこれがハイドフェルドがどうしても実現したいと考えているバティスタのキャラクターだが、ウォルマンはその理由が理解出来ないと話す。もし、ステアリングがフルロックの状態になく、タイヤにはまだグリップが残っているのだとすれば、それ以上パワーがあってもさらなる加速や機敏さを得ることは出来ないというのだ。

まさに興味深い見解であり、さらに、トルクベクタリングや回生ブレーキシステム、そしてロードカーとしては空前絶後のパフォーマンスを破綻することなくまとめなければならないという複雑さが、バティスタ開発の過程ではさまざまな苦難をもたらすことになるだろう。

それでも、このクルマがまったく新たなEVのドライバーズカーなのか、単なるスペック上の怪物に過ぎないのか、来年にはその答えが明らかとなる。

番外編1:フォーミュラEが練習台?

例えそれがSF90ストラダーレだったとしても、フェラーリがこのクルマを予約した未来のオーナーに、実際のF1マシンを運転させることなどないだろうが、マヒンドラの子会社となったことで、ピニンファリーナでは実際にそうした機会の提供が可能になっている。

確かに、ホットハッチ程度までパワーを落とした第1世代のフォーミュラEと聞けば、913psを誇るハイブリッドパワートレインを積んだF1マシンよりは、担当者の心労も多少は軽減されるかも知れないが、それでもFIAのシングルシーターとしては頂点に君臨するマシンのステアリングを握るなど、間違いなく貴重な機会でしかない。

では、実際にはどんな感じだろう? 簡単に言えば、驚くほど純粋な体験だ。

パワーステアリングやトラクションコントロール、さらにはアンチロックブレーキなど持たず、極端にロック・トゥ・ロックの少ないステアリングと公道仕様のタイヤによってトルクがドライバーを圧倒し、簡単にスピンしてしまう。

さらに、エンジンサウンドが聞こえないことで、こうしたキャラクターがさらに顕著なものとなっている。

内燃機関を積んだクルマであれば、リアタイヤがグリップを失えば、タイヤの空転に伴いエンジン回転が一気に上昇するサウンドが聞こえてくる。

ドライバーはこうしたエンジン音の変化によってマシンの状況を感知することができるのだが、2018年仕様のマヒンドラM4エレクトロや、その他すべてのフォーミュラEマシンでこうしたサウンドを聞くことは出来ないのだ。

われわれのカラファト・サーキットでの短時間の走行もそうだったが、すべてのフォーミュラEレースでは習慣としてピットでタイヤウォーマーが使用されることはなく、マシンの取扱いには細心の注意が求められる。

マーケティング面を除けば、フォーミュラEとバティスタの関連はそれほどなく、バッテリーマネジメントシステムとエアロダイナミクスがその主な共通点だ。

結局のところ、バティスタのほうがより速く、複雑で、より優れた能力を備えたマシンだと言うことだろう。

番外編2:先駆者たち

メルセデスSLS AMGエレクトリックドライブ

いまでは0-100km/h加速3.9秒というタイムを聞いてもまったく驚かないが、2013年当時、このクルマは史上最速の量産EVだった。

各輪に設置されたモーターによって見事なダイナミクス性能を誇るとともに、瞬時のトルク配分の可能性を証明することにも成功していた。

リマック・コンセプト・ツー

クロアチアが誇るパイオニア、リマック社がバティスタのベースを提供しており、このクルマにはバッテリーパックを構造部材として一体化させた同じカーボンファーバー製モノコックが採用されている。

この巨大なモノコックはサスペンション用サブフレームが必要ないように設計されている。

ピニンファリーナ・セルジオ

ピニンファリーナ自身がスタイリングを担当したフェラーリ458イタリアをベースに、2013年、セルジオは現代の美しさを表現するために生み出された。

確かに4.5L自然吸気V8エンジンは失われたかも知れないが、新型バティスタにもセルジオと同じような巨大なグリルが設けられている。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

MAXWIN のスマートモニター M2シリーズが2025年最新モデルに進化! アップグレードキット「M2-UP01」発売
MAXWIN のスマートモニター M2シリーズが2025年最新モデルに進化! アップグレードキット「M2-UP01」発売
バイクブロス
【コンセプト】日産が「“T32”エクストレイル」をがっつり“カスタム”! まさかの「レコードプレーヤー」搭載!? ゴツタイヤ&“オシャ”塗装もカッコいい先代「X-TRAIL“リマスタード”コンセプト」とは
【コンセプト】日産が「“T32”エクストレイル」をがっつり“カスタム”! まさかの「レコードプレーヤー」搭載!? ゴツタイヤ&“オシャ”塗装もカッコいい先代「X-TRAIL“リマスタード”コンセプト」とは
くるまのニュース
新店舗「アップガレージ宮崎都城店」が1/31グランドオープン!
新店舗「アップガレージ宮崎都城店」が1/31グランドオープン!
バイクブロス
勘違いしたら「免許返納レベル…」 街中の「軽車両を除く」は軽自動車は含まれる? 間違えて「逆走」報告も!? 一方「軽・小特を除く」はどっちなの?
勘違いしたら「免許返納レベル…」 街中の「軽車両を除く」は軽自動車は含まれる? 間違えて「逆走」報告も!? 一方「軽・小特を除く」はどっちなの?
くるまのニュース
ポルシェの[最高傑作]!? [992型GT3 RS]があまりにも完璧すぎる件
ポルシェの[最高傑作]!? [992型GT3 RS]があまりにも完璧すぎる件
ベストカーWeb
SUVの機能美とエレガントなフォルムに触れられる! 新型「ルノー・アルカナ」のイベントとトークショーを東京と兵庫で実施
SUVの機能美とエレガントなフォルムに触れられる! 新型「ルノー・アルカナ」のイベントとトークショーを東京と兵庫で実施
LE VOLANT CARSMEET WEB
NEXCOが「無料で“石”あげます!」異例の宣言! ご利益ありそうな「超すごい石」の正体に驚愕? 悲願成就の「不落石」受験生などに配布スタート 横川SAで先着100名まで
NEXCOが「無料で“石”あげます!」異例の宣言! ご利益ありそうな「超すごい石」の正体に驚愕? 悲願成就の「不落石」受験生などに配布スタート 横川SAで先着100名まで
くるまのニュース
マルチスズキ、初のEV『eビターラ』をインド発売へ…2025年1月17日デビュー
マルチスズキ、初のEV『eビターラ』をインド発売へ…2025年1月17日デビュー
レスポンス
【キモはユーザー第一志向のリストラ】ホンダ、日産、三菱の経営統合でどうなる10年先の自動車産業界
【キモはユーザー第一志向のリストラ】ホンダ、日産、三菱の経営統合でどうなる10年先の自動車産業界
AUTOCAR JAPAN
【MotoGP】ミル「優遇措置は短期的な助けになっていなかった」ホンダ、2025年こそ制度活かして復活できる?
【MotoGP】ミル「優遇措置は短期的な助けになっていなかった」ホンダ、2025年こそ制度活かして復活できる?
motorsport.com 日本版
ホンダ新型「プレリュード」登場! 24年ぶり復活の“スペシャリティクーペ”に反響多数! 「走行シーン」の動画公開で“熱視線”集まる
ホンダ新型「プレリュード」登場! 24年ぶり復活の“スペシャリティクーペ”に反響多数! 「走行シーン」の動画公開で“熱視線”集まる
くるまのニュース
日常に疲れがちな現代人にこんなんどう? インドア趣味をアウトドアで楽しむ2台の「Xトレイル」が楽しそう!!【東京オートサロン2025】
日常に疲れがちな現代人にこんなんどう? インドア趣味をアウトドアで楽しむ2台の「Xトレイル」が楽しそう!!【東京オートサロン2025】
WEB CARTOP
ヒョンデグループ、最多の22車種が米IIHSで安全性評価
ヒョンデグループ、最多の22車種が米IIHSで安全性評価
レスポンス
マツダより特別仕様車「ロードスター35周年記念車」が登場。特別塗装色第4弾「アーティザンレッドプレミアムメタリック」を採用
マツダより特別仕様車「ロードスター35周年記念車」が登場。特別塗装色第4弾「アーティザンレッドプレミアムメタリック」を採用
Webモーターマガジン
スーパーカーブーム時代のアイドル「512BBi」は4000万円! フェラーリ・クラシケを取得した新車のようなコンディションの1台でした
スーパーカーブーム時代のアイドル「512BBi」は4000万円! フェラーリ・クラシケを取得した新車のようなコンディションの1台でした
Auto Messe Web
災害時だけのために導入はちょっと……だったらこのキャラバン! 日常使いもアレコレ便利な「災害支援車」驚きの中身【東京オートサロン2025】
災害時だけのために導入はちょっと……だったらこのキャラバン! 日常使いもアレコレ便利な「災害支援車」驚きの中身【東京オートサロン2025】
WEB CARTOP
「南国安芸道路」高知龍馬空港IC~香南のいちIC間、来春開通! 空港東側の歯抜け解消へ。【道路のニュース】
「南国安芸道路」高知龍馬空港IC~香南のいちIC間、来春開通! 空港東側の歯抜け解消へ。【道路のニュース】
くるくら
【チューニングカー】ACシュニッツァーによって100馬力アップされた警察仕様のBMW M2クーペがエッセンモーターショーでお披露目!
【チューニングカー】ACシュニッツァーによって100馬力アップされた警察仕様のBMW M2クーペがエッセンモーターショーでお披露目!
AutoBild Japan

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

5340.05910.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

4980.07990.0万円

中古車を検索
SF90ストラダーレの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

5340.05910.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

4980.07990.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村