新型「Z4」がお披露目されたのは、2018年8月にアメリカ西海岸で開催された「ペブルビーチ・コンコース・デレガンス」においてだった。
新型Z4はとりわけ日本で注目されている。なぜなら、トヨタ自動車との協業による第1弾モデルだからだ。両社は現在、一部車両のプラットフォーム共用化を進めている。お互いの長所を活かし、効率よく新車を開発するためだ。
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その第1弾が今回のZ4と、少し遅れて1月に北米国際自動車ショーで発表されたトヨタの「GRスープラ」だ。ちなみにトヨタは、2018年6月にイギリスでおこなわれた「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」などで偽装を施したスープラを披露しているものの、全貌はいまだ不明だ。したがって、ひと足先に実車が登場したZ4に大きな注目が集まるのも納得である
ただし、Z4とスープラはボディ形状が明確に異なる。スープラがクーペであるのに対し、Z4はフルオープンだ。「トヨタとすべての部分で共同開発したわけではありません。われわれは自分たちのやりかたでクルマを開発しました」と、試乗会場でZ4のプロジェクトマネージャーは語っていた。
たしかにZ4は、BMWでしか作れないスポーツカーであった。ポルトガルの試乗会で実際にハンドルを握り、そう思った。しかも従来のZ4と一線を画す完成度だ。スポーツカーとしての基本性能が大きく向上していた。
新型Z4は従来モデルよりボディサイズが若干拡大した。全長が85mm延び、全幅が74mm拡大し、全高が13mm高くなった。なにより注目はトレッドの拡幅だ。フロントが98mm、リアが57mmも広がっている。これについてBMWは「運動性能の向上をめざした」と述べる。
試乗したのは3.0リッター直列6気筒ツインターボエンジンを搭載する「Z4 M40i」だ。「超」がつくぐらいパワフルなエンジンも魅力的だったうえ、“コーナリングを楽しませるために作られたモデル”とも言うべき、走りの素晴らしさに感動した。
搭載するエンジンは2基のターボチャージャーを備え、340psの最高出力と500Nmの最大トルクを発揮する。静止から100km/hまでの加速に要する時間はたった4.6秒であるという。
ハンドリングはニュートラルステアだった。ステアリングホイールを切ったとき、車体の反応はとてもするどい。同時に車体のロールは(BMWとしては)かなり抑えられているのも印象的だった。
試乗会のとき、BMWのエンジニアが“ゴーカートフィーリング”といった言葉を使っていたが、まさにそのとおりの楽しさであった。この楽しさに寄与する装備が、電子制御ダンパーを持つ「アダプティブMサスペンション」と、「Mスポーツディファレンシャル」だった。
とくに電子制御リミテッドスリップ・ディファレンシャルギアの「Mスポーツディファレンシャル」の効果は大きかった。この機構によって、コーナーリングスピードに応じ左右後輪の回転差を最適制御し、コーナリングスピードの速さとカーブにおけるハンドリングの正確性を高めている。おかげで、曲がりくねったリスボン近郊にある山道のドライブは、これ以上ないほど気分を高揚させるものだった。
まずコーナーの入り口は、正確かつ強力なブレーキの助けもあって、ノーズが気持ちよく内側に入る。望んだとおりのラインを維持しながら、出口が見えたところでアクセルペダルを踏み込むと、まさに矢が放たれたように加速するのだ。
プラットフォームを共用するスープラも、似たような走りになるのだろうか?
おそらくトヨタ独自の味付けになると思うが、はたしてZ4のような痛快な走りになるのか大いに気になった。
BMWは競合車に、メルセデス・ベンツ「SLC」、アウディ「TTロードスター」、それにポルシェ「718ボクスター」の名を挙げる。試乗した印象からすると、ボクスターと真正面からぶつかりそうだ。
従来のZ4とは大きく異なるダイレクトなドライブフィールは、スポーツカー好きを魅了する。718ボクスターと直接比較していないものの、どちらも操る楽しさについては相当なレベルだ。じっくり比較検討する価値は十分にある。
新型Z4のルーフは、ハードトップからソフトトップに変更された。
新開発のソフトトップは4層構造で遮音性に優れる。たしかに、高速で風が叩く音などまるで気にならなかった。また、50km/hまでなら走行中でも開閉可能だ(電動開閉式)。しかも、必要な時間はわずか約10秒。
ほかにも、座席背後のロールオーバーバーのあいだには風の巻き込みを防ぐネットが備わる。取り外し式の小さなものであるが、意外にも高い効果があった。
遮音性とともに乗り心地も良好だ。一般道では路面の凹凸をきれいに吸収し、ステアリングホイールにも足の裏にもバイブレーションが伝わらない。スポーツカーとはいえ、快適性を犠牲にしていないのは大きな美点だ。
着座位置は適度に低めだ。とはいえ極端な低さではなく、日常で困らない程度。また、レザーをふんだんに使ったインテリアはクオリティも高いうえ、機能性にも優れる。大型モニターをつかったインフォテインメントシステムは、最新仕様にアップデートされ、より使い勝手がよくなった。
現地で聞いた話によると、日本へは今回試乗した「Z4 M40i」と、2.0リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載する「sDrive 30i」の、ふたつのグレードを2019年春頃に導入する予定という。4気筒も相当パワフルなエンジンだから、こちらも楽しみである。
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