日産が2030年代早期より投入する全新車を電動化! 日産の、いやニッポンを代表するスポーツモデル、「GT-R」と「フェアレディZ」の次期型、そしてその先はどうなる?
日産は1月27日、カーボンニュートラルに関するリリースを発表。そのなかで「2030年代早期より、主要市場である日本、中国、米国、欧州に投入する新型車をすべて電動車両とすることにより、電動化技術の採用をさらに積極的に推進する」ことが明らかに。
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これによって、スポーツモデルであるGT-RやフェアレディZも、存続するならば次期型かその次のモデルで電動化が必須となった。
燃費・騒音の諸規制も強化されていくなかで、現行型GT-Rは年内にも一旦生産中止、次期Zはハイブリッド化も視野に入れるという。以下、国沢光宏氏が解説。
文/国沢光宏、写真/NISSAN、茂呂幸正、編集部
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現行GT-Rは年内生産中止濃厚
現行型GT-R(全長4710mm×全幅1895mm×全高1370mm/ホイールベース 2780mm)
日産は「2050年カーボンニュートラルの目標を設定」としたうえ「2030年代早期より主要市場で投入する新型車をすべて電動車両にする」。
つまり、菅首相が所信表明演説で打ち出した2050年カーボンニュートラルと、小池東京都知事の「2035年に純ガソリンの販売を停止」の両方をクリアします、ということ。双方の顔を立てた格好。
具体的な内容について分析してみたいと思う。まず、自動車好きにとって気になるのが、GT-Rとすでにスタイルを公表した次期型フェアレディZの動向。
GT-Rだけれど、2022年から施行される騒音規制の「フェーズ2」をクリアできないと思われる。フェーズ2の基準は極めて厳しくパワーユニットについちゃ「ほぼ無音」じゃなくちゃダメ。
いや、パワーユニットからの騒音を減らすことができても、高性能タイヤだとタイヤ走行音で規制をクリアできない。現行GT-R、どうやら2021年一杯で生産中止のようだ。
ちなみに騒音規制、継続生産車でもクリアすることが義務付けられるから厳しい。GT-Rの購入を考えているなら生産中止が発表される前にオーダーしておくこと。
次期GT-RはピュアEVに!? 今やテスラは1000馬力超のモデルS発売
次期型GT-RはポルシェタイカンやテスラモデルSのようなEVでのスポーツカーに生まれ変わるだろう(ベストカーが作成した予想CG)
次期型GT-Rはあるかないかと聞かれたら「あるでしょう!」と根拠なく答えておく。日産社内で「GT-Rが必要」という意見も多く、もしかするとすでに市販に向け開発を始めているかもしれません。
もちろん、ハイブリッドやPHVみたいな中途半端な環境対応車じゃないと思う。そんなパワーユニットで2025年に出したって5年しか売れません。
当然ながら純粋な電気自動車になるだろう。今や電気自動車でも高性能車は作れる。というか、電気自動車の方がGT-Rにふさわしいかもしれません。
なんたってテスラ モデルSはマイナーチェンジでモーター出力を1020馬力にアップ! 最高速320km/hなので現行GT-Rを凌ぎ、0~100km/h加速なんか2.1秒とな!
2.1秒ってGT-Rが3秒を切ったぞすげぇな、みたいな話と次元からして違う。F1マシンの加速より速いですから。新型テスラ ロードスターなんか0~100km/hが2秒。0~400m加速で9秒を切るという。
現行GT-Rが市販車ニュル最速を目標にしたのと同じく、新型GT-Rはテスラより速いクルマを狙ったら面白いんじゃなかろうか。
日産も今のリチウムイオン電池より3倍以上高い性能を持つ全固体電池の開発を行っているという。実現したらテスラより高い性能を持たせることは充分可能。電気自動車なら騒音規制はタイヤだけ。
何とかクリア出来るし、企業平均燃費CAFE2030だって余裕。東京都認定の電動化車両だし、そのまんま2050年のカーボンフリーまで続けられる。
新型フェアレディZは純ガソリン仕様からHV化へ
2020年9月に世界初公開された日産フェアレディZ プロトタイプ。V6ツインターボエンジンが搭載予定(全長4382mm×全幅1850mm×全高1310mm)
2022年に発売を予定しているフェアレディZはどうか? このクルマ、トランプ大統領時代にユルユルの燃費規制になっていたアメリカで販売することを考えたモデル。
だからこそプラッフォフォームもエンジンも既存のアイテムを組み合わせる。しかしバイデン大統領になり、180度政策を転換。バリバリの環境立国になろうとしています。
おそらく長い期間に渡って販売することは最初から考えていないハズ。せいぜい5年。いや、短ければ3年くらいしかエンジンだけで走るフェアレディZについちゃモデル寿命がない。
2~3年目でスカイラインと同じハイブリッドにバージョンアップさせ、何とか厳しい厳しい燃費規制始まる2030年くらいまで売るのだろう。
日産はEV+e-POWERで盤石! 問題は「楽しいクルマを作れるかどうか」
2050年のカーボンニュートラルの目標を発表した。目標の実現に向けて、新しいe-POWERと全固体電池を含むバッテリーの革新、再生可能エネルギーの活用かつリサイクル技術を発展させることを発表
ここまで読んでガッカリするかもしれないけれど、日産の明日は決して暗くないと思う。日産、電動化技術を得意としているからだ。厳しい規制値になっている2030年CAFEも電気自動車+e-POWERで充分クリアできる。
2035年の東京都規制の時には全て電動化になっていることだろう。いや、2030年以前にオール電動化環境か?
2050年のカーボンフリーも全て電気自動車にすることで問題なし。といった長期計画をすでに立てているから文頭のような目標設定を発表したんだと思う。
問題となるの、楽しいクルマを作れるかどうかかもしれない。実用性だけ考えると価格競争になってしまう。けれどブランドイメージをキッチリ作れたら付加価値の高い商品も売れる。
同じような素材と機能で女性用バッグを作ったとしよう。欧州の有名ブランドなら10万円。日本のバッグだとせいぜい2万円だ。電気自動車も同じだと考えます。
普及品を作っていると中国などに勝てない。高い価値を創り出せるかどうかが重要になってくると思う。実現出来れば日産は栄えるし、価格競争で勝負するようになると厳しいです。
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