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日本が誇る2台のスポーツカー超豪華競演! スープラvsZ 雨の中のゼロヨン頂上決戦!!!

掲載 更新 25
日本が誇る2台のスポーツカー超豪華競演! スープラvsZ 雨の中のゼロヨン頂上決戦!!!

 6気筒ターボを搭載した日本のFRスポーツカー「フェアレディZ」と「スープラ」。この2台の動力性能を試すため日本自動車研究所のテストコースに足を運んだ。雨の中、レーシングドライバー山野哲也がゼロヨンテストを敢行!!!

※本稿は2022年11月のものです。記録はウェットコンディションでのものであることをご了承ください
文/山野哲也、ベストカー編集部、写真/TOYOTA、NISSAN、ベストカー編集部 ほか、撮影/池之平昌信、平野 陽
初出:『ベストカー』2022年12月26日号

日本が誇る2台のスポーツカー超豪華競演! スープラvsZ 雨の中のゼロヨン頂上決戦!!!

■ヘビーウェットをものともせず! FRスポーツは13秒台の闘い

雨の降り続く高速周回路でのテストは緊張感でいっぱい。フェアレディZのゼロヨンはスープラRZとほぼ互角の闘いとなった

 まだ深夜といったほうがいい時間、茨城県城里町にある日本自動車研究所(JARI)のテストコースにフェアレディZをはじめ、次々と車両が集まる。

 雨が降り出した。雨雲レーダーを確認すると、都内には雨が降っていないようだが、茨城県の、ちょうど水戸から城里町のあたりにだけ、雨雲が発生している。今後の予測を見ると、降りやむ時間は少なそうだ。

 午前5時、高速周回路は雨粒が音を立てるほどの本降りになった。コースは水膜ができるほどで、走ると水しぶきが上がる。

 テストドライブ担当の山野哲也選手と相談し、路面状況を見ながら、危険のないコンディションを見極めてテストをすることとした。

 フェアレディZクラスの動力性能だと、400m地点では180km/hに達する。ハイドロプレーニングの危険が伴うため、慎重になる。

 小降りになったタイミングで、まずはスープラからだ。スタート地点はヘビーウェット。トラクションコントロールをOFFにして、絶妙なアクセルワークでダッシュを決める。

手前がZ、奥がスープラ。ともに3LターボだがZはV6、スープラは直6。パワーはZが勝るが、トルクはスープラが上

「スタートではトラクションが抜けちゃうのでアクセル全開できない。2速にアップしてもホイールスピンするので若干のアクセルコントロールが必要。

それでも、後輪が大暴れするようなことはなく、大パワーFRをヘビーウェットで全開加速させているわりには、安心感が高いのが印象的。

3速、4速とアップシフトしていく際、アクセルペダルは全開にしているのに、若干エンジントルクを絞るような制御をしているようで、シフトショックを抑えている。

MTでガンガンシフトアップしてつないでいったら、この路面でもまだタイムアップできただろう。

スープラの3L直6ターボは高回転の伸びがよく、加速タイムも後半で伸びていくタイプ」と。

「全開のままバンクに入っていったが、高速域での安定性が高く安心感がある。裏ストレートでメーター読み257km/hを確認したがまだ加速中。

さすがにウェットなのでバンク進入時にアクセルを抜いたが、ドライだったらまだまだ踏んで、最高速が伸びるポテンシャルはあった」

 2年前、スープラRZのドライコンディションでのゼロヨンテストのタイムは12秒334。今回のコンディションでの13秒830はお見事だ。

 続いて注目のフェアレディZだ。バージョンSTの6MT。

 エンジン回転を3000rpm付近に保ちながら絶妙なクラッチミートとアクセルコントロールでスタート!

 最小限のホイールスピンで水しぶきを上げてZの後ろ姿が小さくなる。

「いい意味で古典的FRスポーツ。Z33型以降のフェアレディZの乗り味を残していて、路面のギャップなどをしっかりと伝えてくる感覚など、スープラと対照的。

エンジンは高回転の伸びで速度を伸ばすスープラと対照的で、Zの3Lツインターボは4000rpmあたりのトルクの盛り上がりが力強い。

スタートはクラッチワークとアクセルコントロールでホイールスピンを抑え込むのだが、1速では全開にできない。

2速にアップした後も全開だとホイールスピンするのでアクセルコントロールが必要。それでも発進から100mくらいはスープラよりもドンと出ていく印象で、速い」。

発進はZがリード。しかしスープラが追い上げる!

 実際、タイムを確認するとゼロヨンは13秒938でスープラにコンマ1秒遅れをとったが、100m加速はスープラの6秒485に対しZは6秒421とスタートダッシュでは先行。

 その後、高回転の伸びに勝るスープラがじわじわ先行する。しかしほぼ同等の動力性能であることがわかった。ドライならばスープラ同様、12秒代前半の実力だろう。

「トラコンをOFFにしていてもシフトアップ時にエンジントルクを若干落とす制御。トランスミッションを守るためだろう。

400mを過ぎた地点でメーター読み180km/hを超えて速度リミッターが作動。最高速もスープラと同程度のポテンシャルはあり、ドライならば280km/hは行くだろう」との評価だ。

●日産 フェアレディZ(バージョンST・6MT)主要諸元
・全長×全幅×全高:4380×1845×1315mm
・ホイールベース:2550mm
・車両重量:1590kg
・エンジン:V型6気筒DOHCターボ
・総排気量:2997cc
・最高出力:405ps/6400rpm
・最大トルク:48.4kgm/1600-5600rpm
・トランスミッション:6MT
・WLTCモード燃費:9.5km/L
・サスペンション:(F)ダブルウイッシュボーン(R)マルチリンク
・タイヤサイズ:(F)255/40R19(R)275/35R19
・車両価格:646万2500円

●トヨタ スープラRZ(8AT)主要諸元
・全長×全幅×全高:4380×1865×1295mm
・ホイールベース:2470mm
・車両重量:1640kg
・エンジン:直列6気筒DOHCターボ
・総排気量:2997cc
・最高出力:387ps/5800rpm
・最大トルク:51.0kgm/1800-5000rpm
・トランスミッション:8AT
・WLTCモード燃費:12.1km/L
・サスペンション:(F)ストラット(R)マルチリンク
・タイヤサイズ:(F)255/35R19(R)275/35R19
・車両価格:731万3000円

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