ブランドの枠を超えてワールドワイドで益々活況を呈するSUVマーケット。この連載企画では、国産・輸入車を問わずSUVの「今」を感じられるモデルを順次紹介していく。今回紹介するのは「ホンダCR-V」だ。
走る楽しさをサポートする4WDトルク配分メーター
1995年に登場したCR-Vは、北米や欧州、アジアなど世界各国で販売され、2016年にはSUV世界販売台数No.1を達成するなど、ホンダを代表するグローバルモデルとなっている。2018年には5代目を国内投入。CR-V初となるハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-MMD」を搭載し、これにリアルタイム4WDを組み合わせたi-MMD初の4WDモデル「HYBRIDEX」を設定して注目されている。
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HYBRID EXのパワーユニットは、アトキンソンサイクルの2.0L DOHC i-VTECガソリンエンジンと走行用/発電用の2モーターを組み合わせた、ホンダ独自のハイブリッドシステムだ。EV/HYBRID/ENGINEの3つのドライブモードをシームレスに切り替えることで、3.0L-V6エンジン並のトルクとクラストップの低燃費を実現したと公表している。
組み合わされるリアルタイム4WDは、前輪が空転する前に駆動力を緻密に後輪へ配分して高い走破性を実現すると同時に、前58:後42という荷重配分をベースにリアデフのトルク容量を先代比+200Nmとなる550Nmへアップ。さらに、ヨーレートセンサーと舵角センサーのフィードバックに応じて前後輪のトルクをリニアに変化させスムーズな旋回性能も実現するなど、4WD化のメリットは極めて大きい。4WDのトルク配分をリアルタイムに確認可能なメーターが装備されるのも楽しい演出だ。
高い走破性をイメージさせる逞しいフォルム
エクステリアは大きく張り出した前後フェンダー、ワイドトレッド化と18インチタイヤに加え、従来モデル+40mm(FF車は+30mm)となる200mmのロードクリアランス(FF車は190mm)などにより、SUVならではの力強く頼もしい走破性を想起させるフォルムに仕上げられた。また、フルLEDライトを採用して先進性を強調したフロントビュー、面全体として光るヘッドライトや光量が中心に向かってグラデーションになるポジションランプなど、新しいCR-Vを印象付ける演出も心憎い。
キャビンでは上質に仕立てた立体感のある本革シートをHYBRID EX Masterpieceに標準装備。インストルメントパネルやドアライニングなど目や手が触れることの多い箇所には、木目調素材やピアノブラックのパーツを多用して高い質感や触感を訴求する手法を採用している。シート配列はガソリン車にCR-V初の3列7人乗りが設定されたが、ハイブリッドは2列5名のみの設定となる。
先進技術は、ミリ波レーダーと単眼カメラによる車両前方の状況認識と、ブレーキ、ステアリングの制御技術を協調させた安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」が全グレードに標準装備されるほか、四輪のブレーキを独立制御して車両挙動をコントロールするアジャイルハンドリングアシスト、ブラインドスポットインフォメーションなども全車に標準装備される。
■ホンダCR-V HYBRID EX Masterpiece主要諸元
●全長×全幅×全高=4605×1855×1690mm
●ホイールベース=2660mm
●車両重量=1700kg
●エンジン=直4DOHC
●排気量=1993cc
●最高出力=145ps/6200rpm
●最大トルク=175Nm)/4000rpm
●モーター=交流同期電動機
●モーター最高出力=184ps
●モーター最大トルク=315Nm
●駆動方式=4WD
●トランスミッション=電気式無段変速機
●車両価格(税込)=436万1040円
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