現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > [スターレット]あまりに完璧すぎじゃね!? そりゃああんだけ売れたのも納得だわ…

ここから本文です

[スターレット]あまりに完璧すぎじゃね!? そりゃああんだけ売れたのも納得だわ…

掲載 16
[スターレット]あまりに完璧すぎじゃね!? そりゃああんだけ売れたのも納得だわ…

 スポーツイメージもさることながら、女性向けの可愛らしいクルマというイメージが沸いてくる名車スターレット。単一車種で、これだけイメージが違うクルマも珍しい。今回は様々な顔を持つスーパーモデル、スターレットを振り返っていきたい。

文:佐々木 亘/画像:ベストカーweb編集部

[スターレット]あまりに完璧すぎじゃね!? そりゃああんだけ売れたのも納得だわ…

■名車パブリカのスポーツモデル?スターレットの基盤を作った昭和の時代

トヨタ スターレット KP60。かわいらしい見た目と扱いやすさが特徴的だ

 スターレットが誕生したのは1973年。パブリカ・スターレットの名で歩み出した。以降、2代目・3代目と、スポーツ色の強いモデルとなり、ホットハッチとして愛される。国内外問わずレースへの参戦も多く、モータースポーツファンが人気を下支えしていた。

 3代目モデルのカタログ表紙には「ぴりっと、イダテン」の文字と、ディフォルメされた唐辛子が走る様子が描かれている。最もスポーティなターボSを「辛口ターボ」と呼び、「快速、快感、かっとび」のSiリミテッド、キャンバストップが設定されたSOLEILは「甘口」と表現されているのも面白い。

 1つのモデルの中に、スポーツ、コンフォート、ラグジュアリー、エコノミーという様々な顔を持たせたスターレット。どのモデルも中途半端ではなく、本気で作り込まれているから、老若男女問わず大人気となったのだろう。

■スポーツスターレットの集大成グランツァ

トヨタ スターレット・グランツァV。6,400回転135馬力を叩き出す1.3Lターボエンジンが載っている

 平成になってもスターレットの人気は衰えなかった。1989年に登場した4代目は、約7年間で69万台以上を販売している。そして国内スターレットの最終型となる5代目では、スポーツモデルを「スターレット・グランツァ」という単独モデルに格上げし、走りの生命を吹き込んだ。

 最も刺激的なグランツァVには、6,400回転135馬力を叩き出す1.3Lターボエンジンが載る。このターボエンジンには、2モードターボシステムが搭載された。これは1速過給圧自動制御が備えられたもので、駆動系の保護とホイールスピンを防ぎ、安全性に配慮した機構だ。

 ビスカスカップリングLSDはもちろんのこと、リアハッチを開けるとリアトライアングルパフォーマンスロッドを目視できる。駆動系からボディ剛性、サスペンションの動きまでを、妥協無く緻密に計算し尽くすのがスターレットの信条であろう。

 エクステリアではリアスポイラーにエアフロー効果をプラス。ダウンフォース発生とリアガラスに水滴が付きにくくなっている。内装ではホワイトメーターが気分を高め、メーカーオプションでレカロシートも用意していた。

 1.3Lのコンパクトスポーツにここまで本気だったトヨタ。GRヤリスもいいけど、グランツァのようなもっと身近にあるコンパクトスポーツを、また作り出してほしいものだ。

■甘口スターレットはルフレとカラットでより美しく機能的に

トヨタ スターレット・カラット。おしゃれに決めたい方にお勧めのクルマだ

 5代目スターレットの通常モデルには、ルフレ(REFLET)というサブネームが付けられた。安全性、快適性、運転のしやすさと、外も中も満点を目指すクルマづくりが特徴的だ。

 FFモデルの最小回転半径は4.4mと驚異的な数値で、全長3,760mm・全幅1,625mmのコンパクトなボディをより引き立てている。抗菌防臭・防汚加工のシートを備え、燃費は10・15モードで19.8Lと立派な数値だ。隙のない作り込みは、方向性は違えど、グランツァと同様である。

 また、廉価モデルも展開するコンパクトカーでありながら、上級モデルには電動式ムーンルーフをオプション設定するのも粋な考え。スターレットは、小さくても、安くても、我慢しなくていいクルマだ。最近、こういうクルマが減った気がする。

 もっとオシャレに決めたい人には、少しレトロ調なカラット(Carat)も展開する念の入れよう。可愛らしさと美しさにも、スターレットは妥協しない。

 スターレットの後継は、言わずと知れたヴィッツ(現在はヤリス)。GRヤリス、ヤリスクロスとスポーツ路線は継承されているが、甘口路線の引継ぎがまだ終わっていないのでは。

 一口にスターレットと言っても、乗る人・使う人によって、様々なイメージが生まれてくるクルマだった。カメレオンのように色を変えられる、こういうクルマも今では珍しい存在であろう。

【画像ギャラリー】2代目ってなんか外車っぽくない!? スターレットの歴史がヤバい!! 歴代モデルいっき見(10枚)

投稿 [スターレット]あまりに完璧すぎじゃね!? そりゃああんだけ売れたのも納得だわ… は 自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

屋根なしルックはマジでイケてる! たった92台だけが生産された「MRスパイダー」という幻のオープンスポーツ
屋根なしルックはマジでイケてる! たった92台だけが生産された「MRスパイダー」という幻のオープンスポーツ
WEB CARTOP
母国ファンの応援で気合注入! 予選5番手の山中琉聖「ペース的にはすごく良い。晴れだったら思いっきり行く!」
母国ファンの応援で気合注入! 予選5番手の山中琉聖「ペース的にはすごく良い。晴れだったら思いっきり行く!」
motorsport.com 日本版
「半世紀前のバス」運行へ!夏は走らないレア車両 埼玉の秘境で“試乗会”
「半世紀前のバス」運行へ!夏は走らないレア車両 埼玉の秘境で“試乗会”
乗りものニュース
約58万円! ダイハツ製の「“ひとり乗り”軽トラ」がスゴイ! “軽規格”より小さい「超ミニサイズ」採用! しっかり4輪で“公道走行可能”な「MIDGET II」とは
約58万円! ダイハツ製の「“ひとり乗り”軽トラ」がスゴイ! “軽規格”より小さい「超ミニサイズ」採用! しっかり4輪で“公道走行可能”な「MIDGET II」とは
くるまのニュース
「1秒の充電で1.7km走れる」世界初、1000kW級充電器が登場
「1秒の充電で1.7km走れる」世界初、1000kW級充電器が登場
レスポンス
パフォーマンス向上だけでなく装備もアップデート! 三菱 アウトランダーPHEVがマイナーチェンジ
パフォーマンス向上だけでなく装備もアップデート! 三菱 アウトランダーPHEVがマイナーチェンジ
WEB CARTOP
故ケン・ブロックの娘、スバルWRXで米ラリー最終戦に出場へ「ラリーは私の故郷」
故ケン・ブロックの娘、スバルWRXで米ラリー最終戦に出場へ「ラリーは私の故郷」
レスポンス
ホンダ『N-BOX』が2024年度上半期で10万台超、新車販売でトップに
ホンダ『N-BOX』が2024年度上半期で10万台超、新車販売でトップに
レスポンス
【Moto3】レースペースに自信を見せる鈴木竜生……それだけに悔しい日本GP予選17番手「何かくだらない予選になってしまった」
【Moto3】レースペースに自信を見せる鈴木竜生……それだけに悔しい日本GP予選17番手「何かくだらない予選になってしまった」
motorsport.com 日本版
今週、話題になったクルマのニュース3選(2024.10.5)
今週、話題になったクルマのニュース3選(2024.10.5)
@DIME
“約172万円”のホンダ新型「フィット」登場に反響多数! 大人気「コンパクトカー」の進化に「コスパ抜群」の声! 選択肢豊富すぎる「新モデル」が話題に
“約172万円”のホンダ新型「フィット」登場に反響多数! 大人気「コンパクトカー」の進化に「コスパ抜群」の声! 選択肢豊富すぎる「新モデル」が話題に
くるまのニュース
日本GP目前! アライヘルメットがMotoGPライダー中上貴晶選手の新たなレプリカモデル「RX-7XナカガミGP3」を発売
日本GP目前! アライヘルメットがMotoGPライダー中上貴晶選手の新たなレプリカモデル「RX-7XナカガミGP3」を発売
バイクのニュース
【あぶ刑事】トオルが愛した[セフィーロ]!港306がトミカリミテッドヴィンテージ NEOに登場!至急チェックせよ!
【あぶ刑事】トオルが愛した[セフィーロ]!港306がトミカリミテッドヴィンテージ NEOに登場!至急チェックせよ!
ベストカーWeb
【カワサキ】モーターサイクル事業 70周年特別展示“70 Years of Good Times”の第三弾が10/1からカワサキワールドにて  
【カワサキ】モーターサイクル事業 70周年特別展示“70 Years of Good Times”の第三弾が10/1からカワサキワールドにて  
モーサイ
三菱 アウトランダーPHEVを大幅改良。日本では2024年秋、欧州では2025年春に発売開始
三菱 アウトランダーPHEVを大幅改良。日本では2024年秋、欧州では2025年春に発売開始
Webモーターマガジン
充電プラグを差すだけで決済も、ユビ電が新EV充電「プラグ&チャージ」開発へ
充電プラグを差すだけで決済も、ユビ電が新EV充電「プラグ&チャージ」開発へ
レスポンス
日本のEV普及に大貢献! 軽EVの「三菱ekクロスEV」と「日産サクラ」が約2年5か月で生産累計10万台を販売
日本のEV普及に大貢献! 軽EVの「三菱ekクロスEV」と「日産サクラ」が約2年5か月で生産累計10万台を販売
THE EV TIMES
荷主と物流事業者を直接つなぐ、Willboxが国際物流プラットフォーム出展へ…ジャパンモビリティショービズウィーク2024
荷主と物流事業者を直接つなぐ、Willboxが国際物流プラットフォーム出展へ…ジャパンモビリティショービズウィーク2024
レスポンス

みんなのコメント

16件
  • pro********
    いつもの佐々木クオリティ。あまりにも持ちあげすぎですね。

    ターボモデルはずっと「じゃじゃ馬」と言われていましたし、「妥協無く緻密に計算し尽くす」のは「駆動系からボディ剛性、サスペンションの動きまでを」ではなく、「あっという間に刺さらない程度に仕上げるためのコストのかけ具合」だったのでは。
  • motorider
    ネタが古過ぎて若い世代は実車を見た事も無いはず。10年くらい前にオートバックスのピットにオイル交換でジャッキアップされているのを見かけたのが最後。FFになってからのスターレットも白のターボを芸人さんがYouTubeに買って2カ月くらいで違うのに買い替える企画で見ただけ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

77.0154.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.8238.9万円

中古車を検索
スターレットの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

77.0154.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.8238.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村