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アルファ・ロメオ33ストラダーレ 空力と美を追求した限定生産車 3.0L V6に同社初のBEVも設定

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アルファ・ロメオ33ストラダーレ 空力と美を追求した限定生産車 3.0L V6に同社初のBEVも設定

33台限定 「8C」以来のスーパーカー

アルファ・ロメオは、限定生産の新型スーパーカー「33ストラダーレ」を発表した。1960年代の同名のレーシングカーに着想を得たモデルで、パワートレインにはV6エンジンとEVの2種類が用意される。

【画像】アルファ・ロメオから久々のスーパーカー登場【新型33ストラダーレと2007年の8Cコンペティツィオーネを写真で見る】 全20枚

アルファ・ロメオとしては8Cコンペティツィオーネ以来となるスーパーカーで、同社の伝統に敬意を払いつつ、ブランドの魅力を最大限に表現するためにデザインされた「フォリセリエ」(特注車)となる。

33ストラダーレという車名にちなんで33台のみ生産される予定で、いずれも「クルマの歴史と象徴性」を尊重する特別な顧客に割り当てられる。2022年のF1モンツァGPで顧客候補に初めてデザインスケッチが公開されてから数週間で完売したという。

価格は300万ユーロ(約4億7500万円)からとされ、アルファ・ロメオで最も高価なモデルとなった。購入希望者は、最高出力750psのバッテリーEVモデルか、最高出力620psの3.0L V6ツインターボをミドマウントした内燃エンジンモデルから選ぶことができる。

アルファ初のEV 改良型V6エンジンも導入

バッテリーEVパワートレインはアルファ・ロメオの市販モデルとして初めて採用されるもので、欧州WLTPサイクルで450kmの航続距離を達成するという。バッテリー容量についてはまだ確認されていない。

33ストラダーレは、兄弟ブランドであるマセラティの新型グラントゥーリズモ・フォルゴーレと同じ、3モーター四輪駆動システムを採用している。V6が用意される点もグラントゥーリズモと同じである。

V6は、ジュリアおよびステルヴィオのクアドリフォリオ仕様に搭載される2.9L V6の改良型だが、ボアアップされて3.0Lとなり、出力も100psアップした。駆動方式は後輪駆動で、ZF製8速ATを採用。MTの設定はない。

アルファ・ロメオは、0-100km/h加速3秒以下、最高速度333km/hを謳う。

走行モードは「ストラーダ」と「ピスタ」が設定される。ストラーダを選ぶとスロットルレスポンスが鈍くなり、サスペンション(前後ダブルウィッシュボーン)が柔らかくなり、V6モデルでは5000rpmまで排気バルブが開かないなど、快適性重視のモードとなる。一方、ピスタではスロットルレスポンスが鋭くなり、サスペンションが硬くなり、排気バルブが常に開いた状態になる。

公道でもサーキットでも、アルファ・ロメオが自社開発した「セミバーチャル」と表現される四輪ステアリングシステムが操縦性を助ける。同社によれば、精度を高め、荒れた路面をフィルタリングして乗員に快適な乗り心地を提供するという。

ブレーキとしては、フロントに6ピストン、リアに4ポットのブレンボのカーボンセラミック製ベンチレーテッドを装備する。

重量を抑えるため、33ストラダーレのモノコックシャシーはカーボンファイバー製、ボディフレームはアルミニウム製となっている。ウィンドウフレームもカーボンファイバー製で、バタフライドアには軽量ドアヒンジが使われている。

「ファンが誇りに思うものを作りたかった」

アルファ・ロメオのジャン・フィリップ・インパラートCEOは次のように語っている。

「新型33ストラダーレでは、過去に恥じないものを作り、ブランドに貢献し、アルファ・ロメオのファンが誇りに思うものにしたかった」

「このような結果が得られたのは、開発チームの専門知識、努力、情熱の賜物です。このクルマは、1969年以来初めての “フォリセリエ(fuoriserie)” であり、これが最後になることはないとお約束します」

デザインにおいてアルファ・ロメオは、1967年から1969年にかけて生産されたオリジナルの33ストラダーレのプロポーションを可能な限り忠実に再現しようと試みた。フロントには「スクデット」と呼ばれるおなじみのV字型グリルを採用し、全体的なプロファイルはエアロダイナミクスと「必要な美しさ」のために最適化されているという。

ヘッドライトと一体化したエアインテークや、サイドインテークに空気を送り込むリアスポイラーなど、随所に空気の流れを意識したデザインが見て取れる。

航空機をイメージしたインテリアデザイン

インテリアにもアルミニウムやカーボンファイバーなどの軽量素材が採用され、アルカンターラがスーパーカーとしての性格を強調している。

センターコンソールにはボタン類をほとんど配置せず、3Dヘッドアップディスプレイ(業界初と言われる)がメインのデジタルインターフェイスとして機能する。ドライバーの集中力をできるだけそらすことのないように配慮された設計である。

ステアリングホイールにもボタン類が一切なく、一部の物理コントロールはドライバーの頭上の天井に取り付けられている。アルファ・ロメオによると、これは航空機のコックピットのように感じさせるための配置だという。

一方、シートはオリジナルの33ストラダーレのものをイメージしている。

仕様は「トリブート」と「アルファ・コルセ」の2種類で、ボディカラーはブルー、レッド、そしてオリジナル車のデザインをオマージュしたホワイト&レッドの計3色が用意される。

アルファ・ロメオは、「1967年の33ストラダーレの美的・技術的伝統を維持しつつ、特別で魅力的な環境を創り出すために、あらゆるディテールがデザインされています」と述べている。

購入者によるカスタマイズの幅は広く、車両識別番号(VIN)の下8桁を選択することもできる。さらに、グリル、リアのバッジ、エアインテークにも変更可能だ。

生産は、フェラーリ166 MMバルケッタ、アストン マーティンDB5、マセラティ3500 GTを手がけたイタリアのコーチビルダー、カロッツェリア・トゥーリング・スーペルレッジェーラが担当する。

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