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マツダといえば強烈な赤!! 独自の塗装技術「匠塗」がコスメに変身!? 化粧品会社が自動車メーカーの技術に注目したワケ

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マツダといえば強烈な赤!! 独自の塗装技術「匠塗」がコスメに変身!? 化粧品会社が自動車メーカーの技術に注目したワケ

 昨今のマツダ車に広く採用されている独自塗装技術「匠塗(TAKUMINURI)」。その塗装技術にインスパイアされた最新アイシャドウが、「シュウウエムラ」より販売開始された。コスメブランドが感銘を受けた技術とは一体どのようなものなのか? 

文/吉川賢一、写真/MAZADA、ベストカーWeb編集部

マツダといえば強烈な赤!! 独自の塗装技術「匠塗」がコスメに変身!? 化粧品会社が自動車メーカーの技術に注目したワケ

■「日本の美学に深く根ざしたエレガンスの表現を追求する」という点が共通していた

MX-30のボディカラーのひとつ「ソウルレッドクリスタルメタリック」。この色は、生命力にあふれたエネルギッシュな強さや、深みとつや感によって、より質感高く際立たせているという

 まさか、コスメブランドが、クルマの塗装に着目するとは…。

 マツダの塗装技術にインスパイアされた最新のアイシャドウが、4月19日より発売されることになった。発売するのは日本生まれのコスメブランド「シュウウエムラ」だ。

 コスメブランドが、クルマの塗装にインスパイアされるとは驚き。シュウウエムラが注目した、マツダの塗装技術についてご紹介しよう。

 「シュウウエムラ」が着目したのは、マツダ独自の塗装技術「匠塗(TAKUMINURI)」だ。

 マツダによると、「熟達した職人の手塗りにも迫る、特別な塗装技術」のことを表しており、昨今のマツダ車に広く採用しているという。

 たとえば、「ソウルレッドクリスタルメタリック」では、「生命力にあふれたエネルギッシュな強さ、鮮やかさ、深みとつや感によって造形美をより質感高く際立たせている」としている。

 「マシーングレープレミアムメタリック」では、「機械の美しさを追求するため、リアルな金属質感を表現している」という。

 いずれもボディカラーについての説明なのだが、そのままコスメティックのコンセプトにも転写できるようなイメージだ。

2023年4月19日、シュウウエムラの新テクスチャーアイシャドウ「クロマティックス クワッド」が販売開始された。上段右側がマツダ「匠塗」にインスパイアされ生まれた「アイスカルプト」だ。つや感のある、これにまでない鮮やかさを持つ(全4種/各税込7150円)

 シュウウエムラは現在、フランスの世界最大の化粧品会社ロレアルの傘下にいるが、元は日本発のブランドであり、日本の美学に深く根ざしたエレガンスの表現を追求する、というのが美学であったという。

 マツダも日本の美学を大切にしたブランドポリシーを持っており、自動車メーカーの中でも個性的といえるメーカーだ。

 異業種であっても、考え方に共感できたことが理由で、シュウウエムラはインスパイアされたのだろう。

 なお、今回シュウウエムラが発表したのは、日本の四季をインスパイアしたカラーを詰め込んだ4色のパレット、新テクスチャーアイシャドウ「クロマティックス クワッド」。

 日本の美学に深く根ざして、エレガンスを追求したアイシャドウとなっているそうだ。

■「匠塗」とは、マツダの技術魂を表した色味のこと

匠塗のラインアップ一覧。OEMを除いた全車が該当する。もっとも印象的なカラーは、匠塗第1号「ソウルレッドメタリック」だ。

 マツダのボディカラーといえば、やはりソウルレッドクリスタルメタリックがもっとも印象的だ。

 このカラーが「匠塗」第1号であり、マツダのすべてのカーラインアップに採用するなど、ブランドカラーのように拡散してきた。

 ただ、このソウルレッドクリスタルメタリックが知名度を獲得する一方では、それ以外のカラーリングの印象がやや薄くなっていた、ということがあった。

 匠塗の新色として、昨今のマツダが力を注いでいるのが、機械や金属の色味を表したマシーングレーというカラーリングだ。

 正確には、「マシーングレープレミアムメタリック」というこの新カラーを中心となって開発したのは、マツダのデザイン本部 クリエーティブデザインエキスパート(カラーデザイナー)岡本圭一氏と、車両開発本部上席エンジニア(塗料開発エンジニア)の山根貴和氏。

 このマシーングレーは、「マツダのヘリテージを表現したい」という想いから誕生したという。

■「マシーングレープレミアムメタリック」開発秘話とは

 2016年9月3日にマツダブランドスペース大阪で開催したブランドイベントの場で、両氏がマシーングレーの開発について語った内容を一部ご紹介しよう。

 カラーデザイナーの岡本氏によると、「魂動デザイン」を採用して以降、デザイナーが目指すものや、造り出したいカラーの要求レベルが、急激に高まってきたという。

 岡本氏は、魂動デザインを支える色とは何かを考え、いままでになかった質感表現が求められると考えたという。

 たどり着いたのが、ロータリーエンジンやスカイアクティブテクノロジーなど、マツダの技術魂である「マシーンの美学」だったそうだ。

 マシーンを象徴する素材である「鉄」の質感を色に込めたい、そこから新カラーの開発がスタートしたという。

 ただ、塗料開発エンジニアの山根氏は、岡本氏からの「マシーンを象徴する色味を量産したい」という相談について、最初は、岡本氏がどんな色のことを言っているのか理解できなかったそう。

 そのため、まずは岡本氏のイメージする色を読み解くところから始めたそうだ。

 「瑞々しい鉄の質感」に「瑞々しい艶感」を付加するという、デザイナーの抽象的な漠然とした表現をどう解釈したらいいのか、大いに悩んだそうだ。

 鉄を磨いて表面構造を徹底的に調べて、鉄の質感はどこから生まれるのかを分析したりもしたという。

マシーングレープレミアムメタリックのマツダ3セダン。ギラギラしたメタリックグレーとは異なる美しさを感じることができる

 試行錯誤の結果、山根氏は、光と影とのコントラストがクッキリと際立って見えるよう、従来のメタリック塗装ではなく、アルミフレーク(微細なアルミ粒子)を使って、金属の表面のように見える塗装を研究したそう。

 その結果、磨かれた鉄だけが持つ凄味のある質感を塗装で表現することが可能になったという。

 これまでのギラギラしたメタリックグレーとは異なり、金属のような色味からは細やかさが感じられ、高品質な印象を強く感じられる。

 コンパクトカーから3列シートSUV、オープンスポーツまで、車型が変わっても質の高い塗装が施されているので、ブランド統一の一環としても、カラーリングが大いに役立っていると感じる。

 「匠塗」のこだわりぶりを知ると、同じく発色を大事にする化粧品メーカーがインスパイアされるのも不思議ではないと思えてくるのではないだろうか。

■日本企業同士のコラボで、グローバルで戦える商品が誕生することを期待!! 

2022年に誕生した「匠塗TAKUMINURI」特別色「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」。この色は、粒子のきめが細かく雑味のない白さを持ちつつ、面による陰影表現を際立たせている

 今回のように、異業種にインスパイアされることには、話題性のほか、強みをさらに高める、新たな価値を発見する、といったメリットがある。

 シュウウエムラのコスメが好きな人が、マツダのクルマに注目することもあるだろうし、マツダのクルマのユーザーも「シュウウエムラ」というブランドを知ることができる(筆者もはじめて知った)。

 マツダといえばほかにも、スポーツシューズメーカーのMIZUNOとコラボレーションをして、ドライビングシューズを開発したり、異業種協業を積極的に行っている。

 日本メーカー同士がコラボレーションをすることで、グローバルで戦える新製品の開発されることになれば、非常にうれしい。今後の展開にも注目していきたい。

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49件
  • 真っ先に思いつく言葉が
    マツダ地獄。
  • 赤のこのメタリックは事故すると修復が難しい色だそうです。値段が高く修理業者は受けたくないそうです。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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