国内の新車市場では、ミニバンジャンルは一定数の人気を誇っています。なかでも、日産「セレナ」は2018年の年間ならび2019年上半期(1月から6月)ではミニバンNo.1を獲得するなど、好調な販売台数でしたが、同年の下半期では、他社のミニバンに抜かれる結果となりました。
しかし、直近の販売台数では復活の兆しを見せたのです。セレナの現状はどうなっているのでしょうか。
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2020年1月の登録車販売台数で、セレナは全体5位の6781台を記録。ミニバンジャンルでは、全体4位のトヨタ「シエンタ(6831台)」に続く台数となりました。
前述のとおり、2018年と2019年上半期は好調な販売を記録。当時、セレナが好調な理由について日産は、次のように述べていました。
「広々座れる室内の広さや、乗り降りのしやすさ、スライドドアやバックドアの開閉のしやすさ、そして家族のニーズに応える多彩なシートアレンジなど、ミニバンとしての高い基本性能や装備が、お客さまからご好評をいただいています。
さらに、100%モータードライブの電動パワートレイン『e-POWER』や運転支援技術『プロパイロット』搭載車もお客さまから高い支持をいただいています」
そして、好調だったセレナの販売台数を後押しするべく、2019年8月にはマイナーチェンジを実施。標準モデルとカスタムモデル(ハイウェイスター)の両方でデザイン変更や安全装備の向上などをおこなっています。
とくに、ハイウェイスターでは、特徴的な「ダブルVモーショングリル」や、クロームを贅沢にちりばめた宝石のようなグリルパターンなどのリッチで押し出し感の強いフロントマスク、縦長のリアコンビランプを採用して迫力のあるデザインに変更されました。
これによって、最近流行りの傾向にある「オラオラ顔」になったともいわれています。オラオラ顔といわれる威圧感あるデザインは、トヨタの「アルファード/ヴェルファイア」や「ヴォクシー/ノア/エスクァイア」といったモデルに代表されるものでした。
2019年2月に、発売された三菱「デリカD:5」など、最近のミニバンにはオラオラ顔が採用される傾向にあり、セレナ ハイウェイスターもその流行に乗っかったのです。
しかし、マイナーチェンジ後は、徐々に販売台数の順位を落としていきます。、消費税が10%となった同年10月では、全体的に消費税の影響もあって販売台数が減少傾向にあるものの、ライバル車の順位には大きく変動はなかったなかで、セレナだけは大きくランキングを下げました。
その後、セレナは11月に全体15位、12月が全体12位に低迷し、ミニバンジャンルではひとつ上のクラスとなるアルファードにまで、販売台数の順位が抜かれることになるのです。マイナーチェンジ後のセレナについて、日産の販売店スタッフは次のように話します。
「セレナは、コンパクトカー『ノート』に次ぐ日産の主力販売モデルです。とくに、e-POWER搭載車が登場してからは安定して売れていました。
しかし、本来なら歓迎するべきマイナーチェンジで売れ筋のハイウェイスターのデザインが変わったことで、一部のお客さまからは『他社のミニバンみたいに威圧的になった』と不評の声を頂いております。
また、2018年に2列シートを追加したシエンタや、マイナーチェンジでSUVテイストの新グレードを追加したホンダ『フリード』など、従来のライバル車とは違うモデルが出てきたこともセレナの販売台数に影響していると思います」
※ ※ ※
しかし、前述の2020年1月には全体4位かつミニバンジャンルで2位にまで返り咲いたほか、販売台数自体も11月、12月から比べ、約2000台以上増えています。なぜ、セレナの販売台数順位が上がったのでしょうか。
前出の日産販売店スタッフは次のように話します。
「1月は各社とも同様ですが、お正月の初売りセールなどをおこなうことから、販売面において売れる時期です。それに加えて、一部のお客さまから頂いていた『マイナーチェンジ時のデザイン面』に関する不評に関して、『見慣れた』というお声を頂いております。
そのこともあり、マイナーチェンジ時にセレナを敬遠されたお客さまが購入されたということも考えられます。
また、元々『e-POWER』や『プロパイロット』といった日産特有の性能や機能が好評だったことに加え、安全面においても360度の安全を提供する『全方位運転支援システム』が全車標準設定されたことも大きいと思います」
■日産「セレナ」は、マイチェンで何が変わった?
5代目となる現行セレナは、2016年に登場しています。なかでも高速道路など同一車線で前走車追従や加減速、ハンドルアシストに対応した運転操作支援システム「プロパイロット」を採用したことで大きな話題となりました。
2017年3月には、電動パワートレイン「e-POWER」を搭載したモデルを追加発売したことで大きく販売台数を伸ばします。
さらに、2019年8月には外観デザインが大幅に変更されました。ダブルVモーショングリルを採用し、クロームを多用したグリルの造形によって迫力のあるフロントフェイスになりました。
マイナーチェンジ前後の外観デザインの違いでは、標準モデルとスポーティなエアロパーツが採用されたハイウェイスターモデルとで分かれます。
印象としては、オラオラ顔がハイウェイスター、少しおとなしめな顔が標準モデルといえます。それぞれ、e-POWER車にはフロントグリルにブルーのアクセントが入ります。
搭載されるパワートレインには、前述のe-POWERとSハイブリッドのふたつを設定。e-POWERは、エンジンを発電用としてだけ使用し、モーターのみで100%駆動することが最大の特徴です。
また、日産「リーフ」のような電気自動車と異なる部分として、バッテリーに蓄えた電力に加え、ガソリンエンジンで発電した電力を使う部分やリーフのように外部から充電することはできません。
一方、Sハイブリッドは発進加速時にエンジンの駆動力をモーターがアシストするハイブリッドシステムです。
燃費(JC08モード)は、Sハイブリッドの15.0km/Lから17.2km/Lです。対して、e-POWERは23.4km/Lから26.2km/Lとなり、Sハイブリッドは燃費性能では劣るものの、ほかのミニバンと比べると決して悪い数値ではありません。
また、4WD車の設定があるのはSハイブリッドのみとなり、e-POWERよりも50万円程低い価格設定となっています。
前出とは別の販売店スタッフは、パワートレインの違いについて次のように話します。
「セレナe-POWERを検討して、来店されるお客さまは多いです。しかし、ライフスタイルや細かな仕様を話していく内に、Sハイブリッドを最終的に購入される人もおります。やはり、価格の差が大きいことが理由のようです」
※ ※ ※
基本的なグレードは「X/XV/G」となり、それぞれにスポーティなハイウェイスターが設定されています。パワートレインは、マイルドハイブリッドのSハイブリッドとe-POWERが用意されています。
乗車定員数は、パワートレインによって異なり、Sハイブリッド車が8人乗り、e-POWER車はバッテリーの配置の関係から7人乗りです。
シートアレンジにおいて、e-POWER車では、セカンドシートに両側アームレストが付いたキャプテンシートとなっており、ロングドライブでも疲れにくいスパイナルサポート形状が採用されています。
一方のSハイブリッド車には、スマートマルチセンターシートが標準装備され、スマートマルチセンターシートを1列目に移動させることで、2列目から3列目のウォークスルーでき、2列目シート中央の通路幅も広く、大人でもスムーズな移動が可能です。
また、一部グレードでは、セカンドシートの「超ロングスライド+横スライド」で足を思いきり伸ばすことができ、余裕があるスペースが生まれます。
2019年の下半期は、他社ミニバンの勢いにやや負けた感じのあったセレナですが、持ち前のe-POWERやプロパイロットをはじめとする安全性能の高さによって、「売れているミニバン」を奪還できる日も近いかもしれません。
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みんなのコメント
ここでの批判コメントが、いかに役に立たないかよーくわかる具体例でした。
試乗を重ねに重ね、最後はステップワゴンHVとセレナe-powerとの決戦でしたが、Mクラスミニバンの特性を生かしたパッケージング、シートの座り心地、内装色の選択、ミニバンらしからぬ加速力のe-powerが決め手となりました。
デザインも言われるほど威圧感はなく、下手にカラーグリルにするよりメッキの方が無難に見えました。
それよりも値段が高いことが一番のネックです。どの車種のHVも単純見積りだと乗り出し価格が400万円OVERということが脅威に思えます。