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【懐かしの国産車 20】アルト ラパンの雰囲気は穏やかだが、中身はしっかりしていた

掲載 更新 38
【懐かしの国産車 20】アルト ラパンの雰囲気は穏やかだが、中身はしっかりしていた

今から20年ほど前、新しい世紀に変わる頃。クルマに対する考え方も変わり始めていた。そんな時代のニューモデルのインプレッションを当時の写真と記事で振り返ってみよう。今回は「スズキ アルト ラパン」だ。

スズキ アルト ラパン(2002年)
ラパンとは、フランス語でウサギの意味。去年(2001年)の東京モーターショーにコンセプトカーとして出展されたが、それが早くも市販化された。正式名称の「アルト ラパン」が示すとおり、アルトの派生モデルとなる。

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スクエアなスタイリングは、まず1505mmもある全高が特徴的。ドアを開けると、ヒップポイントも前が535mm/後ろが605mmと高いから乗り降りが楽で、乗ってしまうとヘッドスペースも十分に広い。室内有効長もFF軽トップのMRワゴンと同じ1655mmもあるから、ワゴン系の広々とした軽に慣れてしまったユーザーでも、物足りなさや窮屈さは感じないだろう。

この広さは、直立に近く立てられたピラーなどによる箱型デザインゆえのもの、だが、この少しレトロ調なスタイルは、けっしてデザインコンシャスなものではなく、レトログッズを癒やしや安らぎを持つものとして、一度取り込んでから噛み砕いて、再度表現したものだという。穏やかな雰囲気だが気は抜いていない、完成度の高いデザインだ。

インテリアのオフホワイトとシルバーの丸みを帯びたフラットなデザインも秀逸で、いままでのスズキ車には見られなかったもの。クラシックMINIを彷彿とさせる仕上がりだ。インパネのアナログ時計も、いい雰囲気を醸し出している。ダッシュパネルにはめ込まれたオーディオや、ツマミをずらすだけで出てくるグローブボックス、助手席シートバックの4分割ドアポケットなど、女性にも使いやすいものとなっている。

搭載されるエンジンは、最高出力54psと最大トルク6.4kgmを発生する自然吸気の直3 DOHC。ミッションはコラムシフトの4速ATなので、思わず足踏み式パーキングブレーキを探してしまうほど足下は広い(実際は普通のハンド式)。絶対的パワーはそこそこだが、エンジンは低中速トルクがあり、飛び出し感はないもののアクセルペダルの踏力は軽めで、しかもブレーキもコントローラブルなので、街中の走行でストレスを感じることはなかった。

少しだけ高速道路も走ってみたが、しっかり安定していて、それでいながら柔らかめの足まわりは見事に癒やしの空間を実現している。助手席はもちろん、リアシートに座っても乗り心地はなかなかのものだった。

さらに、軽の中でも特筆ものという4.2mの最小回転半径による小回り性と、見切りの良い後方視界のおかげで、道のあまり広くない市街地や駐車場などでも、ためらうことなく走りまわったり駐車できたりするのはうれしいポイントだ。

さすがにアクセルペダルを床まで踏み込むような走り方だと、室内に入ってくる音はかなりのものだし、ターボエンジンのようなパワフルさはない。とはいえ、アルト ラパンは単なるファニーカーではなく、等身大で心地良いクルマとして、うまくまとまった1台だといえるだろう。

■スズキ アルト ラパン X 主要諸元
●全長×全幅×全高:3395×1475×1505mm
●ホイールベース:2360mm
●車重:780kg
●エンジン形式:直3・DOHC・横置きFF
●排気量:658cc
●最高出力:40kw(54ps)/6500rpm
●最大トルク:63Nm(6.4kgm)/3500rpm
●ミッション:4速AT
●タイヤ:155/65R13
●当時の価格:106万8000円

[ アルバム : スズキ アルト ラパン はオリジナルサイトでご覧ください ]

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