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遊びにも仕事にも使える最高のピックアップトラック 10選 積載力と快適性を両立する贅沢なクルマ

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遊びにも仕事にも使える最高のピックアップトラック 10選 積載力と快適性を両立する贅沢なクルマ

積載能力、快適性、オフロード性能の見事な融合

SUVの人気の高まりとともに、英国でにわかに注目を集めるようになったのがピックアップトラックだ。商用車・社用車として税金を低く抑えられる実用的なマシンであり、乗用車としての魅力もますます深まっている。メーカー各社は「ワークフォース」としての耐久性に加え、SUV並みの快適性とスタイル、家族向けの多機能性を備えた新型車を次々と投入してきた。

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その人気の高さを示すように、フォルクスワーゲンとメルセデス・ベンツもピックアップトラック分野に参入し、建築現場で見栄えのする華やかなダブルキャブを発売した。フォード、三菱、いすゞ、日産、トヨタなどの常連メーカーに加え、サンヨンのようなコストパフォーマンスの高いブランドも登場した。一時期は、どこの製品カタログを見ても頑丈なトラックが載っていたのだ。

しかし、多くの利点があり、購買意欲も旺盛に見えたにもかかわらず、英国でのピックアップトラック人気はすぐに低迷した。その一因はパンデミックであり、2020年の間に販売台数は3分の1にまで落ち込んだ。他の分野が回復に向かう一方で、ピックアップトラックの販売はなかなか上向かない。その結果、メルセデス・ベンツXクラスと日産ナバラが英国市場から姿を消した。

そのため、本稿執筆時点で、英国で新車販売されているのは基本的に5車種のみとなる。それでも、最新型のフォード・レンジャーとフォルクスワーゲン・アマロックが投入されるなど、ピックアップトラックの灯火はまだまだ消える気配がない。さらに、複数の新型車が発売を控えている。

仕事でもプライベートでも使える、コストパフォーマンスの高いクルマを探しているなら、ピックアップトラックはある程度合理的な選択肢だと思う。英国では自営業者にしても企業の従業員にしても、支払う税金が同サイズのSUVよりはるかに安くなる。

今回は、英国で販売されている5車種と、近日発売予定または並行輸入向けとして注目の5車種を取り上げる。

1. トヨタ・ハイラックス

トヨタ・ハイラックスは、60年代後半から世界各地で販売されており、商用車としての多用途性と信頼性で高い評価を得てきた。そのため、最新モデルにフル装備の高級グレード「インヴィンシブル」が導入されたことには少し驚かされた。

どの仕様においてもハイラックスは快適で、インテリアのクオリティも高く、一部のライバル車より洗練されていて扱いやすい。また、ハンドリングと乗り心地には安定感があり、狭い街道路でも取り回しの利くサイズにおさまっている。

2019年のマイナーチェンジでは、バンパーデザインを変更し、装備の一部を見直したほか、アクティブ・セーフティ・システムを強化。翌年には再びシャシーと内外装を改良し、乗り心地とハンドリングのレベルをもう一段階引き上げ、「無敵」を名乗る最上位グレード、インヴィンシブルXも追加した。

さらに、ダカール・ラリーでの活躍を記念して、GRスポーツが設定された。内外装にスポーティなデザインを採用し、ダンパーとフロントスプリングをアップグレードして、オンロードでのシャープなハンドリングとオフロードでの高速走行性能を向上させたが、後述のフォード・レンジャー・ラプターほどの「面白さ」を期待すると失望してしまうだろう。

英国では現在、パワートレインとして最高出力150psの2.4L直4ディーゼルと204psの2.8L直4ディーゼルが用意されている。十分なパワーがあるものの、ライバルの多気筒モデルと比べると面白みに欠ける。

だが、実用性に不足はない。重い荷物を運ぶ場合も、その余裕ある積載量は多くのライバルを上回っている。ダブルキャブ仕様が一般的だが、2.4Lモデルではシングルキャブ仕様とエクステンドキャブ仕様が選べる。JBLプレミアムサウンドシステムをはじめ、さまざまな装備や機能を求めるなら、ダブルキャブしかないだろう。さらに、トヨタ・ハイラックスほどタフなトラックはない、という事実もある。

2. フォード・レンジャー

今年、新型のフォード・レンジャーが英国のショールームに登場した。国内で最も人気のある小型トラックであり、他社が身を引く中、フォードはこのチャンスを物にしたと言える。

90年代後半の初代モデルはマツダと共同開発されたが、3代目となる最新モデルは先代のT6プラットフォームを発展させたものを使用し、フォルクスワーゲンとの協力関係により完成した。フォルクスワーゲンからはアマロックとして販売されている(後述)。

今のところ、英国編集部は高性能モデルのレンジャー・ラプターにしか触れることができていないが、この試乗(そして新型アマロックの試乗)からわかったのは、ピックアップトラックとして非常に優れた選択肢であるということだ。その無骨なルックスは建築現場でも新鮮なもので、インテリアはSUVに近いレベルの快適性と装備、機能性を備えている。アマロックに試乗した限りでは、走行性能も十分と言えそうだ。唯一の欠点はリーフスプリングのリアアクスルで、重量物の積載には最適だが、落ち着いた乗り心地や滑らかなハンドリングを実現するには不向きである。

先代と同様、レンジャー・ラプターにはフォックス製サスペンションが採用されており、ダカールの砂丘を駆け抜けるラリーカーのような雰囲気がある。ロングトラベルのスプリングとダンパーによって、荒れた地形でもとんでもないスピードで走れるし、オンロードでは乗り心地とコントロール性が格段に向上している。

さらに、旧式の2.0Lディーゼルは廃止され、ツインターボ化された最高出力292psの3.0L V6ガソリンが採用され、ホットハッチを怯ませるのに十分なパワーを備えている(財布に優しくなくても、娯楽として楽しめる)。

最終的な評価のためには、各モデルに試乗しなければならないが、価格設定とモデルの選択肢の幅広さは、おそらくアマロックを超えるだろう。

3. フォルクスワーゲン・アマロック

英国で短命に終わった「ライフスタイル系ピックアップトラック」ブームの火付け役となったクルマがあるとすれば、それは初代アマロックである。もちろん、他のメーカーからも豪華装備のダブルキャブモデルが発売されていたが、アマロックのようにジャンルを超えた魅力を持つクルマはなかった。トラックとしてのタフな実用性を持ちながら、エクステリアとインテリアの質感はゴルフのような好ましいものであった。英国編集部は長い間、初代アマロックの大ファンだった。

しかし、その人気とは裏腹に、初代アマロックはフォルクスワーゲンの経営陣にとって、新型の2代目モデルの開発を認めるほどの経済的な意味を持たなかった。そのため、最新モデルはフォードとの共同開発ということで落ち着いたのである。とはいえ、フォードが開発の主導権を握ったのは、フォルクスワーゲンの販売を上回る可能性が高いというのが主な理由だが、両車とも先代レンジャーのT6プラットフォームをベースにしているからでもある。

外観的には、ルーフパネル、ドアハンドル、サイドミラーハウジングがフォード・レンジャーから受け継がれているが、がっしりとしたアグレッシブな印象を作り出している。インテリアもレンジャーに近いが、フォルクスワーゲン特有の内装材が使われており、かなり高級感を演出している。装備も充実しており、快適で親しみやすく、SUVらしさを感じることができる。

現在、英国ではディーゼルエンジンが選択可能で、最高出力240psの3.0L V6 TDIが、フォードの10速ATおよびフルタイム四輪駆動と組み合わされている。しかし、リーフスプリングのリアアクスルは荒れた路面で苦戦し、アマロックが商用車であることを思い出させる。それでも、乗用車のような味付けのトラックをお探しなら、アマロックはまだまだ魅力的である。

4. いすゞDマックス

いすゞが英国で販売しているはDマックスだけなので、一般的なドライバーには馴染みの薄いブランドだが、Dマックスはピックアップトラックとして長く、根強く支持されてきた。最近も、徹底的なリフレッシュを受けたばかりである。果たしてその出来栄えやいかに。

メルセデス・ベンツXクラスや三菱L200などのライバル車が販売終了となる中、いすゞは市場シェアを伸ばそうとしている。現在、Dマックスには必要最低限の機能のみを与えられた仕様と、最新のインフォテインメント・システムやデジタルメーター、上質な内装を備えたライフスタイル志向の仕様がある。シングルキャブとダブルキャブが用意されているが、エクステンデッドキャブはない。

改良後の最新モデルは、ピックアップトラックでは珍しく欧州衝突安全試験のユーロNCAPで5つ星(最高得点)を獲得したほか、オンロードでの乗り心地も良く、製品としてかなり強力になっている。ラダーフレームを採用しているため、非常に頑丈で、オフロードでの走行性能も抜群である。

ライバルに遅れをとっているのはパワートレインだ。1.9Lディーゼルは、以前よりも静かになったとはいえ、最高出力162psと依然として低調である。6速ATでも6速MTでも、0-100km/h加速に13秒近くかかる。ただ、ハイラックスより安い価格設定が購入を後押ししてくれるだろう。

5. サンヨン・ムッソ

いすゞより野暮ったいクルマでいいなら、サンヨン・ムッソがある。「ムッソ」という車名は、韓国語で「サイ」を意味する言葉だという。ブランドイメージに反して、相応のパフォーマンスとハンドリング、牽引力、実用性を持っている。なお、サンヨン(双龍自動車)は最近、KGモビリティに社名変更したばかり。ブランド再出発のため、今後ピックアップトラックのラインナップも一新されるかもしれない。

さて、現行のムッソは2.2Lディーゼルを搭載して最高出力181psを発揮し、比較的パワフルな部類に入る。最大3.5トンのブレーキ付きトレーラーを牽引する能力は、ライバルと比べても遜色ない。標準仕様では荷台が短く、少し特殊な外観だが、大人の乗員には十分な大きさのシートを4つ備えている。また、ピックアップトラックとしては全長がかなり短く、街中でも駐車に苦労することは少ない。

荷台を延長したムッソLWBライノも販売されているが、こちらは「LWB」の名称とは裏腹にロングホイールベースではなく、リアのオーバーハングが長くなっただけだ。その分、荷台はシングルキャブと同じサイズになっている。

実際に運転してみてわかったことは、コーナーリングで優れたグリップとロール制御を見せ、軽いステアリングホイールはびしっとセンターが定まっているということだ。ロードノイズや風切り音も少ない。乗り心地は許容範囲にギリギリ収まる程度だが、エンジンは低速から活気があり、巡航時はとても静かである。

イネオス・グレナディア・ピックアップ

ここからは、英国で近日発売予定または並行輸入向けの注目モデルを紹介したい。

近年、ピックアップトラック市場が縮小していることから、目新しい新車が欲しければ我慢するか、輸入しなければならない。だが、面白いことに、この市場に挑戦しようという新興メーカーも出てきている。世界屈指の化学会社であり、ロンドンに本拠を構えるイネオス・グループは最近、自動車部門(イネオス・オートモーティブ)を立ち上げ、新型SUVの発売を宣言した。

「グレナディア」と名付けられたこのモデルは、先代のランドローバー・ディフェンダーによく似たレトロ調デザインを特徴とし、嬉しいことにピックアップトラック仕様も開発中だ。かつてのディフェンダー・ピックアップを彷彿とさせる、古風なモデルである。詳細についてはまだ正式発表がされていないが、ラダーフレーム、ライブアクスル、防水仕様のインテリアを備えたタフなオフロード車となる見込みだ。最大積載量1000kg、牽引能力3500kg、ルーフ積載量150kgを実現するという。

ジープ・グラディエーター

英国で正規販売されていないが、比較的手間のかからない選択肢がジープ・グラディエーターだ。すでに販売されているラングラーのピックアップトラック版である。

グラディエーターはフォード・レンジャーとほぼ同じサイズだが、ライバルは標準のレンジャーやトヨタ・ハイラックスではなく、高性能のレンジャー・ラプターと見るべきだろう。商用目的というより、ジェットスキーで山頂を目指したり、四輪バイクでビーチを走ったり、そんなアウトドアのレジャーが主な用途となるはずだ。ダッジ・ラムのリアアクスルを使用しているが、最大積載量は620kgにとどまり、牽引力も2721kgと意外と控えめ。

ラダーフレームはラングラーから780mmも延長され、そのうち490mmはホイールベース、残りはリアのオーバーハングに使われている。このサイズゆえ、ラングラーほどオフロードを走りやすいわけではないが、18.4度のブレークオーバーアングルと25度のデパーチャーアングル、そしてオプションで用意された本格オフロードタイヤのおかげで、必要以上に遠くまで行けるクルマであることには変わりはない。

英国のある輸入業者は、グラディエーターを6万2000ポンド(約1070万円)で販売すると言っているが、在庫のあるものは7万1000ポンド(約1220万円)から。この金額では、よほど欲しくないと買えないだろう。

フォードF-150ライトニング/F-150ラプター

北米のベストセラー車、フォードF-150に導入されたEVモデルは海外でも注目されている。F-150は米国生まれ、米国育ちのピックアップトラックだが、一回の充電で最大480km走行可能な「F-150ライトニング」は、アメ車の新時代を告げるモデルと言える。全幅2430mm(ミラーを含む)とワイドなので、英国の道路にはうまくフィットしないだろうが、かつてのV8エンジンを搭載したモデルよりは、社会的に受け入れられやすいかもしれない。

F-150ライトニングの米国での販売価格は3万9974ドル(約580万円)からで、ポンド換算ではフィアット500eと同等になる。バーゲンセールのように聞こえるが、EVであるがゆえに、いくつか妥協しなければならない点がある。例えば、航続距離を稼ぐためにバッテリーの重量が大きいため、最大積載量は900kg程度にとどまる。一方、牽引力は最大4500kgと群を抜いている。

荷物の積載量はやや物足りないが、双方向充電など、便利な機能を数多く備えている。つまり、車両を最大9.6kWのポータブル電源として使うことができるのだ。建設現場でもキャンプ場でも役に立つだろうし、停電時には自宅の電力もまかなえる。

もちろん、高性能モデルのラプターもある。欧州ではレンジャー・ラプターが頂点に君臨するが、このF-150の前では「簡易版ラプター」と言わざるをえない。最新のF-150ラプターには、かつてのような騒々しいV8エンジンはもう搭載されていないが、ツインターボV6エコブーストが最高出力450psを発生する。とんでもないパフォーマンスだ。

リビアンR1T

才能あるエンジニアとジープ出身のデザイナーによる少数精鋭のグループが立ち上げた自動車ビジネスは、「第2のテスラ」とも呼ばれるほど注目を集めている。リビアンは、世界初の「アドベンチャーEV」を作るために、ゼロから独自のEV用プラットフォームを設計した。同社CEOのRJ・スカリンジ氏の話を聞く限りでは、新型R1Tはランドローバーとテスラを足して2で割ったようなものと言えそうだ。

納車開始時期はこれまで何度も延期されてきたが、米国ではすでに生産が始まっており、SUVのR1Sも登場している。R1Tが欧州に導入されるかどうかはわからない。リビアンが欧州に工場を構える計画もあるが、これは主にバンの生産に使われるだろう。

R1Tは、米国基準ではコンパクトな部類に入るダブルキャブのピックアップトラックなので、欧州でも十分に通用するはずだ。航続距離は135kWhのバッテリーで480km、180kWhで640kmとされる。

リビアンによると、最大5トン(レンジローバー約2台分)の牽引が可能だという。しかし、作業用トラックというよりもアドベンチャービークルとして位置づけられており、最大積載量は800kg程度と控えめ。

価格は6万7500ドル(約945万円)から。フォードF-150ライトニングと比較すると高く感じるかもしれないが、4基のモーターで最高出力710ps、最大トルク110kg-m以上、0-97km/h加速3秒という圧倒的な性能を考えると、納得できるのではないだろうか。モーターが4基あるということで、四輪トルクベクタリングが可能だ。その結果、戦車のように超信地旋回(その場で向きを変えること)ができる。宴会の隠し芸にぴったりだ。

テスラ・サイバートラック

EVのパイオニアであるテスラは、リビアンR1Tに遅れをとったものの、2023年後半からサイバートラックの生産を開始するようだ。コンセプトカーのようなデザインと「防弾」を謳うサイバートラックは、最上位モデルで最大3基の電気モーターを搭載し、800km以上の航続距離を実現。6トン以上の牽引力と、フォードF-150と同サイズの荷台を備えているという。車高調整可能なエアサスペンションもある。

テスラのイーロン・マスクCEOは、サイバートラックの発表から1週間以内に約20万人から予約を受けたと述べている。最上位モデルの英国価格は5万ポンド(約860万円)から6万ポンド(約1030万円)と予想されるが、後輪駆動で低出力、航続距離の短いエントリーモデルも用意される。

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