■トヨタ車と日産車の戦い
毎年、国内自動車メーカーの販売台数ランキングでは、トヨタ車の「プリウス」「アクア」が上位を独占していました。しかし、2018年の年間販売台数において、日産「ノート」が首位を奪ったのです。
日本のコンパクトは「ノート」「アクア」の2強時代? なぜ「フィット」は加われないのか
世界初の量産ハイブリッド車として、世界的認知度のある「プリウス」と日本の狭い道路事情にマッチした弟分ともいえる「アクア」は、トヨタのブランド力によって販売台数を稼いできました。
なぜ、日産「ノート」は強力なライバルの2台に勝つことができたのでしょうか。
ひとつ目の理由として、2016年11月に新グレードとして追加された電動パワートレイン「e-POWER」の存在が挙げられます。
「e-POWER」は、100%モーター駆動で、力強くスムーズな走行性能と優れた静粛性を特徴とした日産のハイブリッドシステムです。
さらにアクセルペダルの踏み加減を調整するだけで発進、加速、減速、停止までをコントロールできる「e-Pedal」も高い評価を受けています。「e-Pedal」という名称をテレビやラジオなどで広告することにより、『ノート=次世代のクルマ』というイメージ付けに成功しているのもポイントでしょう。
実際に「e-Pedal」を体感したユーザーは、『従来のアクセルとブレーキの操作がわずらわしく思えるほど』と新感覚のペダル操作方法に驚きを隠せないといいます。
日産「ノート」が売れている現状について、日産の販売店スタッフは次のように説明します。
「ノート自体は、2005年に登場した初代モデルから『コンパクトカージャンル』の人気にあやかり、販売は好調でした。それに、『e-POWER』が加わったことでさらに多くのお客様が興味を持ってくださいました。
具体的な販売面では、2WDや4WD、NISMO仕様など分けることができ、全39グレードを展開しています。そのため、お客様の細かなニーズに応えることができているのも大きいです」
■トヨタ「プリウス」自体にも日産「ノート」を後押しする要因が存在
二つ目は、王者として君臨し続けた、トヨタ「プリウス」自身にも理由が存在。長年売れ続けている理由には、ハイブリッド車のパイオニアとしての“イメージ”や“信頼性”の高さが挙げられます。
一方で、最近の市販車にはハイブリッド車の設定車種が多くなっているため、あえて「プリウス」で無くても良いということにもなっています。
同様に、プリウスの小さいサイズとイメージされてきた「アクア」の存在が、「プリウス」のユーザーを奪ってしまったことも大きな要因でしょう。
また、2015年に登場した現行「プリウス(MC前)」のエクステリアデザインが不評だったことも、結果として日産「ノート」の販売を後押しする要因といえます。
このように、日産「ノート」自身の商品力や宣伝力とライバル車のさまざまな要因によって、2018年の販売台数ランキングでは、首位に立つことができたのです。
しかし、日産「ノート」は首位の座にあぐらをかいてはいられません。2017年までの「プリウス」「アクア」は、2位に最低でも3万台ほどの差を付けていました。
今回首位の「ノート」は、2位の「アクア」に対して9763台と大きな差を付けられませんでした。また、2018年1月には、不評だったデザインを刷新したマイナーチェンジモデルの「プリウス」が発売され、ユーザーからは好評のようです。
日産自動車の国内販売を担当する専務執行役員の星野朝子さんは、「2018年暦年でNO.1を獲得した『ノート』、そして同じく、ミニバンNO.1を獲得した『セレナ』が、1月の販売で1位、2位を獲得したことは、技術の日産が推進する『ニッサン インテリジェント モビリティ』が、多くのお客さまに受け入れていただいている証です」 と語っています。
今後もトヨタ「プリウス/アクア」と、日産「ノート/セレナ」のハイブリッド車対決からは、目が離せません。 【了】
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