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大き目スケールが嬉しい傑作キットを、幅詰めして完成度さらにUP!ニチモ製1/20プラモ「ハコスカGT-R」【モデルカーズ】

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大き目スケールが嬉しい傑作キットを、幅詰めして完成度さらにUP!ニチモ製1/20プラモ「ハコスカGT-R」【モデルカーズ】

憧れの的だったモデルを思い通りに組む!

歴代の日産スカイラインの中でも飛び抜けて人気の高い三代目C10型系スカイライン、いわゆるハコスカ。1968年デビューのハコスカについては、「愛のスカイライン」と銘打った広告展開など特筆すべき話題が多いが、中でも重要なのは、GT-Rの登場であろう。現代のR35型にまで連なるGT-Rの系譜の最初に位置するのが、PGC10/KPGC10のハコスカGT-Rなのだ。

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その先代にあたるS50型系スカイラインにて、本来は4気筒車であるボディを延長しグロリア用6気筒エンジンを搭載することで生まれたのが2000GT(GT-A/GT-B)であったが、その地位(特にGT-Bの)を受け継ぐレースのためのモデルとして、C10型系スカイラインにラインナップされたのがGT-Rだった。当時の日本では未だ珍しいメカニズムだったDOHC 4バルブ、6気筒のS20型エンジン(市販仕様で最高出力160ps)を搭載し、国内ツーリングカーレースにおいて50連勝の金字塔を打ち立てたのである。

1969年に登場したGT-Rは、1970年には4ドア・セダンから2ドア・ハードトップに移行、ホイールベースを70mm短縮したことにより戦闘力をより向上させた。続く四代目(C110系)にもGT-Rはラインナップされたが、社会環境の変化からもはやレースで活躍することもなく消滅。R32型スカイラインで栄光のネーミングGT-Rが復活したのは、それから16年後のことであった。

そんなハコスカGT-Rは、プラモデルの題材としても人気の存在で、特に1980年代前半にはキット化が相次いだ。マルイ、アオシマ、イマイなどの1/24スケールが中心となった当時の状況において、異彩を放ったのがニチモの1/20スケール・モデルである。同社では1/24スケールでもキット化を行っていたが、1/20スケールでは、それとほぼ共通するプロポーションにフル開閉・エンジン再現というギミックをプラスして、長らくハコスカ唯一のフル再現(ほぼ)モデルとして君臨してきた。

ここでお目にかけているのは、そのニチモ1/20スカイラインGT-Rを制作した作品である。ただし、このキットはそのまま制作するとボディの幅がかなり広い。そこで、この幅を詰めるとどうなるか、ということで制作されたのがこの作例で、自動車模型専門誌「モデルカーズ」の273号(2019年)に掲載されたのであるが、ここでは以下、そのときの作者(吉田氏)自身による解説をお読みいただこう。

当時のニチモの技術力の高さに感動!
「東京ディズニーランドがオープンし、巷には細川たかしの『北酒場』が流れていた1980年代前半、子供たちは外では野球やサッカーで遊び、家ではゲームウオッチやプラモデルで遊ぶのが定番であった。その当時、ガンプラが爆発的に流行はしていたが、ミリタリーやカーモデルが下火という訳ではなく、プラモデル業界全体が、それなりに賑やかだったと記憶している。

当時のカーモデルにおいては、現在でも主流の1/24はもちろんあったが、それ以外にも、1/20や1/16、1/12といった様々なスケールのキットが、模型店には並んでいた。今思うと、1/24がまともに作れるようになったら1/20にチャレンジする、というように、スケールアップこそレベルアップの証、みたいな考え方があったようにも思う。当時、小学生であった私は、値段的にもスキル的にも1/24がやっと。模型店の最上段に陳列してあるビッグスケールを羨望の眼差しで眺め、『いつか大人になって上手く作れるようになったら必ず……』と思いながら、1/24のキットを手に模型店を後にする、という状況であった。

あれから何十年も経ち、何百台とカーモデルを制作したが、未だにビッグスケールには、そういった憧れ的なイメージを抱いている。今回制作したのは、そんなセンチメンタル的憧れの的であった、ニチモ1/20のハコスカGT-Rである。

このキットを組むのは今回が2回目で、最初に作ったのは、お小遣いが多少アップし、制作スキルも多少アップした(と思い込んでいた)中学生の時だった。その時の印象は、『ボディの幅が広いし、タイヤが細っ! 憧れてたキットだけに残念……』というものだった。おそらく、当時組んだマルイの1/24ハコスカGT-Rのイメージが良かったため、それと比較してそう思ったのであろう。

しかし今回制作してみると、イマイチとは全く感じられず、むしろ当時のニチモの技術力の高さに感動すら覚えた。幅が広くてタイヤが細い以外は、とても昔のプラモデルとは思えないほど特徴を良く捉えており、形状が抜群に良いのである。サイドから見たプロポーションなど、どのハコスカのキットより良いのではないか? と思えるほどだ。そのため、現在のケミカルや改造手法を使って、ボディ幅とタイヤの2点だけ何とかしてしまえば、とても良い佇まいを再現することが可能なのである。

かくして今回はボディ幅をダイエットさせて制作したが、私自身は当時に比べ大幅に横幅が増えており、完成したこのハコスカを眺めるたび、『君の方こそダイエットした方がいいよ』と言われている気がしてならない(笑)」

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みんなのコメント

2件
  • フジミはディフォルメが酷くて全然似ていなかった。今はどうなんだろうね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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