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マッチこと近藤真彦氏がトヨタ新「GRカローラ」で走った! 「トヨタと日産の壁なく参加」 液体水素エンジンの進化もスゴかった!?

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マッチこと近藤真彦氏がトヨタ新「GRカローラ」で走った! 「トヨタと日産の壁なく参加」 液体水素エンジンの進化もスゴかった!?

■マッチの感想は? 進化した液体水素エンジンGRカローラとは

 トヨタは、進化した「GRカローラ」をスーパー耐久シリーズ第2戦「富士24時間レース」でお披露目しました。
 
 またこのGRカローラは、モリゾウ選手(豊田章男会長)や近藤真彦選手などがドライバーとしてハンドルを握り、24時間の長丁場に挑みます。

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 トヨタは以前からスーパー耐久の場を活用して水素エンジンの開発を行ってきました。

 当初は気体水素を燃料とし、燃料電池車「ミライ」のタンクを使って参戦。

 2023年から液体水素に変えて参戦しており、液体水素に変えることで、航続距離を向上させ充填設備ならび時間の改善を図りました。 

 そして今回、液体水素エンジンを搭載するGRカローラがさらなる進化を遂げて24時間レースに挑みます。

 その進化の内容は大きく「異形タンク採用による航続距離の向上」、「液体水素ポンプの耐久性向上」、「CO2回収装置 工程切り替えの自動化」という3つに分けることができます。

 まずタンクに関して、これまでの液体水素GRカローラには「円筒形」のものが採用されていました。

 これは現在の法律において液体水素タンクをクルマに搭載する法律がないために従来の「高圧ガス保安法」の解釈で、高い圧力を均等に分散できるように円筒形となっていたことが要因です。

 しかし今回は、従来とは異形となる「楕円形」に改良しました。

 これは液体水素は気体水素よりも低圧となるためにタンクを異形化することが可能だったことが要因だと言います。

 今回、楕円形にすることで車内空間を効率よく活用できるように改善。

 その結果、円筒形タンクの採用時と比べてタンクの容量は150Lから220Lという1.5倍に。

 また航続距離は、2022年の気体水素が約54km、2023年の液体水素(円筒形)が約90km、そして今回の液体水素(楕円形)が約135kmと向上させました。

 なおこれまで前例のなかった異型タンクの実現には、富士スピードウェイがある静岡県の特例認可のもとで実現出来たと言います。

 また水素社会実現の仲間づくりという部分では、FTSという燃料系総合システムサプライヤーが今回の楕円タンクから開発に参加しています。

 次のポイントは、液体水素を昇圧してエンジンに送る「ポンプ」の耐久性を大幅に改善した点です。

 水素エンジンは、燃料である水素をエンジン内に直接噴射して燃やすことで動力にしてます。

 液体水素エンジンGRカローラは、燃料の入っているタンクからエンジンまで水素を送る際、ピストンの往復運動によって圧送する(往復動式)ポンプを採用しています。

 このポンプは、発生させる圧力レンジが高いため、往復運動を回転運動に変えてモーターにトルクを伝える「クランク」のベアリング(軸を滑らかに回転させるための部品)やギア(歯車)に偏った負荷がかかり、摩耗や劣化が進みやすい状態となっていました。

 今回、ポンプの耐久性を向上させるため「Dual-Drive」と呼ばれるクランク機構を導入。

 これによりクランクの両端からモータートルクを入力することが可能となり、バランス良く昇圧ピストンを動かすことが可能に。

 これにより、ポンプ耐久性を大幅に上げる改善を実現し、2023年では1個あたりの耐久性は8時間でしたが今回は24時間以上の耐久性を確保していると言います。

 最後にCO2回収装置の部分です。

 CO2回収技術とは、内燃機関が持つ「大気を大量に吸気する特徴」と「燃焼により発生する熱」を活用し、CO2回収装置をエンジンルームに装着することで、大気中のCO2を回収する技術です。

 実際の液体水素エンジンGRカローラでは、エアクリーナー入口にCO2を吸着する装置を。

 その隣にエンジンオイルの熱によってCO2を脱離する装置を設置します。

 これにより脱離したCO2は吸着溶液で満たされた小型タンクに回収される仕組みです。

 2023年では、装置内でのCO2の吸着と脱離の工程を手動で行っていましたが、走行中にCO2吸着フィルターをゆっくり回転させることで、吸着と脱離の工程切り替えを自動で繰り返す機構を新たに採用したと言います。

 なお今回の液体水素エンジンGRカローラは、新たに制作された2台目となっています。

※ ※ ※

 このように液体水素エンジンGRカローラは、進化を続けていますが、今回マッチこと近藤真彦選手がハンドルを握ることになりました。

 今回の参戦について近藤真彦選手は次のように話しています。

「豊田章男会長には、こんなに楽しいチャンスを与えていただきまして、トヨタと日産の壁もなく参加させていただきます。

 普段からモータースポーツに関して、章男会長と話していましたが、最初は冗談半分でしたがそのうち本気になってきました。

 そして日産やニスモに『24時間レースでトヨタのクルマに乗って良いか』と話しをしたら、『こんな素晴らしいイベントに参加するのはいいこと』というカタチで了承をもらって実現しました。

 今回、ヘルメットとレーシングスーツを新しくしましたが、『NISSAN』『NISMO』の名前を入れてます。

 これは章男会長から『マッチなんだから日産なのは当たり前だよ。そのほうが良いよ』と言って頂いて実現しました。

 またルーキーレーシングというのチームは、楽しくでも厳しく、本当に素晴らしいチームだなと改めて感じました。

 スタートから24時間のゴールまで頑張りますので、皆さん是非よろしくお願いします」

 この他、近藤真彦選手は「僕が乗ることで水素エンジン車をアピールできればと思います」とも語っていました。

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