欧州市場で苦戦を強いられた8代目
ホンダを代表するサルーン、アコード。1976年の初代以降、連綿と歴史を重ねてきた。1980年代半ばのアコード・エアロデッキはカッコ良かった。6代目のユーロR(タイプR)や海外仕様に存在したクーペなど、読者の記憶に残るモデルが1台はあるだろう。
【画像】2.2Lディーゼルがイチオシ? ホンダ・アコード(8代目) 最新11代目と6代目タイプR S2000と新型シビックも 全89枚
2008年の、8代目アコードへかかる期待も高かった。ボディサイズはひと回り大きくなり、シャープなスタイリングが与えられた。ところが、7代目と似た雰囲気だったことで、新鮮味が薄かったことも事実だ。
英国市場に投入されたエンジンは、2.0Lと2.4Lの自然吸気4気筒と、日本未導入だった2.2Lの4気筒ディーゼルターボ。複数の最高出力から選ぶことができたが、いずれも先代からの改良版だった。
シャシーは大幅に進化しつつ、ステーションワゴンのツアラーは、サルーンとホイールベースを共有。荷室は7代目から小さくなっていた。巧妙なマルチリンク式サスペンションのおかげで、サルーンの荷室も僅かに狭まっていた。車重も数10kg増えていた。
新型という話題性が薄れると、販売は減少。欧州市場では苦戦を強いられた。真新しいダッシュボードを備えていたが、ライバルも実力を向上。安価で好印象なフォード・モンデオと、高価で優れたBMW 3シリーズなどに挟まれる格好になった。
2.2Lディーゼルターボが英編集部のオシ
だとしても、中古車の評価を下げるものではない。英国市場を見ると、ツアラーの方が価格は高めで、数としてはサルーンの方が多い。会社からの貸与車両として乗られることが多かった過去を考えれば、納得できる。
200psを発揮する2.4Lガソリンのi-VTECが最もパワフルだが、英国仕様では5速ATが標準装備。ノイズも大きく、ベストチョイスにはならない。156psの2.0L i-VTECは、坂道などでやや気張る必要がある。
英国編集部が推すのは、2.2Lのi-DTECと呼ばれたディーゼルターボだ。最高出力には2段階があり、150psの方が滑らかで静か。179ps仕様は珍しいが、最大トルクは38.6kg-mと太く、探す価値はある。6速MTも、正確なシフトフィールが気持ち良い。
2011年に8代目はフェイスリフト。前後のデザインに手が加えられ、ヘッドライトも新しくなった。インテリアにも変更を受けている。リアシート側は足元の空間にゆとりが足りないものの、それを除けば居心地は良い。
8代目アコードの魅力といえるのが、安定した操縦性。高速道路の速度域では、落ち着き洗練された、快適な乗り心地が光る。加えて、ホンダだから信頼性は高い。激しく飛ばすドライバーでなければ、まだ充分な魅力が備わっている。
新車時代のAUTOCARの評価は
ホンダ・アコードの価格は、ライバルよりお高め。2.0Lのガソリンエンジンで、同等のフォード・モンデオより3000ポンド近く高い。そのかわり、17インチ・アルミホイールやオートエアコンなど、装備は充実している。(2012年4月19日)
オーナーの意見を聞いてみる
ゲイリー・ブレイン氏
「8代目アコードを2年ほど所有しています。2008年式サルーンの、珍しい2.4 i-VTECです。8万8000kmほどで購入し、現在は12万5000kmへ伸びています」
「私は、トヨタかホンダしか選びません。どれも信頼性が高く、このアコードも例外ではありません。2020年まで、ホンダ・ディーラーによる整備を定期的に受けてきた車両です。サイドシルに小さなサビがありましたが、修理済み。内装は綺麗ですよ」
「燃費は平均で10.0km/Lくらい。メンテナンスにかかる費用も抑えられ、満足しています。メルセデス・ベンツのような贅沢さはありませんが、快適で故障が少ないことが1番の魅力ですね」
購入時に気をつけたいポイント
エンジン
ディーゼルエンジンでMTの場合、クラッチへ負荷がかかりがち。試乗時は2速から発進してみて、滑りがないか確かめたい。牽引重量は1200kgまでに制限されている。
走行距離が極端に短い例では、ディーゼル・パティキュレートフィルター(DPF)が詰まっている場合がある。長時間試乗しなければ、状態は確認できない。
DPFをクリーニングして再利用すると、ECUが混乱し、警告灯が点灯する場合がある。深刻な不調に繋がる恐れがあるため、新品のフィルターを用いる方が安心。
ヘッドガスケットが劣化し、白煙が出る場合がある。排気ガス再循環システムの亀裂にも注意したい。
ガソリンエンジンの場合は、VTECシステムに不調が出ると加速でもたつく。バルブクリアランスは、4万8000km毎に点検したい。
トランスミッションとブレーキ
発進時にカタカタと大きな異音が出る場合は、デュアルマス・フライホイールの破損を疑う。エアコン・プーリーの故障かもしれない。
ブレーキフルードは、定期的に交換されているか確かめる。
サスペンションとステアリング
サスペンションは洗練され、安定した操縦性を実現させているが、構造は複雑。フロントのボールジョイントや、リアのジョイントとブッシュの劣化具合を確かめたい。ステアリングラックのモーターは、故障しやすいようだ。
ボディとインテリア
サンルーフが備わる場合は、天井の内張りにシミがないか確かめる。年式が古いと、雨漏りはしがち。スロープに載せて、シャシーやサイドシルの腐食状態も確かめたい。
フロントガラスのワイパーが、高速では動かなくなる場合がある。新しいナビユニットを取り付けた場合は、車両に合わせコーディングする必要がある。
知っておくべきこと
8代目アコードのディーゼルエンジンには、先進的な技術が搭載されていた。ガソリンエンジンと同等に排気ガスは綺麗で、2.2Lユニットは当時のユーロ5規制を余裕でクリアしている。
姿勢制御技術として、コーナーで車両のバランスが崩れると、自律的にステアリングが操舵されるモーション・アダプティブEPSも実装されていた。牽引するトレーラーが不安定になると速度を自動的に落とす、トレーラー・スタビリティアシストも備わった。
英国ではいくら払うべき?
2250ポンド(約41万円)~4999ポンド(約91万円)
2013年式より以前のサルーンが中心。ツアラーも出てくるが、年式は古め。
5000ポンド(約92万円)~7999ポンド(約147万円)
走行距離の少ないサルーンが出てくる。ツアラーは、走行距離が長め。
8000ポンド(約148万円)以上
後期型で状態の良いサルーンやツアラーをお探しなら、この価格帯から。ディーゼルエンジンも1万ポンド(約185万円)程度から出てくる。
英国で掘り出し物を発見
ホンダ・アコード 2.2 i-DTEC タイプS ツアラー(英国仕様) 登録:2012年 走行距離:11万2600km 価格:9999ポンド(約185万円)
後期型のタイプS。スポーティに仕立ててあり、エンジンは2.2Lのディーゼル。力強く洗練され、信頼性と実用性も高い。ホンダ・ディーラーによる整備記録も、しっかり残っているという。
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みんなのコメント
アキュラ国内投入に合わせて高級化したとも言われていたモデルなので結構力が入っていたようだがそれにしても英国での中古車価格は高い気がする
そっちには3.5リッターV6エンジンもありましたが、日欧版には残念ながら搭載されませんでした。