いま世界的に人気があるクルマといえばSUVです。とくに市街地を走ることをメインとする「クロスオーバー」タイプが主流で、近年、一気に車種が増えています。
歴代モデルで途切れることなくMTをラインナップしてきた「ジムニー」 一方で、年々数を減らしているのがマニュアルトランスミッション(以下MT)搭載車です。
やはり出てきた「ジムニートラック」! スズキが「ジムニーシエラ」ピックアップ仕様を出展!
直近では、2019年3月に発売された新型BMW「3シリーズ」は、これまでMTがラインナップされているセダンとして有名でしたが、ついにMTが無くなってしまいました。
もはや加速性能や燃費ではATの方が優れているので、ある意味仕方ないことかもしれません。
しかし、MT車独特の操る楽しさは、ほかに代えがたいものがあるのも確かです。
そこで、現在販売されている人気のSUVのなかから、MTが選べる5台を紹介します。
●スズキ「ハスラー」
自然吸気モデルにのみMTが用意されている「ハスラー」(画像は特別仕様車) スズキ「ハスラー」は2014年1月に、乗用車とSUVを融合させたワゴンタイプの軽自動車として発売されました。
かわいさとクラシカルな印象が共存した外観のデザインと、カラフルなカラーリングで、発売直後に人気となります。現在販売されているモデルは発売当初から大きな変更はなく、安全装備が充実するなどにとどまっています。
ハスラーは一見SUVに見えない人もいるかもしれませんが、15インチの大径タイヤを装備し、最低地上高が180mm(2WD)と、同社の「ジムニー」に次ぐ高さとなっており、見た目よりも悪路走破性に優れたSUVです。
4WDモデルでは、滑りやすい路面で発進をサポートする「グリップコントロール」や、下り坂でブレーキ操作なしに一定の速度で降坂できる「ヒルディセントコントロール」を装備するなど、本格的なクロスカントリー車並みの装備を搭載しています。
エンジンは自然吸気とターボの2種類で、自然吸気の「G」と「A」グレードでMTが選択できます。価格は2WDが110万520円(消費税込、以下同様)から、4WDが122万1480円からです。
●フィアット「パンダ4×4」
日本車にはない個性的なデザインが特徴の「パンダ4×4」 1980年に発売された新世代のベーシックカー、初代フィアット「パンダ」は、巨匠ジウジアーロによる秀逸なデザインとパッケージで、いまも語り継がれるほどの稀代の名車です。
現行モデルのパンダは3代目で2013年から国内で販売され、派生車として4WDのSUV「パンダ4×4」も遅れてラインナップされました。なお、パンダ4×4は6MTのみです。
パンダ4×4は現在、カタログモデルではなくなりましたが、定期的に限定車として販売されています。直近では、2019年7月に「パンダ4×4 スッコーサ」を80台限定で発売しました。
車名に冠する「スッコーサ」は、イタリア語で「ジューシー」を意味する言葉で、オレンジジュースのようなシチリアオレンジのボディカラーがその由来です。
エンジンは、ほかには無い独特なフィーリングで好評な直列2気筒ターボ「ツインエア」を搭載。1130kgの車重に対し最高出力85馬力と決してパワフルではありませんが、6MTを駆使して走れば、パワーを使い切る楽しさが得られることでしょう。
また、センターデフには電子式デフロックを採用し、雪道など滑りやすい路面で駆動力が確保できる機構が備わっており、見かけだけのSUVではありません。
ボディは全長3685mm×全幅1670mm×全高1615mmの5ナンバーサイズで、国産コンパクトカーと変わらない取り回しのよさがあります。
価格は261万円で、1グレードのみの展開です。
●マツダ「CX-3」
使い勝手のよいサイズのコンパクトSUV「CX-3」は2WD全車でMTが選べる コンパクト・クロスオーバーSUVのマツダ「CX-3」は2015年に発売されました。発売以来、改良を続け、2018年からは1.8リッター直列4気筒ディーゼルターボエンジン「SKYACTIV-D 1.8」もしくは、2リッター直列4気筒ガソリンエンジンの「SKYACTIV-G 2.0」が搭載されています。
シャシの基本となるプラットフォームは「デミオ」と共通ですが、CX-3に求められる性能を満足するため、専用に手が加えられています。
トランスミッションはガソリン車の場合2WD全車に6MTをラインナップし、ディーゼル車は2WD、4WDとも全車で6MTを選ぶことができます。なお特別仕様車の「Exclusive Mods」は6ATのみとなっています。
また、CX-3は「サポカーS・ワイド」に該当する先進安全技術を全グレードで標準装備していることも特徴です。
危険な状況に陥ってからの対処ではなく、危険自体を回避するために、さまざまな運転環境でドライバーの認知・判断・操作をサポートして事故のリスクを最小限に抑えるマツダの安全思想「マツダプロアクティブセーフティー」に基づいた、先進安全技術を搭載しています。
ディーゼルエンジン車のベースグレードの価格は243万6480円(2WD 6AT/6MT)ガソリンエンジン車のベースグレード「20S」は212万7600円(2WD 6AT/6MT)です。
MTを普通にラインナップするマツダとスズキ●マツダ「CX-5」
デビュー後にMTが追加されるという珍しいケースだった「CX-5」 前出のマツダ「CX-3」と、フラッグシップモデルの「CX-8」の間に位置するミドルクラスのクロスオーバーSUVが「CX-5」です。
2017年に現行の2代目CX-5が発売され、エンジンは2リッターと2.5リッター、2.5リッターターボの直列4気筒ガソリンと、2.2リッターの直列4気筒ディーゼルをラインナップ。
発売当初は全車6ATのみでしたが、2018年に大幅改良された際にディーゼル車に6MTが加わるという、近年では非常に珍しいメーカーの対応で話題となりました。
トルクの大きいディーゼルエンジンと、最新の車両挙動制御技術「G-ベクタリング・コントロールプラス(GVC Plus)」を併せてMTのドライブが一層楽しめそうです。
CX-5の価格は288万3600円(2WDディーゼル 6AT/6MT)からとなっています。
●スズキ「ジムニー/ジムニーシエラ」
伝統と革新を両立した「ジムニー/ジムニーシエラ」(画像はジムニーシエラ) 2018年に20年ぶりのフルモデルチェンジがおこなわれ、またたく間に人気車となったスズキ「ジムニー/ジムニーシエラ」は、他のクロスオーバーSUVとは一線を画する悪路走破性を持つクロスカントリーSUVです。
ジムニーのエンジンは660ccの直列3気筒ターボで64馬力を発揮し、登録車のジムニーシエラは1.5リッター直列4気筒自然吸気で102馬力となっていますから、高速走行を頻繁におこなうならば、出力に余裕のあるジムニーシエラを選択したほうがよいでしょう。
トランスミッションはジムニー/ジムニーシエラともに全グレードで5MTと4ATがあり、本格的なクロスカントリーを楽しみたい人から、とりあえずジムニーに乗りたいという人のニーズまで対応しています。
ジムニー/ジムニーシエラは昔ながらのレバーによって2WDと4WDの切り替えが可能な「パートタイム4WD」を採用していますが、先代にはなかったタイヤの空転時の脱出性能を高める「ブレーキLSDトラクションコントロール」や、急な下り坂などではブレーキを自動制御する「ヒルディセントコントロール」を新たに装備。
また、衝突被害軽減ブレーキに代表される先進安全技術も装備できるなど、時代に即した進化を遂げています。
「ジムニー」の価格は145万8000円(5MT)から、「ジムニーシエラ」の価格は176万400円(5MT)からです。
※ ※ ※
今回、紹介したのはMTが選べるSUV5車種ですが、じつはこれら以外のモデルはありません。
かつてはMTのSUVはもっとありましたが、新型が登場するタイミングで廃止になるケースが多く、いまではこれだけになってしまいました。
現在、MT車の新車販売比率は全体の2%以下といわれていますが、車種によっては1%未満のようです。わずかな台数のために開発をおこない、国土交通省への届け出などのコストを考えると、メーカーとしても苦渋の決断だったのかもしれません。
そう考えると、マツダやスズキは稀有なメーカーだということでしょう。
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