新車試乗レポート [2022.08.30 UP]
ルノー・アルカナ 試乗インプレッション
クーペライクなフォルムの都会派クロスオーバーSUVが新登場。注目は「E-TECH HYBRID(イーテックハイブリッド)」と呼ぶ独自の走行システムだ。その実力は驚嘆に値するものだった。
【試乗レポート ルノー キャプチャー E-TECHハイブリッド】魅力は低燃費にあり
●文:川島茂夫 ●写真:澤田和久
国産プレミアムSUVに
強力なライバルが登場だ
ハイブリッド車は燃費という身近な数値で効率が一目瞭然。もちろん効率はパワートレーンのハイテク度の指針である。ルノーから新規モデルとして導入されたSUVクーペのアルカナは燃費面からも注目すべき一車だ。WLTC総合燃費は22・8km/ℓ。これは2WDのRAV4ハイブリッドを1.4km/ℓ上回っている。4WD車をラインナップしないのが難点だが、同車格のSUVとしては省燃費をリードするモデルだ。
走りもなかなか興味深い。発進は必ず電動。一般的なクラッチやトルコンを採用せず、エンジンからの入力の断続はミッション内のドグクラッチで行う。電動で走り出して変速比が守備レンジに入ったところで1速にシフト。しかもエンジン始動や変速は極めて滑らか。制御精度の高さが凄い。
エンジン出力側の変速機は4速。電動側も2段変速するが並列なので、基本は4速である。ふつうのATなら変速段差が大きく、ドライブフィールを著しく落としそうだが、そうならないのがアルカナだ。発進から高速まで効率的に電動補助が介入。加速アップシフト時の加速度の変化が少なく、固定ギヤでの伸びやかな加速と余力感はNA1.6ℓとは思えないほど。
神経質な反応を抑えながら従順なラインコントロール性を示すハンドリングや腰の据わった乗り心地は、良質かつ信頼感が高い。長距離レジャーにもストレスが少ないフットワークである。R.S.ラインの価格は約430万円。国産プレミアムSUVとコスパ面でも渡り合えるモデルである。
RENAULT ARKANA
ルノー・アルカナ[ニューモデル]
●発売日:’22年5月26日
●価格:429万円
●輸入元:ルノー・ジャポン(株)
●問い合わせ先:0120-676-365(ルノーコール)
主要諸元(アルカナ R.S.ライン イーテックハイブリッド)
●全長×全幅×全高(mm):4570×1820×1580●最低地上高(mm):200●ホイールベース(mm):2720●最小回転半径(m):5.5●車両重量(kg):1470●パワートレーン:1597cc直列4気筒DOHC(94PS/15.1kg・m)+モーター(49PS/20.9kg・m&20PS/5.1kg・m)●トランスミッション:マルチモードAT(エンジン4速/モーター2速)●WLTCモード燃費(km/ℓ):22.8●燃料タンク(ℓ):50(プレミアム)●タイヤサイズ:215/18●車両本体価格:429万円
’22年1月の東京オートサロンで注目を集めた新作SUV。流麗なクーペフォルムながら最低地上高は200mmを確保する。日産・ノートと同じCMF-Bプラットフォームに独自の2モーター式ハイブリッドシステムを搭載し、駆動はFFのみ。R.S.(ルノー・スポール)のデザインを採用する1グレードを設定する。
インテリアもエクステリアと同様にR.S.の血統を受け継ぐスポーティなイメージでまとめられる。メーターは10.2インチフルデジタル、インパネ中央に7インチのタッチスクリーンを備える。
レザー×スエード調コンビシートのレッドステッチがカーボン調パネルとともにスポーティさを強調する。
複雑な動力分割機構などを使用せず、ドグクラッチでエンジン/モーターを切り替える新発想のイーテックを搭載。動力側と車輪側の回転を精密に合わせているため、不快なショックを感じない。
後席は6:4分割可倒式で、荷室容量は480ℓ(VDA)。ボード下にサブトランクを備える。
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みんなのコメント
帰ってきたモスクビッチ2141
帰ってきたサムスンQM5
帰ってきた………