■残る未開通区間は2つ
東海環状道は、愛知・岐阜・三重3県の、名古屋市中心部からおよそ30~40km圏域を環状に結ぶ延長約153kmの高規格幹線道路(国道475号の自動車専用道路)です。
愛知県豊田市から瀬戸市、岐阜県土岐市・美濃加茂市・岐阜市・大垣市などを経由して三重県四日市市に至ります。
2005年3月、中部空港開港と愛知万博(愛・地球博)開催に合わせる形で、東側の豊田東JCT~美濃関JCT間73kmが一気に開通。これにより伊勢湾岸道とともに東名高速・新東名高速・中央道・東海北陸道ともつながり、名古屋圏の混雑を避ける高速ルートが誕生しました。
一方西側は、少しずつ延伸を重ねており、現在は名神高速や新名神高速からそれぞれ支線のように一部区間が開通しています。
しかし、山県IC~大野神戸IC間と養老IC~大安IC間は未開通です。この2区間がつながると伊勢湾岸道とともにぐるり一周できるようになりますが、名前のとおりの環状ルートはいつ完成するのでしょうか。区間別に見ていきます。
●山県IC~大野神戸IC間
岐阜県内の山県IC~大野神戸IC間18.5kmは、2024年度に暫定2車線で開通予定です。2022年度は橋梁やトンネル工事などが推進されます。
途中には岐阜ICと糸貫IC、本巣PA(いずれも仮称)が設置される計画です。
この区間が開通すると東海北陸道と名神がつながるため、両路線が接続する一宮JCTの混雑緩和が期待されます。
●養老IC~大安IC間
岐阜県から三重県にまたがる養老IC~大安IC間24.6kmは、途中の北勢IC(仮称)を境に開通時期が異なります。
北側の岐阜・三重県境をまたぐ養老IC~北勢IC間18.0kmは、用地取得などが順調に進んだ場合、暫定2車線で2026年度に開通する見込みです。
途中には、海津PAと北勢PA(いずれも仮称)の設置が計画されています。海津PAにはスマートICが併設されます。
現在は、用地取得や埋蔵文化財調査、橋梁の設計や工事などが進んでいます。この区間が開通すると、東海環状道は全線がつながります。
南側の北勢IC~大安IC間6.6kmは、それより一足早い2024年度の開通予定です。この区間もまず暫定2車線で整備されます。
※ ※ ※
なお、すでに暫定2車線で開通している土岐JCT~可児御嵩IC間は、一部で4車線化工事が進んでおり、こちらは2024年度までに完成する予定です。
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