日本全国、至る所に当たり前のように建っている神社。普段見ているその建築物は、いつ頃からそこに存在していたのだろうか。今回訪れたのは、埼玉県の東松山エリアにある「箭弓稲荷神社」。都心から近くても楽しめる、古き良き伝統を巡る旅へ!
※この記事は月刊オートバイ2018年5月号で掲載したものを加筆修正しております。
「やきゅう」で繋がる今と昔
今回向かったのは、埼玉県東松山市に鎮座する箭弓稲荷神社(やきゅういなりじんじゃ)。箭弓は「矢弓」の意味で、元々は武家に信仰された神社だったそうです。
しかし、なんてったって読み方が「やきゅう」ときたもんだから…。ご想像の通り、今は野球少年や野球ファンをはじめ、多くの野球関係者にも信仰されています。
もともとの意味と違うカタチになっても、全く問題なし! 日本の神様は寛容だなぁと、つくづく思います。
こちらの神社が建った時、その時代には野球は存在していないですからね~。
建てた人たちが今の時代にタイムスリップしてきたら、どう思うでしょうか。カタチが変わったことをとやかく言うよりも、今も長く続いていることをきっと喜んでくれるでしょう。
創建は1300年以上前と言われています。大昔の人と会ったことはないけれど、繋がることが出来た気がしました。
野球選手、野球ファンの皆さん、今シーズンの活躍を誓いに参拝してみてはいかがでしょうか!
その他にも境内には、歌舞伎役者の7代目市川団十郎が信仰したと言う神社もあります。こちらは芸術関係の参拝者が多いのだとか。鳥居が何本も並んでいて、曇り空に重なる朱色が印象的でした。
神社一口メモ
最近ブームと言われている御朱印。コチラの御朱印は、なんとギネス記録に認定された世界一の大きさ!
もちろん、貰えるのは普通の大きさなのでご安心を(笑)。
遺跡の謎に迫る! 「吉見百穴」へ
次に向かったのは、箭弓稲荷神社から約3kmの所にある遺跡の吉見百穴(よしみひゃくあな)。
読んで字のごとく、とてつもない数の穴が岩山の斜面に開けられているのです。疾走っていると、近づいていることが景色の変わりようでわかります。おもむろに岩山が現れ始めたと思うと、すでに幾つかの穴を確認できます。
目の前に到着して見上げた時、そのスケールに息を呑みました! 迫り来るような岩の壁、そしてそこに開けられた無数の穴。
吉見百穴
埼玉県比企郡吉見町大字北吉見324
営業時間:午前8時30分~午後5時
入園料 中学生以上:300円
昔の人が建てた建築物も素晴らしいですが、古代の人が残した生活の跡も興味深いものです。岩山に開けられた無数の穴は、見る者を圧倒します。目的は何だったのか。その謎は今も多くの人を惹きつけています。
まず他では見られない遺跡でしょう。その穴は、実際には200を超えているそうです。
この遺跡は古墳と考えられています。実際に岩の壁に触れてみると、なるほど、軟らかいことがわかります。昔の人でも、穴を開けやすかったんですね。
古墳だと言う説の他、伝承上の小人コロボックルの住居と言う説もあります。謎めいた雰囲気のせいか、特撮ヒーロー物の悪の秘密基地としてロケ地になることもあるのだとか。
僕の音楽に欠かせないハーモニカ製造工場を見学!
僕の演奏スタイルは、アコースティックギターを抱え、ハーモニカを首からかけての弾き語り。
実はギターよりも、ハーモニカを始めたほうが先でした。そして夢中になり、プロになりたくて上京してきたのです。
その熱は冷めることなく、二十歳の僕はあるメーカーの本社へ飛び込んだのです。
突然にもかかわらず、なんとメーカーの人は想いを聞いてくださったのです。そのメーカーこそ、初めてハーモニカを吹いてから20年も吹き続けているトンボ楽器製作所です。
今では、ハーモニカは僕の音楽に欠かせないものになっています。そして現在、僕が使わせていただいているハーモニカは、すべてトンボ楽器製作所にサポートしていただいています。
この日の最後に訪れたのは、戸田市にあるトンボ楽器製作所の埼玉工場です。驚くことに、ハーモニカ製造の工程のほとんどが手作業!機械化できない程、細かく繊細なのです。
集中という静けさのなか、職人の皆さんが一つずつ丁寧に作っておられました。
[ アルバム : 写真をまとめて見る! はオリジナルサイトでご覧ください ]
文:佐々木優太/写真:関野 温
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