「世界のお客様のニーズにこたえるため」
「日野自動車」と「三菱ふそうトラック・バス(MFTBC)」が、経営統合へ向けて基本合意書を締結した
【画像】4社のトップが、基本合意書を締結【日野/三菱ふそう統合へ】 全19枚
日野を傘下に収める「トヨタ」、そしてMFTBCの親会社である「ダイムラートラック」の計4社が合意した形だ。
これにより4社は、グローバルでのCASE技術開発・商用車事業の強化を通じ「カーボンニュートラルの実現、豊かなモビリティ社会の創造に向けて」協業し、“グローバルな競争力”のある日本の商用車メーカーを構築するとしている。
具体的には、MFTBCと日野は対等な立場で統合。ダイムラートラックとトヨタは、両社統合の持株会社(上場)の株式を同割合で保有する。
また、水素をはじめCASE技術開発で協業し、統合会社の競争力強化を支えるという。
商用車を“社会インフラ”と位置づけるトヨタは、「カーボンニュートラルや物流の効率化など、直面している課題を解決していかなければなりませんが、それには多大な投資がかかります。商用車は乗用車に比べて台数も少なく、日本市場で商用車メーカー各社が単独で対応するのは大変難しい状況」
「われわれの日本・アジアにおける産業・雇用を守るためには、開発・生産など事業効率を高め、競争力を強化しなければなりません」と、現状を説明するほど危機感は強い。
今回の基本合意を受けて、統合する2社のトップから次のようなコメントが届いた。
MFTBCのカール・デッペン代表取締役社長・CEO
「今回の強固な協業を通じて、運輸業界のカーボンニュートラル化を加速させ、より強い日本の商用車メーカーを創り上げていきます」
「三菱ふそうと日野という伝統ある両ブランドのもと、日本、アジア、そして世界のお客様のニーズにこたえるため、引き続き主導的な役割を担っていきます」
日野の小木曽 聡代表取締役社長 CEO
「“移動を支え、社会に貢献したい”との志をひとつにし、益々激しさを増すグローバルな競争を生き抜くために共に手を携えて先進技術開発を加速させ、カーボンニュートラルなどの社会課題の解決に邁進してまいります」
新会社の名称、所在地、体制、協業の範囲や内容については、協議の上、2024年3月期中の最終契約締結。24年中の統合完了を目標として進めていくという。
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