現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【エンジン車よ永遠なれ!】R35GT-R用VR38DETTは、すべてを「速さ」のために選択。それは日本の至宝を支える匠のハイパフォーマンス作品である

ここから本文です

【エンジン車よ永遠なれ!】R35GT-R用VR38DETTは、すべてを「速さ」のために選択。それは日本の至宝を支える匠のハイパフォーマンス作品である

掲載 11
【エンジン車よ永遠なれ!】R35GT-R用VR38DETTは、すべてを「速さ」のために選択。それは日本の至宝を支える匠のハイパフォーマンス作品である

NISSAN GT-R(R35)/VR38DETT

種類:V型 6気筒DOHC24Vツインターボ
総排気量:3799cc
ボア×ストローク:95.5×88.4mm
圧縮比:9.0:1
最高出力:441kW(600ps) /6500rpm
最大トルク:652Nm(66.5kgm)/3600~5600rpm
※GT-Rニスモ(2022)の数値

【GT-Rを愛する理由】クルマの本質である「速さ」を極めた存在。GT-Rはすべてが素晴らしい! by岡本幸一郎

 とにかくただただ速い! VR38DETTは、全域がトルク&パワーバンドのようなエンジンだ。なぜ3.8リッターで、なぜV6なのか。答えはすべて「速さ」のためである。排気量はレースで勝つためレギュレーションに合わせた結果ではない。VQファミリーとボアピッチを共通にしたうえで、最も合理的に高い性能を引き出せるのが3799ccだった。V6にしたのはフロントミッドシップを実現するため。GT-R=直6というノスタルジーに浸ることなく、速さが最優先とされた。

 エンジン開発の当初にはコスワースが関わったとされる。機構的な特徴は、剛性を高めるため他のVQファミリーと異なりクローズドデッキとしたこと、傾いた状態で高い横Gがかかっても潤滑性が保持されるようドライサンプ化してクロスフローとした点が挙げられる。
 R35を初めてドライブした15年前、率直に驚いた。こんなに速いエンジンを載せたクルマが日本でも出てくるとは、まさに衝撃だった。

 モデルイヤー制を導入し進化してきたGT-Rは、エンジンについても折を見て出力向上が図られた。発売当初の2007年時点で480psを発揮していたが、2008年に485ps、2011年に530ps、2012年に550ps、2016年には570psにまで引き上げられた。NISMOにいたっては600psだ。

 VR38DETTは、ただでさえとてつもなく速かった。それが改良と進化を重ねて、さらにパワー感が増した。より伸びやかな吹き上がりを楽しめるようになったのである。
 この圧倒的な性能の追求には、特別な技術が必要だった。それは、経験を重ねたマイスターによるハンドビルドである。ごく少数の「匠」と呼ばれる精鋭の職人が、専用ラインで綿密に手作業でエンジンを組み立てている。おかげで個体によるバラツキが最小限にくいとめられているのもVR38DETTならでは。最新テクノロジーを駆使したエンジンが、実は超アナログで生産されているのである。

 エンジン特性としてはまさにフラットトルク。そこに演出的な要素はない。欧州勢では一般的なモード選択によりサウンドが変わるギミックもない。GT-Rはそれでいい。
 「官能性は求めておらず、追求したのはひたすら性能」と、当初の開発責任者の水野和敏氏はよくいっていた。だが実際にドライブすると速さが心に響く。圧倒的な性能はそれ自体が絶大なドラビングプレジャーをもたらしてくれることがわかった。

 こだわっていないというエグゾーストサウンドも、3.8リッターのV6ともなればそれなりに迫力ある音になっている。野太い咆哮は聴き応えがある。2023年の東京オートサロンで披露された2024年モデルでは、音量規制をクリアするため手を尽くしたことが伝えられた。サウンドはドライビングプレジャーの大きな要素である。それが損なわれることのないよう期待したい。

こんな記事も読まれています

フェラーリF1のバスール代表、ライバルに対する遅れを認めるも深刻視せず「今は誰もが改善している」
フェラーリF1のバスール代表、ライバルに対する遅れを認めるも深刻視せず「今は誰もが改善している」
AUTOSPORT web
ええ、セレナ余裕で買えるじゃん!! リーフより前にいたってマジか!! 四半世紀前の日産市販版EVが衝撃
ええ、セレナ余裕で買えるじゃん!! リーフより前にいたってマジか!! 四半世紀前の日産市販版EVが衝撃
ベストカーWeb
KINTO 新サービス「これなにガイド」開始 クルマの機能をARでチェック【動画あり】
KINTO 新サービス「これなにガイド」開始 クルマの機能をARでチェック【動画あり】
グーネット
ベントレー 新型「コンチネンタルGTスピード」発表 完全新設計の高性能パワートレイン搭載
ベントレー 新型「コンチネンタルGTスピード」発表 完全新設計の高性能パワートレイン搭載
グーネット
インフィニティ新型「QX80」7月発売 フルモデルチェンジで洗練されたデザインに!
インフィニティ新型「QX80」7月発売 フルモデルチェンジで洗練されたデザインに!
グーネット
究極の悩み!! 150万出すなら新車と高級中古どっち!? 新車なら軽、中古ならベンツもイケる!!
究極の悩み!! 150万出すなら新車と高級中古どっち!? 新車なら軽、中古ならベンツもイケる!!
ベストカーWeb
「296チャレンジ」国内初お披露目も!フェラーリ公式イベント 6月29日&30日開催 鈴鹿
「296チャレンジ」国内初お披露目も!フェラーリ公式イベント 6月29日&30日開催 鈴鹿
グーネット
読者の値引き実例 私もX氏
読者の値引き実例 私もX氏
グーネット
試乗して驚いたBYD SEALの侮れない実力
試乗して驚いたBYD SEALの侮れない実力
グーネット
ラリー・ポーランドを前にオジエ/ランデ組が交通事故に遭う。メディカルチェックのために病院に搬送
ラリー・ポーランドを前にオジエ/ランデ組が交通事故に遭う。メディカルチェックのために病院に搬送
AUTOSPORT web
ファン熱狂!「ル・マン24時間」決勝前のお楽しみとは? ドライバーズパレードはグッズ欲しさに老若男女が大声でアピール!!【みどり独立乙通信】
ファン熱狂!「ル・マン24時間」決勝前のお楽しみとは? ドライバーズパレードはグッズ欲しさに老若男女が大声でアピール!!【みどり独立乙通信】
Auto Messe Web
もう負けられない[新型エルグランド]!! [アルファード/ヴェルファイア]を倒す必勝法ってなに!?!?
もう負けられない[新型エルグランド]!! [アルファード/ヴェルファイア]を倒す必勝法ってなに!?!?
ベストカーWeb
【24’ 6/24最新】レギュラーガソリン平均価格174.8円 4週ぶり微増
【24’ 6/24最新】レギュラーガソリン平均価格174.8円 4週ぶり微増
グーネット
延期となっていたスーパーフォーミュラ・ライツ第1大会もてぎが12月6~8日に開催へ
延期となっていたスーパーフォーミュラ・ライツ第1大会もてぎが12月6~8日に開催へ
AUTOSPORT web
航続距離がすべてじゃない! ミニ・カントリーマン SE オール4へ試乗 「ゴーカート」感なSUV
航続距離がすべてじゃない! ミニ・カントリーマン SE オール4へ試乗 「ゴーカート」感なSUV
AUTOCAR JAPAN
コーンズが18台限定のベントレー「CORNES 60th Edition」を発表! フライングBを日本に紹介して60年、純ICEモデル最後の特別な「GT/GTC/フライングスパー」とは
コーンズが18台限定のベントレー「CORNES 60th Edition」を発表! フライングBを日本に紹介して60年、純ICEモデル最後の特別な「GT/GTC/フライングスパー」とは
Auto Messe Web
メルセデス・マイバッハ、旗艦『Sクラス』に日本限定30台の特別仕様車“ナイト・エディション”を導入
メルセデス・マイバッハ、旗艦『Sクラス』に日本限定30台の特別仕様車“ナイト・エディション”を導入
AUTOSPORT web
BYD、国内第3弾の電気自動車『シール』を販売開始。“e-スポーツセダン”の確立を目指す
BYD、国内第3弾の電気自動車『シール』を販売開始。“e-スポーツセダン”の確立を目指す
AUTOSPORT web

みんなのコメント

11件
  • 初期モデル(2010/3末まで)は近接排気騒音96dbまで通るのでマフラーと触媒を交換してもギリそのまま車検が通るのが魅力。組合せでNGのもあるが· · ·
  • VQエンジンの発展型?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村