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大排気量エンジンこそアメ車の真骨頂! 超ド級エンジンを搭載した異色のアメリカ車3選

掲載 更新 4
大排気量エンジンこそアメ車の真骨頂! 超ド級エンジンを搭載した異色のアメリカ車3選

■超絶パワーを誇る異色のマッスルカーを振り返る

 アメリカ車というと、欧州車や日本車とは異なる独自の文化によって進化してきました。なかでも高性能車についての考え方は独特で、アメリカ車はとにかく大排気量エンジンこそが至高の存在で、これに魅了されるファンも多くいます。

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 近年は環境問題から、この考え方はだいぶ様変わりしてきた印象もありますが、大排気量エンジンに対する信仰はいまも残っているようです。

 そこで、数あるアメリカの高性能車のなかから、超ド級なエンジンを搭載した異色のモデルを3車種ピックアップして紹介します。

●ジープ「グランドチェロキー トラックホーク」

 ジープブランドは第二次世界大戦下で活躍した軍用車を原点としており、現在もクロスカントリー車やSUVを専門とするメーカーです。

 代表的なモデルは本格的なクロカン車の「ラングラー」、ライトなクロカン車で現在のSUVの先駆け的存在の「チェロキー」、そしてよりラグジュアリーな「グランドチェロキー」などがあります。

 このジープブランドを傘下に収めるFCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)は、これまでクライスラーブランドのモデルで高性能な「SRT」シリーズを手掛けてきました。

 その開発エンジニアたちが、グランドチェロキーの性能を極限まで追求してつくり上げたのが「グランドチェロキー トラックホーク」です。

 エンジンは6.2リッターV型8気筒OHVスーパーチャージャーを搭載し、最高出力は710馬力と名実ともにマッスルカーといえます。

 この強大なパワーに対してシャシや足まわりも当然強化され、20インチタイヤにサスペンションはビルシュタイン製ダンパーを標準装備し、ブレーキシステムはブレンボ製のキャリパーとディスクを採用しています。

 ボディサイズは全長4890mm×全幅1980mm×全高1800mmという堂々とした体躯を誇りつつも、超高性能なモデルながらエアロパーツなどは控えめです。

 一方で、内装にはホールド性を重視したスポーツシートが装着されるなど、のんびりと長距離ドライブを楽しむグランドチェロキーのキャラクターとは大きく異なり、トラックホークの名にふさわしくサーキット走行も視野に入れています。

 性能的には車重2.5トン弱もある巨漢ながら0-96km/h加速が3.5秒、最高速度290km/hという圧倒的なパフォーマンスを誇ります。

 グランドチェロキー トラックホークは日本でも2018年1月から受注販売され、2019年5月に登場した改良モデルでは価格(消費税込)は1356万円と、ポルシェ「911カレラ」と同等です。

●キャデラック「CTS-V」

 近年、アメリカの高性能車も世界的なトレンドには逆らえず、ダウンサイジングされたターボエンジンを搭載しているモデルも増えています。

 しかし、少し前のモデルに遡ると、往年のマッスルカーを連想させる大排気量エンジンにスーパーチャージャーを搭載したハイパーセダンも存在。それがキャデラック「CTS-V」です。

 キャデラックといえば大統領専用車にも使われるなど、アメリカを代表する高級車ブランドで、所有することは成功者の証といえるクルマでした。

 このキャデラックが考え方を大きく変えて開発したのが、2003に登場したCTSで、欧州車に近いスポーティなミドルクラスセダンとしてデビュー。

 初代CTSにはハイパフォーマンモデルのCTS-Vが追加され、2008年に発売された2代目、そして2013年に登場した3代目でもCTS-Vが受け継がれました。

 3代目CTS-Vに搭載されたエンジンは、6.2リッターV型8気筒OHVスーパーチャージャーで、最高出力は649馬力を誇り、この大パワーを後輪のみで路面に伝え、0-96km/h加速は3.7秒と、2トン近い車体を物ともしない加速力を発揮します。

 また、シャシや足まわりもチューンナップされ、ブレンボ製ブレーキシステム、電子制御式LSD、減衰力をアクティブ制御するショックアブソーバーなどを採用し、日常からサーキット走行までこなす実力を持っていました。

 外観では専用デザインのメッシュグリル、エアアウトレットの開いたカーボン製ボンネット、小ぶりなリアスポイラーなどを装備し、派手すぎない見た目ながらも高性能さをアピール。

 CTS-Vは日本にも正規輸入され、日本仕様のトランスミッションは8速ATのみでしたが、アメリカでは6速MTも選べました。

 なお、日本での当時の価格は1475万円(消費税込)です。

■バイパーの心臓が移植されたスーパートラック

●ダッジ「ラム SRT-10」

 長年、アメリカで唯一無二のピュアスポーツカーの座に君臨していたのが、シボレー「コルベット」です。かつて、一代限りでロータス製DOHCエンジンを搭載したことがありましたが、初代から伝統的にV型8気筒OHVを搭載。2019年に発表された8代目では、リアミッドシップにエンジンを搭載する大改革がおこなわれましたが、V型8気筒OHVを受け継いでいます。

 このコルベットに真っ向勝負を挑んだのがダッジ「バイパー」で、エンジンは8リッターV型10気筒OHVを搭載し、まさにアメリカンマッスルカーの真骨頂といえるモデルとなっていました。

 さらに、バイパーと同じエンジンを搭載したハイパフォーマンスなピックアップトラックも存在。それがダッジ「ラム SRT-10」で、クライスラーのSRTシリーズの1台です。

 もともと、バイパーのV型10気筒エンジンはフルサイズピックアップトラックのラムに搭載していたものをチューンナップした経緯があり、ラムの方が先にデビューしていました。

 そして2002年に発売された3代目に、2代目バイパーと同じ8.3リッターV型10気筒OHV自然吸気エンジンを搭載する、SRT-10が追加ラインナップ。

 最高出力は507馬力を誇り、最大トルクは712Nmを発揮し、トランスミッションは4速ATに加えて6速MTも設定され、このパワーをバイパーと同じく後輪のみで路面に伝えました。

 外観も高性能モデルにふさわしいモデファイが施され、エアインテークを備えたボンネットに、フロントスポイラー、ベッドの後部にリアスポイラーが装着されています。

 ラムはその後も代を重ね、現行モデルは5代目にあたりますが、SRT-10は3代目のみで消滅してしまい、いまでは伝説級のモデルです。

※ ※ ※

 現在もコルベットやダッジ「チャレンジャー」、「チャージャー」といった、大排気量V型8気筒エンジンを搭載した高性能なアメリカ車は健在です。

 フォードはエンジンのダウンサイジング化に早期から着手してきましたが、現行モデルの「マスタング」には770馬力を誇る5.2リッターV型8気筒OHVスーパーチャージャーエンジンを搭載するなど、マッスルカーの伝統を継承しています。

 動力の電動化が加速する昨今、こうしたエンジンは前時代的なのは間違いありませんが、大排気量エンジンには独特の魅力があり、まだまだ生き残っていてほしいところです。

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みんなのコメント

4件
  • アメリカではマニュアルTM設定あるんですよねぇ・・・
    日本にも正規輸入してほしいですね。
  • c-1500 454ss GMCサイクロン かっこよかったです
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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