7月7日は七夕です。各家庭では短冊に願い事を書いて笹竹につるしたり、七夕祭りも各地で開催されるようです。
車名に「7」が付く国産車の代表といえば「RX-7」でしょう また7は「ラッキーセブン」というくらい縁起がよい数字なので、生活のなかでも、つい意識してしまうこともあるでしょう。
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そこで、7月7日にちなんで車名に「7」の付く国産車5車種をピックアップして紹介します。
●いすゞ「117クーペ」
1968年に発売された「117クーペ」は、当時のいすゞが販売していたセダン「フローリアン」のコンポーネンツを流用したクーペモデルとして誕生した「高級パーソナルクーペ」です。
美しいボディスタイルはイタリアの自動車デザインスタジオである「カロッツェリア・ギア」によるもので、チーフデザイナーは多くのスーパーカーを手掛けた巨匠ジウジアーロでした。
内装は台湾楠(くすのき)のウッドパネルなどが使われた上質な雰囲気で、ボディの流麗さを損なわないためにジウジアーロ自身が市販車向けデザインをしたといわれています。
発売当初は通常の生産ラインでは対応ができず、手作業で製造を行っていたことから、初期モデルはのちに「ハンドメイド」と呼ばれました。
エンジンは当時、数少ない1.6リッターDOHCが搭載され、性能も外観の美しさに引けを取らないように配慮され、1970年にはボッシュ製の電子制御インジェクションを、日本で初めて搭載するなどの先進性も合わせ持っていました。
その後117クーペは1973年には量産化され、マイナーチェンジを繰り返しながら1981年に販売を終了します。
販売台数は多くありませんでしたが、記録よりも記憶に残る1台でしょう。
●トヨタ「パッソセッテ」
2003年に3列シートと両面スライドドアを備えたコンパクトミニバンとして、トヨタ「シエンタ」が誕生しました。
子育てママを中心に絶大な人気がありましたが、後継車としてダイハツのOEM車「パッソセッテ」(姉妹車はダイハツ「ブーンルミナス」)が2008年に発売されます。その後パッソセッテとシエンタは併売されましたが、2010年にシエンタの販売を終了します。
パッソセッテの「セッテ」とはイタリア語で「7」ですが、文字通り7人乗りを強調するネーミングです。リアにヒンジドアを採用し、装備も簡素化した結果、149万円(消費税込、以下同様)からと、かなり戦略的な価格設定がされていました。
ところが、ユーザーにはスライドドアの利便性が求められており、パッソセッテの販売は低迷してしまいます。
そこで、2011年に異例ともいえるシエンタの再販が決定し、2012年にパッソセッテは販売終了となってしました。
●スバル「エクシーガ クロスオーバー7」
2015年にスバルは「都市型SUV×多人数車」というコンセプトのクロスオーバーモデル「エクシーガ クロスオーバー7」を発売しました。
クロスオーバー7の前身として3列シート7人乗りワゴン「エクシーガ」が2008年に発売されていましたが、車名をエクシーガ クロスオーバー7としてSUVのテイストが取り入れられました。
同社の「フォレスター」よりも都会を意識したクロスオーバーで、専用サスペンションの採用により、都市型SUVとして十分なロードクリアランスである170mmを確保。全幅も立体駐車場への対応も考慮した1800mmとなっていました。
発売当初は2.5リッター水平対向4気筒エンジンを搭載する1グレードとし、価格も275万4000円と、車格からすると手が届きやすく設定されていました。
しかし、ヒンジドアの3シート車のマーケットはいまほど成熟していなかったからか、2017年をもって生産を終了します。
なお、エクシーガ クロスオーバー7を最後に、スバルの国内モデルから3列シート車がなくなりました。
ホンダが販売していた幻の商用車とは!?●ホンダ「L700」
ホンダ「L700」は1965年に発売された商用バンで、このバンの凄いところはエンジンが直列4気筒DOHCを採用していたことです。
そのエンジンは当時販売していたスポーツカー「S600」のものを流用し、デチューンしつつ排気量を700ccに拡大したもので、商用車らしからぬ高回転型エンジンでした。
しかし、商用車に求められるエンジンは、丈夫で耐久性があり、メンテンナンスが容易ということでしたので、L700は販売的に低迷します。後に800ccまで排気量を拡大しますが、1968年には生産を終了してしまいました。
ホンダは、なぜ商用車に高回転なエンジンを採用したのでしょうか。おそらく当時のホンダにはこのエンジンしかなかったというのが答えのようです。
商業的には失敗だったL700ですが、ホンダ初となるボックスタイプのボディだったことで、後の乗用車の大量生産に向けての合理的手法や設備、ノウハウの蓄積に貢献したといいます。
●マツダ「RX-7」
マツダは現在、ロータリーエンジン搭載車を製造していません。しかし、2020年中にロータリーエンジンを電気自動車に搭載する発電用として復活させると発表しています。
最後のロータリーエンジン搭載車は2003年発売の「RX-8」で、2012年に生産を終了しました。
RX-8に搭載されたロータリーエンジンは、自然吸気の新世代のタイプでしたが、やはり「RX-7」に搭載された13B型ターボが、至高の存在ではないでしょうか。
最終のRX-7は1991年に発売され、当時マツダが展開していた販売チャネルの「アンフィニ」のブランド名が付いていました。
外観のデザインは2ドアハッチバッククーペで、流麗かつ美しいとも評されました。また内装もコクピットと呼ぶにふさわしい、機能美がありました。
初期の出力は255馬力でしたが、後年、自主規制いっぱいの280馬力にアップし、アルミを多用した軽量ボディと、専用に開発された4輪ダブルウイッシュボーンサスペンションにより、高い運動性能を誇りました。
国内はもとより、海外でも人気が高く、まさにマツダを代表するスポーツカーで、いまも数多くの愛好家がいます。
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