今秋登場!! 新型クラウンスポーツを買ったほうがいい人、ほかのクラウンにしたほうがいい人

　2023年秋とされている、新型クラウンスポーツ、新型クラウンセダンのデビューがいよいよ近づいてきました。残る新型クラウンエステートについては2024年登場予定とされています。

　この新型クラウン4バリエーションについては、「4車種とも順番に購入する」という猛者もなかにはいるようですが、購入を検討している人のなかには、どの新型クラウンにしようかと、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

　新型クラウンシリーズを検討している人に向け、選ぶ際に参考にしてほしいそれぞれの特徴をご紹介しながら、筆者が考える、4バリエーションそれぞれの「向いてる人」をご紹介します。

文：吉川賢一
写真：TOYOTA、ベストカー編集部

走りを楽しみたい人やスポーティなインテリアが好きで、2人までの移動がメインなら、スポーツ一択!!

　クロスオーバーSUVではあるものの、全高が低いこともあり、背の高いハッチバックのようにもみえる、新型クラウンスポーツ。最大の特徴は、操縦安定性の高さです。4シリーズ中でもっとも短縮されたホイールベースによって、想像以上に俊敏な走りを味わうことができます。

　筆者もプロトタイプカーのステアリングを握らせてもらいましたが、クラウンクロスオーバーよりも2割以上少ないハンドル操作量で、コーナーを駆け抜けられると感じるほどクイック。インテリアにも、目の覚めるようなレッド加飾が施された仕様が用意されていたり、新型クラウンシリーズで唯一、前席シートがスポーツタイプとなっているなど、スポーツマインドを刺激する要素が存分に織り込まれています。

　電制ショックアブソーバーや後輪操舵も装備していますので、ワインディングなどのドライブ好きや、背低クロスオーバーSUVのデザインに惚れた人にとっては、最高の選択肢でしょう。ただし、4バリエーションのなかで、後席エリアがもっとも狭いことは懸念ポイント。ハリアーやRAV4のほうが広いかもしれません。

新型クラウンスポーツの最大の特徴は、操縦安定性の高さ。4シリーズ中でもっとも短縮されたホイールベースにより、想像以上に俊敏な走りを味わえる

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奇抜なデザインながら、ファミリーにもお薦めできるのがクロスオーバー

　新型クラウンシリーズの第一弾となった新型クラウンクロスオーバー。最近は街中でもよくみかけるようになりましたね。最大の特徴は、セダンスタイルなのにSUVっぽさもある独特のボディスタイル。走りも刺激的で、特に上位グレード「RS」では、2.4Lハイブリッドターボエンジンによる「超」刺激的な加速には脱帽させられました。このハイブリッドターボは、乗り心地も（2.5Lハイブリッド車よりも）よく感じられ、後席に客人を乗せる機会があるならば、積極的にRSグレードをお薦めしたいほど。もちろん、ベーシックな2.5Lハイブリッド車も乗り心地のよさは確保されています。

　クラウンクロスオーバーは、これまでのクルマとはちょっと違うボディスタイルをもつことから、好奇心旺盛な人におすすめしたいモデル。また、子供のいるファミリー世帯や、後席シートへ友人知人を座らせる機会がある人には、セダンよりも少しだけ背が高いので乗り降りがしやすいクロスオーバーが向いているのではないでしょうか。新型クラウン4バリエーションにおいて、日常使いのシーンでもっとも便利に使えるバランスのとれたモデルであることから、より多くの人に向いているのが、このクラウンクロスオーバーだと思います。

上位グレード「RS」の2.4リッターハイブリッドターボエンジンは、目の覚めるような「超」刺激的な加速をする

全長5m超のエステートは、ショーファードリブンとしての利用がふさわしい

　全長5mを超える圧巻のスタイリングと、広大な後席スペースが特徴的である新型クラウンセダン。ボディサイズ（開発目標値）は、全長5030mm×全幅1890mm×全高1470mm、ホイールベース3000mm。大きく見えるクラウンクロスオーバーよりも、全長プラス100mm、全幅プラス50mm、全高マイナス70mm、ホイールベースはプラス150mmと、長く幅広く、そして低くなっています。

　そのため新型クラウンセダンは、公用車や役員車など、ショーファードリブン用途がもっとも適しているのではないでしょうか。全長やホイールベースの長さを考えると、個人が日常の「足」として所有してしまうと、少し使いづらく感じてしまうかもしれません。木目調のインテリアも、落ち着きがあるともいえますが、従来通りで「華」がないともいえます。新型クラウン4バリエーションにおいて、唯一FCEVが用意される計画なので、そうした意味でも個人が所有するというよりも、企業向けという用途が一番適しているかもしれませんね。

　ただ、ベストカーが2023 年4月にSNS上で行ったアンケート「どのクラウンに一番期待しますか?」では、1位のクラウンスポーツ（357票、35.5％）に次いで、クラウンセダン（350票、34.8％）が2位を獲得するなど、やはりセダンの注目度は高いようす。全長が5m以上となると、コインパーキングによっては、駐車することができる基準を上回るとして、駐車ができないケースもあるため、購入検討される際はそのあたりも考慮して検討するようにしてください。

富士スピードウェイにて世界初公開となった新型クラウンセダンのプロトタイプ仕様。3メートル級のロングホイールベースのスタイリングは圧巻

もっともSUVらしい使い方ができるエステート　旅行やアウトドアなどにも最適!!

　4バリエーションで最後発となる新型クラウンエステート。クロスオーバーやスポーツも「SUV」とはされていますが、このエステートが、もっともSUVらしいSUVといえるのではないでしょうか。トヨタは、新型クラウンエステートについて、「アクティブライフを楽しめる、ワゴンとSUVの融合」と表現しており、クロスオーバーワゴンといった立ち位置を狙っているようです。

　ボディサイズ（目標値）は全長4930mm×全幅1880mm×全高1620mm、ホイールベースは2850mmと、クラウンクロスオーバーと比較すると80mm全高が高くなりますが、それでもSUVとしては低め。最大の特徴は、後席シートを倒したときのフルフラットデッキです。クラウンクロスオーバーは、トランクスルーはついていますが、後席を倒すことができないため、広大な荷室エリアはエステートならではの特徴。大人二人で荷物を満載し、長距離旅行やキャンプ、アウトドアに行く、といった遊びにクルマを活用したいアクティブなユーザーに最適なのではないでしょうか。RAV4やハリアーよりも全長が長く、そのぶん荷室エリアも広がるため、4～5人乗車で荷物を載せて小旅行をする、といった使い方もできるかもしれませんね。

新型クラウンエステート。フロント周りはクラウン共通となるハンマーヘッドデザインを採用している。全体的なフォルムは、背の低い大型SUVのようだ

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　まとめると、2人までの移動が大半で走りにこだわりがある人はスポーツ、ショーファードリブンとしてならセダン、クルマを使って旅行やレジャーを楽しみたいのならエステート、そして、それらの魅力をちょうどよいバランスで織り込んでおり、幅広いユーザーに適しているのがクロスオーバー、といった感じでしょうか。さて、あなたはどのクラウンを選びますか??

Comments

おすすめ中古車に出てるクラウンセダンがいいや。
結局一番息が合うし扱いやすい。

クラウンスポーツかっこいい。