現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > ヤリスクロスは「グレード構成」が完璧! 圧倒的に売れると断言すできる走りとは【試乗】

ここから本文です

ヤリスクロスは「グレード構成」が完璧! 圧倒的に売れると断言すできる走りとは【試乗】

掲載 更新 27
ヤリスクロスは「グレード構成」が完璧! 圧倒的に売れると断言すできる走りとは【試乗】

 絶対売れると断言できる完成度

 コンパクトSUV。いまもっとも熱い販売バトルが繰り広げられている激戦区である。とはいうものの、トヨタ一人勝ちの様相を呈している。販売台数ランキングの上位にはトヨタのモデルが並ぶ。そしてそのカテゴリーに割って入る新型ヤリスクロスも予想どおり、大人気の気配濃厚なのだ。

他社は「名前を変える」のになぜ? トヨタの新型SUV「ヤリスクロス」が「ヤリス」を名乗るワケ

 いきなり結論をいえば、ヤリスクロスは売れる。必ず市場で評価される。そう確信するに相応しい完成度が凝縮されているのだ。細部にわたる丁寧に作り込みは、ユーザーの気もちを優しくくすぐるのである。

 車種構成は豊富だ。パワーユニットは2種類。直列3気筒1.5リッターのガソリンエンジンと、そこに電気モーターパワーを加えたハイブリッドを基本とする。駆動方式はFFとAWDがチョイスできる。ガソリンエンジンと組み合わされるのはドライブシャフトを介した正統派4WDであり、ハイブリッドには電気モーターで後輪を駆動するe-Fourである。全方位で網羅しているのだ。ユーザーが購入に迷ってしまうのではないかと思われるほどスキがない。

 ヤリスを名乗っているものの、外観を眺める限り、コンパクトハッチの面影は薄い。全長4180mm×全幅1765mm×全高1590mmのボディは、数字で感じるよりも存在感がある。ボンネットは大きくかさ増しされている。大きく隆起したフェンダーや樹脂製のフェンダーカバーなど、クロスカントリー色が強い。最低地上高は170mmもある。道なき道を突き進むことが可能な踏破性も備わっているのだ。

 それでいて走り味は優しい。乗り心地も悪くはなく、都会を闊歩するにも相応しい味付けだ。雰囲気はクロスカントリーでも、乗り味は都会的SUVのそれなのだ。

 荷室のカラクリも行き届いている。リアシートは4:2:4の分割可倒式だから、センターのシートバックを倒せば4名乗車でもスキーの板や釣竿といった長尺物を収納できるし、ラゲッジルームの床面は高さ調整ができる。レイアウトを好みにアジャストすれば、どんなユーザーの期待にも応えられるという寸法だ。

 このクラスとしては珍しく、電動パワーゲートも装備されている。スイッチひとつで開閉が可能であるばかりか、バンパー下に足先をかざせば自動で開閉もする。スーパーマーケットの帰り、あるいは幼い子供を抱え両手が塞がった状況でも開閉が容易なのである。

 リヤゲートのパワー化は、高級車の特権のように思われていた。だが実際には、大衆モデルこそ必要な装備である。コストを飲み込んでもそこに手を入れたことは高く評価できる。細部に優しい配慮のひとつの例である。

 パワフルさと上質さを求めるならハイブリッド

 エンジンフィールは少々ガサツである。1.5リッターで直列3気筒、1シリンダー500ccは、内燃機関の効率としては理想的である。だからアクセルペダルを床踏みすると、3気筒特有の振動とノイズが響く。山坂をグイグイ力強く登るほどのパワーではない。

 ガソリン仕様はラバーフィールの消え切れていないCVTと組み合わされていることもあり、とくに振動とノイズが気になった。都会的SUVらしく、市街地を流している限りそれほど気にはならないのかもしれないが、アウトドアを目指して遠出をするときには目を瞑る必要がありそうだ。そう、ヤリスクロスはやはり、都会を走るのがふさわしい動力性能なのである。

 とはいうものの、そう結論付けるのは時期尚早のようだ。というのは、クロスカントリー性能も秀でているのだ。ハイブリッドAWDのe-Fourももちん片輪が浮いてしまうような荒地でさえスタックを防ぐ「TRAIL」モードが装備されている。急坂を低速で恐る恐る下るような、そんな場面で威力を発揮する「ダウンヒルアシストコントロール」の機能もある。

 ガソリン仕様のAWDでは、河原や岩場ですら踏破可能な「MUD&SAND」や「ROCK&DIRT」もチョイスできる。空転する車輪のブレーキをつまむことで、接地しているタイヤにより積極的に駆動力を伝達するのである。もうこうなったら、アウトドアレジャーの域を超えて、本格的クロスカントリーモデルと呼びたくなる。

 そう、一見すると都会的SUVとしてあるべき魅力的な仕上げをしているかのように想像したヤリスクロスも、じつはそのスタイルにふさわしいタフな性能を秘めているのだ。ますますヤリスクロスの生息地が分からなくなってくる。ただこれだけは言えるのは、誰もが不満なくヤスクロスの世界を楽しめることである。

 つまり、圧倒的に売れる。それがそう確信する理由である。

こんな記事も読まれています

「トイレに行きたいのですが…駐めちゃダメ?」 高速にある「謎のバス停」 SNSでは「一般車が進入していた」の声も どんなルールなの?
「トイレに行きたいのですが…駐めちゃダメ?」 高速にある「謎のバス停」 SNSでは「一般車が進入していた」の声も どんなルールなの?
くるまのニュース
運賃交渉すれば“村八分”にされる? 荷主を過剰に気遣う中小運送の社長たち、本当に守るべきは誰なのか?
運賃交渉すれば“村八分”にされる? 荷主を過剰に気遣う中小運送の社長たち、本当に守るべきは誰なのか?
Merkmal
ホンダ「ADV160」【いま新車で買える! 冒険バイク図鑑】
ホンダ「ADV160」【いま新車で買える! 冒険バイク図鑑】
webオートバイ
いやこれは凄いわ……[EV]の歴史に残る一台が韓国から出ている件
いやこれは凄いわ……[EV]の歴史に残る一台が韓国から出ている件
ベストカーWeb
軽自動車ってのが凄すぎる…! 世界に誇れる自動車と言えば[スズキ ジムニー]でしょ! 
軽自動車ってのが凄すぎる…! 世界に誇れる自動車と言えば[スズキ ジムニー]でしょ! 
ベストカーWeb
レッドブル&HRC密着:突貫工事でリヤウイングを修正。マシン性能を出し切っての予選5番手にフェルスタッペンも満足
レッドブル&HRC密着:突貫工事でリヤウイングを修正。マシン性能を出し切っての予選5番手にフェルスタッペンも満足
AUTOSPORT web
ポールのラッセル「壁に接触、望みが消えたかと思った」マシンの速さについては「理由が分からない」/F1第22戦
ポールのラッセル「壁に接触、望みが消えたかと思った」マシンの速さについては「理由が分からない」/F1第22戦
AUTOSPORT web
次期デリカD5はこうなってほしい!! 唯一無二の価値を持つSUVミニバンへの期待
次期デリカD5はこうなってほしい!! 唯一無二の価値を持つSUVミニバンへの期待
ベストカーWeb
フェルスタッペン予選5番手「ベガス用リヤウイングを作らないという方針がハンデに」タイトルには有利な位置を確保
フェルスタッペン予選5番手「ベガス用リヤウイングを作らないという方針がハンデに」タイトルには有利な位置を確保
AUTOSPORT web
佐藤万璃音、2025年もユナイテッド・オートスポーツからWEC世界耐久選手権にフル参戦
佐藤万璃音、2025年もユナイテッド・オートスポーツからWEC世界耐久選手権にフル参戦
AUTOSPORT web
やっぱたまらんなV型エンジン!! [スカイラインNISMO]とレクサス[IS500]の[パンチ力]にひれ伏した件
やっぱたまらんなV型エンジン!! [スカイラインNISMO]とレクサス[IS500]の[パンチ力]にひれ伏した件
ベストカーWeb
【角田裕毅F1第22戦展望】ファクトリーと現場の連携で活きたレッドブル製リヤサスペンション。改善の継続が7番手に繋がる
【角田裕毅F1第22戦展望】ファクトリーと現場の連携で活きたレッドブル製リヤサスペンション。改善の継続が7番手に繋がる
AUTOSPORT web
エバンスとの実質的な一騎打ちもタナクはトップ譲らず。ヌービルは7番手に挽回【ラリージャパン デイ3】
エバンスとの実質的な一騎打ちもタナクはトップ譲らず。ヌービルは7番手に挽回【ラリージャパン デイ3】
AUTOSPORT web
メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど
メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど
AUTOCAR JAPAN
WRCラリージャパンSS12恵那での車両進入事案について実行委員会が声明。被害届を提出へ
WRCラリージャパンSS12恵那での車両進入事案について実行委員会が声明。被害届を提出へ
AUTOSPORT web
2024年も記録保持中!? カローラ ロードスター…… ギネスブックに登録された「日本のクルマの世界一」【10年前の再録記事プレイバック】
2024年も記録保持中!? カローラ ロードスター…… ギネスブックに登録された「日本のクルマの世界一」【10年前の再録記事プレイバック】
ベストカーWeb
80年代バブル期に日本で人気だったMG「ミジェット」に試乗! 英国ライトウェイトスポーツの代表格はいまもビギナーにオススメです【旧車ソムリエ】
80年代バブル期に日本で人気だったMG「ミジェット」に試乗! 英国ライトウェイトスポーツの代表格はいまもビギナーにオススメです【旧車ソムリエ】
Auto Messe Web
【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP予選
【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP予選
AUTOSPORT web

みんなのコメント

27件
  • 断言すできるとは?
  • そもそも良品廉価、と言うか走りや燃費に振った性質のSUVなのに
    内装の質感とかに文句言う人の意味が分からない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

190.7278.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

158.0370.0万円

中古車を検索
ヤリスクロスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

190.7278.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

158.0370.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村