激しいラリーの戦い……とは無縁のままで
走行距離が極めて少ない。そして伝説のグループB競技用車両。ここで紹介する1985年製MGメトロ6R4は、まさにクラシックカー界の珍獣だ。
生産されてから34年の間、この個体はわずか7マイル(約11km)しか走行していないのだ。雨に濡れたこともない。公道走行のために登録されたこともない。こんなクルマは、われわれも今まで見たことがない。
奇跡の大発見ともいえる車両が、シルバーストン・オークションに出品されるのだ。予想落札価格は、20万~24万ポンド(2700~3300万円)とされている。
しかし、あまりに過激になり過ぎたため短命に終わったグループBのラリー界は、この時間を超えたような個体とは無縁だった。
新車状態のまま、アビンドンの工場で施されたワックスもそのままで、このクルマは1986年からコレクターの元にあった。最初のオーナーであるクリストファー・ハーヴェイは1986年12月、オースティン・ローバー・グループから直接購入し、キットの状態で積載車に積み、オックスフォードシャーの自宅まで運んだ。
ハーヴェイが死去した後、1996年5月に未亡人はこのクルマをドニントン・ミュージアムに貸し出すことにした。自宅ガレージに置いておくよりも、多くのエンスージアストに見てもらいたいと彼女は考えたからだ。同年9月17日に、ドニントン・ミュージアムに運び込まれている。この時、メアリー・ハーヴェイとドニントン・ミュージアムの間で交わされた書簡も、今回のオークションではクルマに付属するという。
走るべきか、保存するべきか
今回の6R4は、2002年に現在のオーナーが購入するまで、ドニントン・ミュージアムで展示されていた。この時、走行距離計は5マイルを示していた。
それから17年の間に、現在のオーナーがエンジンとトランスミッションの調子を確認する際に、走行距離計を2マイルだけ伸ばしたのだ。
さて、この新車状態のクラシックカーを次に手に入れた人物はどうするべきだろうか? ラリーカーとして作られたのだから、クラシックカー・ラリーで走らせてやるべきだという意見もあるだろう。しかし、これは間違いなく奇蹟の個体である。この状態を変えてしまうのも惜しまれるのではないだろうか。
幸いにも、われわれはそんなジレンマに悩む必要がない。この稀少なクルマに3000万円もの大金を投じる甲斐性はないからだ。われわれはただ、こんなクルマがあったことに驚き、そしていくらの値が付くかと注目するだけである。
MGメトロ6R4が出品されるシルバーストン・オークションのシルバーストン・クラシック・セール2019は、7月27~28日に行われる。
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