■より高出力なロータリーエンジン「12A」に換装された希少モデル
2023年12月22日、イギリスのカーオークションサイト「Collecting Cars」において、マツダ「ロータリースポーツカー」が、10万オーストラリアドル(約974万円)で落札されました。
50年前の1973年式というクラシックなモデルですが、どのような個体なのでしょうか。
【画像】めちゃカッコいい! マツダ「ロータリースポーツカー」を画像で見る(30枚以上)
Collecting Carsは、2018年に創設されたカーオークションサイトです。
欧州をはじめ、シドニーやロサンゼルス、アブダビなどに拠点を持ち、欧州車や日本車をメインにオークションが開催されています。
今回、約1000万円弱で落札されたのは、1973年式のマツダ「RX-3(国内名:サバンナスポーツクーペ)」です。
RX-3は、マツダが独自で量産化に成功したロータリーエンジンを搭載し、1971年より1978年まで販売していた小型モデルです。
4ドアの「スポーツセダン」のほか、2ドアの「スポーツクーペ」、そしてステーションワゴンの「スポーツワゴン」が設定され、日本ではサバンナの名称で販売されていました。
なかでもサバンナスポーツクーペは、当時国内で開催されていたツーリングカーレースで連勝を重ねていた日産「スカイラインGT-R」の50連勝を阻止したマシンとして知られるほか、海外でもル・マン24時間レースに参戦するなど、サバンナシリーズのイメージリーダーとして、スポーツクーペのキャラクターが強調されていました。
そして1978年に後継車「サバンナRX-7」(SA22C型・初代RX-7)が登場し、マツダロータリースポーツカーの系譜が受け継がれていくのです。
今回オーストラリアで落札されたのは、そのRX-3のなかでもスポーツクーペモデルで、グレードは「スーパーデラックス」だといいます。
ハンドル位置は右で、走行距離はメーター上の表示では6万5000キロ少々を示していますが、実走行かどうかは不明とのことです。
ボディカラーは、オーストラリアの日差しにも映える「アレクサンドリア ゴールド」で、各部を加飾するメッキパーツもきれいに維持されていることが写真からも伝わります。
またリアゲートのガラス部分にはオプションのウィンドウルーバーが装着され、1970年代らしいスポーツカーの雰囲気を盛り立てています。
内装はブラックで、外装同様に50年前のクルマとしては非常に状態がよさそうに映ります。
新車当時から備わると思われるウッドトリムのステアリングホイールやラジオなども残され、オリジナル度も高そうです。
搭載するロータリーエンジンは、エンジンルーム内のコーションプレート上は最高出力110psの「10A」型2ローター(491cc×2)だと記されていますが、実車には最高出力120psに向上した「12A」型2ローター(573cc×2)エンジンに換装されており、同エンジンを搭載するサバンナRX-7用の5速MTと組み合わされています。
このように、オーストラリアで今も残るRX-3 スーパーデラックスは、残存数も少ないと思われる50年前の貴重なクラシックモデルという価値が認められ、1000万円近い高価な落札額で取引されたものとみられます。
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みんなのコメント
今の車では味わえない楽しさとワクワクと。
リヤがリーフスプリングなので 山道でのコーナーは苦手でしたね。
乗った事無いと わからんでしょうね、ロータリーの楽しさは。