Pininfarina Battista Anniversario
ピニンファリーナ バッティスタ アニバーサリオ
ピニンファリーナ90周年を祝う、5台限定の「バッティスタ アニバーサリオ」がデビュー!
バッティスタ・“ピニン”・ファリーナをトリビュート
アウトモビリ・ピニンファリーナは、フルEVハイパースポーツ「バッティスタ」の限定仕様「バッティスタ アニバーサリオ」を発表した。この究極の限定車は、ピニンファリーナS.p.Aの創立90周年を記念し、創業者であり世界最高のデザイナーであるバッティスタ・“ピニン”・ファリーナをトリビュートしたモデルだ。
バッティスタ アニバーサリオは、イタリアで製造される最も強力で高価なハイパースポーツ。トリノ・カンビアーノにあるピニファリーナの本社ファクトリーにおいてハンドメイドで製造され、5台のみ限定生産される。価格は260万ユーロからと発表されている。
アウトモビリ・ピニンファリーナのミハエル・ペンシュケCEOは、バッティスタ アニバーサリオの発表に喜びを隠さない。
「90年間、ピニンファリーナの名前は自動車のデザインとパフォーマンスの分野において最先端を象徴してきました。バッティスタはこれらの価値を完全に網羅した存在です。アニバーサリオという究極のバッティスタは、ピニファリーナがこれまで過去に成し遂げてきたもの、そして将来に向けて今まさに成し遂げようとしていることを表現しています。それはサステナブルな電気自動車による、新たな頂点となる存在です」
そして、ピニンファリーナS.p.Aのパオロ・ピニンファリーナ会長は以下のようにコメントした。
「私の祖父(バッティスタ・“ピニン”・ファリーナ)は、いつの日か、ピニンファリーナ・ブランドによる他に類を見ないクルマを販売したいというビジョンを持っていました。彼が立ち上げたカロッツェリアの90周年を記念して命名されたバッティスタ アニバーサリオは、私たちの過去と自動車の未来をつなぐ素晴らしい存在となるでしょう」
ピニンファリーナの過去作をオマージュしたカラーリング
バッティスタ アニバーサリオは空力性能の向上に加えて、ピニンファリーナの過去の作品からイマジネーションを得た特注のアニバーサリーカラーが施されている。
5台のアニバーサリオには、ビアンコ・セストリエーレ(Bianco Sestriere)、今回初採用となったグリージョ・アントネリアーナ(Grigio Antonelliano)、ピニンファリーナを象徴するアイコニカ・ブルー(Iconica Blu)という3色が組み合わされた。カンビアーノの熟練した職人が数週間かけてハンドメイドでボディをペイントし、さらに3色のピンストライプはすべてボディに直接手描きで入れられるという。
チーフデザインオフィサーを務めるルカ・ボルゴーニョは、今回採用された3色について以下のように説明した。
「バッティスタ アニバーサリオには、世界で最も複雑なカラーリングを採用しています。このようなカラーリングを描くプロセスは、偉大な芸術家が絵画の傑作を完成させることにもよく似ています。しかも完成した車両は、置物の芸術作品ではありません。究極のパフォーマンスとバランスのとれたスタイリングは、真のピニンファリーナと言える存在です。まさに“力の美しさ”と、“美しさの力”の融合と言えるでしょう」
空力性能を進化させたフュリオサ・パッケージ
バッティスタ アニバーサリオは「フュリオサ・パッケージ」を装着。このパッケージには、形状が変更されたカーボンファイバー製フロントスプリッター、サイドブレード、リヤディフューザーが含まれる。
前述の専用カラーリングに加えて、専用リヤウイング、リヤエアロフィンも装着。フュリオサ・パッケージを採用したことでエアロダイナミクス性能が大幅に進化し、高速コーナーリング時のダウンフォースレベルを向上させている。
新デザインのセンターロック式鍛造アルミニウムホイールの採用により、バネ下重量を約10kgも削減。リヤホイールは標準仕様の20インチから21インチに変更された。また、オプションとして「Impulso」ホイールもチョイスすることができる。
サステナブルなマテリアルが採用されたインテリア
インテリアは、サステナブルな手段で作られたブラックレザー&ブラックアルカンターラを使用し、仕上げられた。さらにシート間には1930年のカロッツェリア・ピニンファリーナの創立に敬意を表したシャシープレートを配置。それ以外にもヘッドライトの刻印、サイドウイングの「Anniversario」ロゴ、「Pininfarina 90」のシグニチャーロゴなどが入れられている。
テクニカルスペックは、バッティスタの標準仕様がベースとなる。カーボンファイバーモノコックシャシーとボディは高い剛性レベルを確保。システム最高出力1900hp、最大トルク2300Nmを発揮する4モーターは、再先端のトルクベクタリング・システムを介して4輪に動力を伝達する。
公道走行が可能な法規をクリアしながら、内燃機関搭載のハイパースポーツを凌駕するスペックを実現。ある意味、F1マシンをも凌ぐ加速性能を確保しており、0-300km/h加速はわずか12秒未満という抜群のスプリント性能をもつ。最高速度は350km/h(217mph)を誇る。
その上で、強力なT字型カーボンフレーム内に取り付けられた120kWhのバッテリーパックにより、最大航続距離500kmを超えているのも注目だろう。
元F1ドライバーのハイドフェルドが絶賛するパフォーマンス
すでにテストの段階で目標性能値の80%をクリアしており、今後テストドライバーのニック・ハイドフェルドにより、さらなる開発が進められることになる。
「私はこれまで世界最速のロードカーやレーシングカーをドライブした経験があります。しかし、バッティスタほどパワフルなマシンをドライブしたことはありませんでした」
「バティスタは多くのレーシングカーよりも速いにも関わらず、サーキット専用車ではありません。しかも、あらゆる状況下でのドライバビリティが確保されています。今後はテクノロジーの可能性を信じ、世界の最先端となるモデルをお届けするべく、さらにテストと開発に集中します」と、元F1ドライバーのハイドフェルドは語る。
2020年の夏には非常に限られた潜在的カスタマーに向けて、特別な試乗イベントを開催する予定だ。5台限定のアニバーサリオを含む150台以上のバッティスタが製造され、2020年末から最初のカスタマーへのデリバリーがスタートするという。
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