現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > CX-60よりマイルドな乗り心地 新型 マツダCX-80へ試乗 日常的な充足感 選ぶなら3.3D?

ここから本文です

CX-60よりマイルドな乗り心地 新型 マツダCX-80へ試乗 日常的な充足感 選ぶなら3.3D?

掲載 29
CX-60よりマイルドな乗り心地 新型 マツダCX-80へ試乗 日常的な充足感 選ぶなら3.3D?

欧州は3.3 DマイルドHVか2.5 GプラグインHV

世界的な電動化の流れにあって、我が道を行く日本のマツダ。ディーゼルエンジンを積んだ7シーターSUV、CX-80が欧州へやってくる。

【画像】日常的な充足感 選ぶなら3.3D? 新型 マツダCX-80 欧州で競合する7シーターSUVたち 全134枚

マツダは、昔から少し変わったクルマを提供してきた。1960年代には、パスファインダーXV-1という、ランドローバー・シリーズ1を真似たオフローダーを作っていた。現在のミャンマーにあった工場で生産され、複数の政府へ納車されている。

パークウェイ26という、マイクロバスも考案された。定員25名、車重約3tある小型のバスを、ロータリーエンジンで走らせるという内容だった。パワーが足りず、エアコン用に1.0Lのピストンエンジンも搭載されていた。生産数は、44台に留まった。

独自路線を貫くブランドは今、石油依存からの脱却という変化を、どう受け止めているのだろう。マイルド・ハイブリッドとはいえ、今回試乗したCX-80のエンジンは、直列6気筒の3.3Lとかなりのサイズ。CX-60にも積まれるユニットだ。

最高出力は254ps。CO2の排出量は、148g/kmがうたわれる。

ただし、CX-80には17.8kWhの駆動用バッテリーと2.5Lガソリンエンジンが組み合わされた、プラグイン・ハイブリッドも用意される。こちらのCO2量は、カタログ上では36g/kmに抑えられている。

3列目でも余裕ある車内空間 上質な内装

CX-60は、リアサスペンションの影響か、乗り心地が褒めにくかった。しかし操縦性は素晴らしく、インテリアは上質。ディーゼルエンジンも好印象だった。排気量の割にパワーは低めながら、高効率で扱いやすかった。

CX-80は、それを拡大した兄弟モデルといっていい。走りの質感を改善するため、多くの改良が施されているという。その仕上がりを、公道で確かめてみよう。

まずは車内から。ホイールベースは2列シートのCX-60から250mm伸ばされ、3列目にも充分な空間が与えられている。広いとはいえないが、大人でも上下方向は問題ない。USB-Cポートもある。実はこのホイールベースは、BMW X7より長い。

欧州仕様では、2列目をベンチシートではなく、独立したキャプテンシートにすることも可能。前後へ120mmスライドし、後ろへ下げれば高身長な大人でもゆったり座れる。

内装は魅力的。欧州のトップグレード、タクミを指定すると、少し前のレクサスへ迫るような上質な仕立てになる。ダッシュボードはクロスで覆われ、落ち着いたトーンのメタルやウッドの化粧トリムが、優雅な雰囲気を生み出す。

エントリーグレードでも、カラーはダーク基調になるが、レザー内装が奢られる。それ以外の素材は、若干質が落ちるけれど。

運転席の人間工学は良好。実際に押せるハードボタンが多く残され、運転中でもエアコンの調整は簡単。一定以上の操作ならクルマを停めるべきだが、インフォテインメント・システムも同様だ。

CX-60よりマイルドな乗り心地 運転は楽しい

CX-80では、乗り心地と操縦性を安定させるため、CX-60には備わったアンチロールバーを省略。サスペンション・スプリングは、ストロークを伸ばしソフトになった。サブフレーム・ブッシュも改良されている。

同時に、フロント側のウイッシュボーンも設計変更。ステアリングの反応を、やや穏やかにしている。

果たして、その乗り心地は全体的にマイルド。CX-60より上下動は優しい一方で、ボディロールも良く抑えられている。とはいえ、同クラスのライバルを超える洗練度とはいえないだろう。

今回試乗した場所は、舗装の良いドイツ。普段使いを想定した条件でも、稀に強い入力をサスペンションが吸収しきれない場面があった。

反面、このクラスのSUVとして運転は楽しい。操縦性は驚くほど優れ、ステアリングホイールには路面からの情報だけでなく、サスペンションの負荷も伝わってくる。マツダらしく、日常的に充足感が得られると思う。

3.3Lディーゼルの燃費は、17.6km/Lが主張される。プラグイン・ハイブリッドの方は、駆動用バッテリーで59km走れ、燃費は62.5km/L。ただし、充電が切れるとエンジンが相応に頑張るため、走行距離が長い場合は3.3Lディーゼルとの差は縮まるはず。

最大牽引重量は2500kg。リアカメラが、トレーラーとの接続をしやすくしてくれる。

検討候補に加えたい7シーターSUV

マツダ最新の7シーターSUV、CX-80。改良されたサスペンションは、グレートブリテン島の荒れたアスファルトへどう対応するのだろうか。上陸次第、検証してみたい。

少なくとも、パワートレインはシンプルで燃費に優れる、マイルド・ハイブリッドのディーゼルターボが良いだろう。3列目の高さ方向の余裕も評価できる。検討候補に加えたい、ニューモデルになりそうだ。

◯:タクミ・グレードの上質なインテリア 実用的な3列シート・レイアウト 燃費がよく好印象な6気筒ディーゼルターボ
△:ドイツの滑らかな路面でも散見された鋭い揺れ

マツダCX-80 3.3 e-スカイアクティブD タクミ(欧州仕様)のスペック

英国価格:5万3020ポンド(約1018万円)
全長:4990mm
全幅:1890mm
全高:1710mm
最高速度:218km/h
0-100km/h加速:8.4秒
燃費:17.6km/L
CO2排出量:148g/km
車両重量:2061kg
パワートレイン:直列6気筒3283cc ターボチャージャー+ISG
使用燃料:軽油
最高出力:254ps/3750rpm
最大トルク:56.0kg-m/1500-2400rpm
ギアボックス:8速オートマティック(四輪駆動)

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

日本の道路事情にピッタンコ!? 旧型「ミニ」生産終了から四半世紀 なぜ高値安定なのか?
日本の道路事情にピッタンコ!? 旧型「ミニ」生産終了から四半世紀 なぜ高値安定なのか?
乗りものニュース
【メキシコ】日産の新型「キックス」が人気スギ!? 8年ぶり全面刷新で“大胆顔”に!全長4.3m級ボディ&「クラス超え上質内装」の「小さな高級車」が売れてる
【メキシコ】日産の新型「キックス」が人気スギ!? 8年ぶり全面刷新で“大胆顔”に!全長4.3m級ボディ&「クラス超え上質内装」の「小さな高級車」が売れてる
くるまのニュース
ホンダが大型スクーターの「X-ADV」をアップデート! 新型ヘッドライトや先進装備の採用で「カッコよさ&快適性」が大幅アップ
ホンダが大型スクーターの「X-ADV」をアップデート! 新型ヘッドライトや先進装備の採用で「カッコよさ&快適性」が大幅アップ
VAGUE
輪留めは物理的なブレーキであると共に気もちのブレーキとしても重要! 輪留めがプロドライバーの意識を高めていた
輪留めは物理的なブレーキであると共に気もちのブレーキとしても重要! 輪留めがプロドライバーの意識を高めていた
WEB CARTOP
グーマガ 今週のダイジェスト【12/14~12/20】池田直渡氏、吼える!
グーマガ 今週のダイジェスト【12/14~12/20】池田直渡氏、吼える!
グーネット
[DSP大全]「イコライザー」をプロ並みに使いこなすスペシャル・テクを紹介!
[DSP大全]「イコライザー」をプロ並みに使いこなすスペシャル・テクを紹介!
レスポンス
ホンダウエルカムプラザ青山が本社ビル建て替えのため2025年3月31日で休館。最後のイベントを開催へ
ホンダウエルカムプラザ青山が本社ビル建て替えのため2025年3月31日で休館。最後のイベントを開催へ
AUTOSPORT web
F1タイヤの34%が未使用で”ムダ”に。ピレリのデータから浮き彫りになる対策の必要性
F1タイヤの34%が未使用で”ムダ”に。ピレリのデータから浮き彫りになる対策の必要性
motorsport.com 日本版
どうして隣の車にビタ付きで走るの…? 謎の「トナラー運転」の行動心理を交通心理士がズバリ解説
どうして隣の車にビタ付きで走るの…? 謎の「トナラー運転」の行動心理を交通心理士がズバリ解説
乗りものニュース
レクサスの“小さな高級車”「LBX」がスゴい! 全長4.2mの小型ボディに“クラス超え”高級インテリア採用! どんなモデル?
レクサスの“小さな高級車”「LBX」がスゴい! 全長4.2mの小型ボディに“クラス超え”高級インテリア採用! どんなモデル?
くるまのニュース
マルチスズキ、『ワゴンR』発売25周年を祝う…3年連続インドベストセラー車に
マルチスズキ、『ワゴンR』発売25周年を祝う…3年連続インドベストセラー車に
レスポンス
新たなF1公認番組の製作が進行中か。ダニエル・リカルドのHuluシリーズに似た作品に?
新たなF1公認番組の製作が進行中か。ダニエル・リカルドのHuluシリーズに似た作品に?
motorsport.com 日本版
ティムの息子ヤコブ・ベルグマイスターがSFライツテストに参加「父とまた日本に来ることができたら」
ティムの息子ヤコブ・ベルグマイスターがSFライツテストに参加「父とまた日本に来ることができたら」
AUTOSPORT web
『ADVAN Sport』全面訴求。横浜ゴムがTAS2025でタイヤ、ホイール、カスタムカーなど幅広い展示
『ADVAN Sport』全面訴求。横浜ゴムがTAS2025でタイヤ、ホイール、カスタムカーなど幅広い展示
AUTOSPORT web
横浜ゴムはタイヤ/ホイールの2ブース出展、織戸茉彩選手の『MAAYA GR86』展示も…東京オートサロン2025
横浜ゴムはタイヤ/ホイールの2ブース出展、織戸茉彩選手の『MAAYA GR86』展示も…東京オートサロン2025
レスポンス
スバル/STI、BRZ GT300とWRX NBR CHALLENGEの2025年モデルを展示へ。東京オートサロンの出展概要を発表
スバル/STI、BRZ GT300とWRX NBR CHALLENGEの2025年モデルを展示へ。東京オートサロンの出展概要を発表
AUTOSPORT web
F1ドライバーとFIA間に横たわる溝。ラッセル「ベン・スレイエム会長は、ドライバーたちに目標を伝えるべき」
F1ドライバーとFIA間に横たわる溝。ラッセル「ベン・スレイエム会長は、ドライバーたちに目標を伝えるべき」
motorsport.com 日本版
佐藤琢磨&岩佐歩夢のF1トークイベントを東京オートサロンで開催。オートスポーツweb読者限定で観覧ご招待
佐藤琢磨&岩佐歩夢のF1トークイベントを東京オートサロンで開催。オートスポーツweb読者限定で観覧ご招待
AUTOSPORT web

みんなのコメント

29件
  • ********
    英国Autocarは、CX-60とMX-30REVの試乗では忖度なしのフルボッコだったけど、80はそこまでじゃないな。

    よい出来はいないが、とんでもない代物ではなくなったってことか。

    小手先だとここまでかな。
  • けったましーん
    欧州ではラージは完全に失敗。シェアが低下している欧州のマツダの売り上げを支えてるのはCX-5とCX-30、そしてマツダ2(ヤリス)。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

326.7567.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

265.8565.0万円

中古車を検索
CX-60の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

326.7567.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

265.8565.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村