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やっと普通に新車が買える状況になってきた! 2024年11月の新車販売状況を分析

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やっと普通に新車が買える状況になってきた! 2024年11月の新車販売状況を分析

 この記事をまとめると

■2024年11月単月締めでの乗用車と軽自動車の販売台数が発表された

10月の新車販売はヤリスがN-BOXを抜きトップを奪取! N-BOX JOYが新発売されたのに何が起こった?

■トヨタ以外のメーカーでは新車の供給体制がコロナ禍前の水準に戻ってきている

■軽四輪乗用車ではスズキとダイハツのトップの座を巡る争いが激化している

 2024年の新車販売台数はほぼ前年並み?

 いよいよ2024暦年締めでの年間新車販売台数の行方も見えてきた。自販連(日本自動車販売協会連合会)から発表となった、2024年11月単月締めでの登録乗用車の販売台数は22万2424台(前年比99%)、全軽自協(全国軽自動車協会連合会)から発表となった2024年11月単月締めでの軽四輪乗用車の販売台数は10万8187台(前年比90.6%)という結果になっている。

 いまだ人気車を中心に断続的な新規受注停止などが続くトヨタ以外のメーカーでは供給体制もコロナ禍前の水準に戻ってきている。トヨタも断続的な新規受注停止が発生しているものの、バックオーダーの消化が順調に進んでいるので、結果的に全体では前年並みの水準を維持していることになる。トヨタでは本稿執筆時点では、間もなくトヨタ・アルファード&ヴェルファイア、そして2025年初頭ともされているが、トヨタ・ノア&ヴォクシーが改良のタイミングで正式受注再開となる予定である。

 すでにアルファード&ヴェルファイアは予約受注を開始しているようだが、現行モデルデビュー時と同じく、各ディーラーへ台数が割り当てられ、購入するにはそれぞれのディーラーで異なるようだが「縛り」もあると聞いている。ノア&ヴォクシーも台数割当制になるとも聞いているが、いずれにしろこの2車は長い間に渡って原則として新規受注停止が続いていただけにうれしい動きであることは間違いない。

 2024年1月から11月の登録乗用車の累計販売台数は233万8467台(前年比95.4%)となっている。12月の新規受注分は、登録車ではほぼ当月内登録は難しいので、いままでの受注残(受注したものの新規登録及び納車ができていない分)車両をどこまで減らすことができるかが販売実績の積み増しに貢献することになる。このままいけばほぼ前年並みで推移することが予測できる。

 軽四輪総台数でみると、スズキ、スバル、マツダが前年比100%を超えている。スバルはダイハツ、マツダはスズキのOEM(相手先ブランド供給)車を販売しているのだが、暦年末を控えて「棚卸しセール」を行っているものと統計から推測することができる。かつては自社開発軽自動車をラインアップしていた両ブランドは、その流れからいまだに販売現場では軽自動車ユーザーが目立っており、自社開発をやめてからもOEMで軽自動車をラインアップしている。

 しかし、それを前面に押し出して販売促進活動することはなく、ニーズがあれば販売する程度の印象が強い。そのため、「在庫一掃」という表現よりは「棚卸し」に近い感じで積極的に販売促進する時期が年間でいくつかあり、歴年末もそのひとつとされている。

 年末はスズキとダイハツによる恒例の軽自動車覇権争い

 気になるスズキとダイハツのブランド別販売競争であるが、2024年11月単月締めでも軽四輪車総数で1万台強の差をつけスズキがトップとなっている。ただし、ここのところスズキの届け出済み未使用軽中古車が目立ってきている。ダイハツの届け出済み未使用中古車も相変わらず多いので、それに対抗しているともいえるのだが、ダイハツの新車での軽自動車販売もそれなりに回復してきている。

 2024暦年締めでは23万台ほど差をつけ現状でスズキがトップなので、暦年締め年間新車販売台数ではスズキのトップは確実で、2024事業年度締め(2024年4月~2025年3月)締めでのブランド別販売トップを維持するための動きともいえるかもしれない。

 2024年1月から11月までの累計新車販売台数では、軽四輪乗用車ではすでにホンダがダイハツを抜いて2位となっている。商用車では届け出済み未使用がかなり多く、軽四輪車総数では4万台ほど差をつけダイハツが2位となっており、この傾向は、ホンダが商用車販売に強くないので変化はないものと考えられる。

 そのホンダの軽四輪乗用車販売だが、前年比90.3%(2024年1月から11月までの累計販売台数)となっている。N-BOXが現行モデルとなってフルカウントとなっているだけに、そしてホンダの軽四輪乗用車ではN-BOXがかなりのウエイトを占めていることを考えると、現行N-BOXの新型車効果というものをなかなか統計数字から受け取ることができない状況となっている。

 ダイハツは軽四輪貨物が強いといっても、2024年11月単月締めで見れば2位のスズキとの差はわずか430台となっている。2024年1月から11月の累計販売台数でも8356台差でダイハツがトップとなっているので、スズキは乗用車・商用車の全方位で「軽自動車販売ナンバー1」ブランド狙っているのかもしれない。

 12月は毎年スズキとダイハツの激しい暦年締め年間新車販売台数で激しい販売競争を見せる軽自動車だが、すでに勝敗はスズキの勝利が決定的となっているので、注目は「個人タイトル争い」とも表現できる。N-BOXがすでに暦年締め年間新車販売台数トップをほぼ確実にしているのだが、有終の美を飾る意味でも、12月単月締めで2万台超えをめざして活発な動きを見せることが想定でき、ここに注目していきたい。

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みんなのコメント

4件
  • T..T
    スズキとダイハツの決定的な違いは、決算での営業利益率を見れば明らか。スズキの利益率は国内自動車メーカーでトップクラスです。逆にダイハツは相当な薄利多売状態。シェア回復に必死で在庫作って安売りしてます。ニッサンもこの負のスパイラルにはまり瀕死。ユーザや市場を軽視したツケがいつか来るんです。ダイハツにはトヨタ傘下だからと胡座をかかず、もう一度良い車を作る事に注力してもらいたいものです。
  • kcy********
    新車の受注停止で、中古車のプレミア価格が大変な事になり中古車販売店はかなり儲けたのでは
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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