■実はほとんどのハイオクガソリンも中身は一緒だった!?
エンジンオイルやブレーキフルードなどの油脂類だけでなく、給油するガソリンにまでこだわるクルマ好きも少なくないでしょう。
【画像】給油口の中ってどうなってる? 意外な構造をチェック!(18枚)
「エネオス」や「キグナス」といったブランドにこだわるか、あるいは「〇〇石油の××店」といった特定のガソリンスタンドをメインに利用をする人もいるのではないでしょうか。
実際、筆者(金田ケイスケ)のまわりにも、「シェル派」や「エネオス派」、「最寄りの決まったスタンドでしか給油しない」という人が何人かいます。
しかし、そうしたガソリンへのこだわりに、どれだけの意味があるのでしょうか。
結論からいってしまえば、「ほとんどない」ということになります。
それというのも、「石油元売り」といわれるガソリンを生産・販売する企業は日本に4社あるのですが、各石油会社間で品質規格を満たす同種同量の製品を融通しあう「バーター取り引き」をおこなっているからです。
簡単にいってしまえば、A社製品を買い取ってB社のガソリンスタンドで販売することもあるということ。ブランドにこだわって給油したところで、どこが生産したガソリンなのかは分からないのです。
レギュラーガソリンはこうした取り引きをおこなっていることを昔から公にしていましたし、そもそも融通しあえるよう同じ規格で生産されています。
そのこともあってか、各ブランドのウェブサイトの「製品情報」コーナーにレギュラーガソリンが掲載されていることはほとんどありません。
一方ハイオクガソリンは、各社が独自開発した「オリジナル」として販売されてきました。
しかし2020年6月に毎日新聞のスクープ記事で、ハイオクガソリンもまた貯蔵タンクを他社と共同利用するなどバーター取り引きをおこなっていたことが発覚。それも20年以上前からというのですから驚きです。
そんななか、「シェル」だけはハイオクガソリン「Shell V-Power」を独自ルートで供給していると明言。
混合されている他社のハイオクガソリンとは違い、Shell V-Powerにはエンジン内部の洗浄効果が期待できる成分が入っているといいます。
前述のように、ガソリンにこだわる意味は「ない」ではなく「ほぼない」としたのは、シェルのShell V-Powerだけはこだわるだけの理由があるからです。
ただしシェルは、経営統合によりいまでは出光興産の1ブランドで、2021年4月より3年かけて「出光」とシェルの両ブランドのガソリンスタンドは「アポロステーション」へと切り替わることになっています。
アポロステーションでは、ハイオクはShell V-Powerではなくなるため、どこまで独自性が確保されたガソリンになるのか注目を集めています。
■「行きつけ」のガソリンスタンドを作るべき理由とは
貯蔵タンクを他社と共同利用したり、ガソリンを融通しあうバーター取り引きがある以上、ガソリンのブランドにこだわる意味はほぼなくなってしまいました。
しかし、特定のガソリンスタンドにこだわることもまったく無意味なのでしょうか。
都内ガソリンスタンドに勤務するベテランスタッフは次のように話します。
「こだわりすぎて出先でガス欠になるようなのはダメですが、普段給油する『行きつけ』を作るのはメリットがあります。
ガソリンスタンドというと給油するだけの場所のイメージがありますが、『サービスステーション(SS)』ともいうように、クルマにまつわるさまざまなサービスを提供しています。
たとえば、かんたんな点検などは無料で、もちろん初めてのお客さまにも実施させていただいているのですが、いつも来てくださる常連さんのクルマだとこれまでの経過が分かるので、ちょっとした異変に気付きやすいというのがあります」
そうしたサービスを受けるには、「セルフ」ではなく店員のいる「フルサービス」のガソリンスタンドを行けつけにするのがオススメだといいます。
もちろんセルフでも会員特典などは受けられますし、ガソリン代も人件費が削減されているぶん少しだけ安いというメリットがあるので、都合に合わせて選ぶと良いでしょう。
より安心を求めるなら、車検の取り扱いをしているガソリンスタンドを選ぶのが正解です。
車検整備には一般的に「分解整備」を伴うため、自動車整備士が在籍している必要があります。
そのため無資格者より踏み込んだ整備が可能となり、いざというときに心強い味方になってくれることが多いようです。
ちなみに、ブランドにこだわることについて前出のスタッフによると、「ガソリンはさておき、エンジンオイルなどはだいたいどこも独自ブランドの製品ですので、オイル交換を継続して任せるならアリだと思います」とのことです。
※ ※ ※
クルマの電動化が進む昨今、ガソリン業界はとくに厳しい状況に立たされており、それだけに他社との連携による混合出荷のような手段は、生き残るためには仕方がないことだといえるでしょう。
かつては各ブランドがハイオクガソリンの性能や効果をアピールし競い合っていましたが、今となっては昔の話ということです。
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