フォルクスワーゲンは、2022年12月2日、2023年春に公開が予定されている、改良型ID.3のデザインスケッチを公開した。ID.ファミリーの中核モデルとして、コンパクトBEVのスタンダードが進化することになる。
ドライビングをサポートする各種先進機能が、さらに進化
フォルクスワーゲンID.3は、2019年から欧州で生産を開始したCセグメントのBEVである。EV専用として開発された専用プラットフォーム「MEB」を初採用、航続距離は最大で550kmを確保するなど、フォルクスワーゲンがEVで描く未来戦略の「本気ぶり」を実感させる高い完成度を備えている。
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販売も好調で、2020年には5万6500台を売って、欧州でもっとも売れた電気自動車に。2021年にも後発のID.4に続く7万5500台を記録した。ID.ファミリーの展開が始まって以来、フォルクスワーゲンブランドの電気自動車セールスは2020年に前年比198%増を達成、2021年も同96%増となる45万2900台を売りまくっている。
今回、公開されたID.3の改良ポイントはより成熟したデザインと、インテリアに採用される素材系のアップグレードとなっている。けっして派手なものではないが、実際に利用しているユーザーの声を採り入れた価値ある改良が、随所に盛り込まれているようだ。
システムパフォーマンスの向上にも注目したい。最新世代のソフトウエアを搭載し、ワイヤレスでのアップデートを可能にしている。オプションとして設定されるトラベルアシストは、最新のスウォームデータ付き。他のフォルクスワーゲン車から収集された走行データをもとに、より精密で快適な車線内走行維持機能を備えている。
またスマートフォンに充電する感覚でアプリやカードによる追加の身分確認を行う必要がない「Plug&Charge」技術を採用、充電インフラを考慮してインテリジェントなガイドを行う「EVルートプランナー」が、充電にまつわるストレスを軽減してくれそうだ。
日本へのID.ファミリー導入は、2022年11月に「ID.4」から始まっている。ほどなくID.3の正式導入にも期待したいところだが、なにしろ半導体供給に追いつかないレベルで注文が殺到中。欧州市場でも、顧客の手元にクルマが届くのは2023年の第四四半期ごろになるという。
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