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【車の細かくて小さい「進化」を見逃すな】 小さいけれど大事な進歩

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【車の細かくて小さい「進化」を見逃すな】 小さいけれど大事な進歩

 クルマはメーカーの絶え間ない努力により、発表後も進化を続けている。どんな進化を遂げたかは、たとえば一部改良の時などに出される報道やニュースリリースを読めば書いてある。が、しかし、自動車メーカーの公式発表も、それを受け取り、取材し、報道する我々メディアも、すべての進化を伝えきれているわけでもない。

 そこで! そんなリリースにも掲載されていない進化ポイントをお知らせするのが本企画。

栄枯盛衰! ハイパワーワゴンなど“絶滅危惧ジャンル” 5選

 読まれた方はフツーの人以上の知識を蓄積でき、リリースに記載されなかったことを悔しがるメーカー開発者は「ようやく陽の目を見た」と大喜びすること必至。というより、こういう報道こそ専門メディアの得意分野であり、本来の役割でもあります。

 こういう「細かいこと」が気になる方、たくさんいらっしゃるのでは!?

※本記事は2018年7月時点のものです。
文・写真:ベストカー編集部
初出:ベストカー2018年7月10日号


【トヨタ アルファード/ヴェルファイア(2017年12月25日 マイチェン)】

インテリジェントパーキングアシスト2の改良で、バック駐車モードではハンドル据え切り量増加

 昨年12月に出されたリリースの内容は、予防安全装備、第2世代「トヨタ セーフティセンス」の全車標準装備や外観変更に関するものが主だったが、実はハンドルが自動で動いて縦列駐車などをサポートする機能も進化していた。この時のマイチェンは「顔が怖くなった」、「このフロントマスクはどうなんだ」という記事ばかり目立ったが(当サイトもそうでした、すみません)、こういう地道でしっかりした進化こそ伝えるべきではないか!!!??

【トヨタ アルファード/ヴェルファイア(2017年12月25日 マイチェン)】

ACC改良で追い越し時はレーンチェンジ途中から加速。走行車線に入る時は前のクルマをカメラで認識し、早めに減速

 上記に続き、最近のチョット高めのクルマなら付いてて当然のアダプティブクルーズコントロールも、ひっそりと進化していた。リリースに記載されなかったとはいえ、ユーザーにストレスや恐怖感を与えないための制御面における改良は、より評価されるべきだ。

【トヨタ 86GR(2017年12月18日登場)】

9月のマスコミ向け試乗会後に、より官能性を追求しマフラー音を再チューニング

 自動車評論家は通常、マスコミ向け試乗会での印象をもとに原稿を書くため、直後の改良が多くの人に知られることは難しい。が、トヨタはそれをやった。ユーザーのためだ。騒音規制値ギリギリを狙ったらしい。

【トヨタ アクア(2017年6月19日 マイチェン)】

さらなる燃焼効率改善のため、エンジンヘッドを新規開発

 昨年6月に出されたリリースで主に謳っていたのは外観の変更について。エンジンに関しては最後のほうに、わずか2行で触れられているだけだが、実はヘッドの新規開発といった大がかりなことをやっていたのだ!

【日産 e-NV200ワゴン(2018年4月19日 仕様向上)】

運転席・助手席SRSサイドエアバッグシステム+SRSカーテンエアバッグシステムを標準装備化

 リリースに記載されている項目は、40‌kWhバッテリー採用による航続距離拡大と電力供給能力向上など、バッテリーに関するものが中心。でも安全装備もバッチリ強化しているんですよ!

【レクサスGS F(2018年5月10日 一部改良)】

ホイールナットがブラックになって、より精悍な足下に

 5月発表のニュースリリースが謳っているのは、走行中に見えにくい位置にいる併走車を知らせるブラインドスポットモニターの標準装備と、新色・イエローの設定。ま、それらに比べちゃうと、ね。

【ホンダ ジェイド(2018年5月17日 マイチェン)】

XグレードのアルミホイールおよびGグレードのホイールキャップデザイン刷新

 5月のマイチェンは、その多くがRSグレードに集中。リリースも2列5人乗り仕様の追加やら外観デザインの変更やら、RSに関することばかりが目立つ。でもそれ以外のグレードだって頑張ってるんですよ!

【日産 ジューク(2018年5月11日 仕様向上)】

ハイビーム使用時に奥に倒したレバーが自動で元の位置に戻る「オートリターンスイッチ」採用

 リリースでは、対向車を検知して自動でライトのハイ/ローを切り替える「ハイビームアシスト」装備グレード設定を謳う。ハイビーム時もウインカー操作がローの時と同じ感覚でできる「オートリターンスイッチ」も付いたんだよ。

【マツダ CX-3(2018年5月17日 大幅改良)】

電動パーキングブレーキ採用。あわせてオートホールド機能も追加

 次世代車両構造技術「SKYACTIVビークルアーキテクチャー」の一部採用やディーゼルが1.8LになったCX-3。リリースに記載はないが、パーキングブレーキが電動になり、ブレーキから足を放しても停車状態を維持するオートホールド機能も追加された。

【ホンダ ヴェゼル(2018年2月15日 マイチェン)】

リアナンバー上部のガーニッシュの形状変更およびメッキ加飾を追加

 ニュースリリースで主に謳っているのは「Honda SENSING」の全車標準装備やデザインの進化、加速フィールの向上。デザインの進化に関してはフロントについての記述はあるが、リアについては記載なし。リアも変わってますよ、チョコッとだけど。

【ホンダ S660(2018年5月24日 一部改良)】

フロントウィンドウのデザインが、視界法規対応のため、一部変更

 S660関連で5月24日に出されたリリースの主役は、なんといっても「モデューロX」の設定。標準車ではボディカラーの変更やアクセサリーの充実などもあったが、実はフロントウィンドウのデザインも少し変わったって、知ってました?

【ホンダ ステップワゴン(2017年9月28日 マイチェン)】

3列目シート床下収納時に使うストラップの縫製見直し

 昨年(2017年)9月のマイチェンで、スパーダにスポーツハイブリッドi-MMD仕様が設定されたほか外観刷新(スパーダ)も行われたが、3列目シートを畳む時に使うストラップも、地味に進化してたりする。

【マツダ アテンザ(2018年5月24日 大幅改良)】

最上級グレードLパッケージのインナーミラーが、縁取りのないフレームレスインナーミラーに

 5月24日発表の改良にて、既存のエンジン3種の大幅進化ほか、「SKYACTIVビークルアーキテクチャー」の一部採用など、幅広い領域での進化を遂げたアテンザ。その進化はインナーミラーにまで及んでいたのだ。

【スバル レガシィB4(2017年9月4日 大幅改良)】

リモコンキーのトランクボタンを押してからトランクが開くまでの時間を約2秒から約1.2秒に短縮

 後退時自動ブレーキシステムの追加、全車速域追従機能付クルコンの車速域拡大といった機能強化のほか、燃費と静粛性向上が図られたレガシィ。実はトランクオープンにかかる時間も大きく短縮されていたのだった。

【スバル レガシィアウトバック(2017年9月4日 大幅改良)】

リアゲートインナースイッチにLEDランプを追加。赤く発光して、夜間でもスイッチ位置を認識しやすく

 前項のB4で紹介した機能強化のほか、フロント&サイドビューモニターやアダプティブドライビングビームも採用した(B4も同様)。さらにアウトバックではワゴンモデルらしく、ラゲッジユーティリティも強化してきた。

【スバル レガシィシリーズ共通(2017年9月4日 大幅改良)】

エンジンスイッチOFF後もウィンドウを昇降できるオフディレイ機能の有効時間が30秒から約40秒に

 同じく9月4日の大幅改良時のリリースに載らなかった進化ポイント。エンジン停止後、よく35秒くらい経ってから窓を閉め忘れたことに気づく人には、ありがたい。

【ダイハツ ミライース(2017年5月9日 フルモデルチェンジ)】

ステアリング、従来のダイナミックダンパー廃止。ホーンパッドダンパーを設置し、振動抑制と部品点数削減

 燃費のみを追求することをやめた現行ミライース。走りの質追求のため、NV(騒音・振動低減)性能にも留意した改良を行ってきたのだ。

【マツダ ロードスター(2018年6月7日 商品改良)】

ドアチェッカーの段数を3段から2段に見直し、チェック間の距離を拡大するとともに、ドア保持力を高めることで操作性を向上

 RFの大幅出力向上に代表される、より気持ちいい走りの追求のほか、i-ACTIVSENSEの全車標準装備などで大きく魅力を増したロードスター。当然ニュースリリースはそのへんを謳うわけだが、実はドアも保持力が向上したことで、狭い駐車場での乗り降りが楽になったぞ。

【三菱 RVR(2017年10月5日 一部改良)】

吸音材追加により騒音レベルを低減。室内静粛性を向上。

 リリースでは内外装のデザイン変更、予防安全装備「e-ASSIST」標準装備グレードの設定などを謳うが、静粛性も密かに上げられていた。吸音材強化箇所は10箇所にものぼるというから、気合いが入ってますよ、コレは。

【スズキ キャリイ(2017年11月13日 仕様変更)】

スピーカー内蔵AM/FMラジオが夜間視認性向上のため、ボタン上部の文字等が点灯するように

 運転席・助手席SRSエアバッグ標準装備などの改良を受けたキャリイ。が、快適装備のラジオも改良を受けていた。「▽」マークのみが点灯していたものが、改良後は文字等が点灯するぞ。

 ニュースリリースを見ているだけでは、けっしてわからない改良ポイントの数々。その改良のひとつひとつこそ、エンジニアやデザイナーの血と汗と涙の結晶なのだ。万一、メーカーがこの企画にうっかり感謝してしまったのならば、ぜひ当サイトへの広告出稿をお願いしたい。ご連絡お待ちしております。

【番外編】日産ノートe-POWER いつのまにか全車エアコン標準装備

 デビュー時は最廉価グレードにエアコンが装備されず(ヒーターはあった)、オプションにすら設定されないということで(「そんなん誰が買うんだ」と)話題を振りまいたノートe-POWERだが、昨年9月1日に行われた仕様向上時に、エアコンが全車標準装備化された。当時のリリースには記載されていないので、ひょっとして気づいていない人もいるかもと思って紹介してみたぞ。

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