築き上げてきたスイフトらしさ失わず
昨年のジャパンモビリティショーに「コンセプト」として参考出品され、12月(MTは今年1月)に発売された新型スイフト。発売されてから1か月ほどが過ぎ、まだ販売状況などの詳細は公表されていないが、それでも人気は上々だという。
【画像】Z世代をターゲットに ポリゴンを思わせるデザインに生まれ変わった新型スイフトのディテールとインテリアをみる 全37枚
試乗会に用意されたグレードはトップグレードのハイブリッドMZ(FF/CVT)。ボディカラーは訴求色のひとつであるクールイエローメタリック。
光の当たり具合ではグリーンがかっても見える淡いイエローで、スイフトというとスポーティなイメージが強いが、このボディカラーなら女性にもウケそうな優しい色合い。
日本市場では5代目(グローバル市場では4代目)となる新型も、先代までのスイフトらしいシルエットを継承する。これは、新型スイフトの開発責任者である小堀昌雄氏が、デザイナーに対して要請したポイントだといい、遠目に見ても「スイフトだ!」と認識できる。
とはいえ、より立体的になったフロントマスクにつながるクラムシェルのボンネットや張り出したフェンダーから、実物をひと目見れば新鮮さを感じられるに違いない。
従来からのファンにも、新たなファンにも好感を持たれるデザインではないだろうか。
インテリアでは、ドアトリムからインパネを明るい色のパネルで連続させ一体感を強調。質感も従来型より高まっており、ひとクラス上にステップアップした印象だ。
試乗車のMZでは本革巻きでDシェイプふうのステアリングホイールも装備し、やはりスイフトはスポーティなイメージは忘れていないなとも思わせる。
郊外路と高速道路で試乗、実感したのは高い完成度
いざ試乗。新開発の3気筒エンジンはロングストローク化して低速からのトルク特性を重視しただけあって、けっこう初期ゲインは強い。ジワッとアクセルを踏みこんで、スムーズなスタートを心がける。
新開発のCVTとの相性も上々。郊外路を走っているとレスポンス良く、効率的な回転域を使ってくれる。少し荒れた路面でも乗り心地は不快ではなく、路面の継ぎ目では衝撃を抑えつつ上手に収束させる。
パワートレーンはスズキ得意のマイルドハイブリッドだが、インジケーターを見ていないかぎりモーターのアシストは気づきにくいほど自然。
ストロングハイブリッドと違ってモーターのみの走行はできなくとも、市街地走行では頻繁にアイドリングストップし、燃費向上に貢献する。エバポレーターに蓄冷材を内臓した「エコクール」も備え、アイドリングストップしても冷房性能に心配はない。
ハンドリングはひとことで言えば素直。代々「スイスポ」と呼ばれ親しまれるスイフトスポーツもかくやというような、よどみのないフィールだ。
コーナリングではロールも抑えられ、安心感がある。この優れたハンドリングを知ってしまうと、新型のスイスポの登場にも、がぜん期待が高まるものだ。
今回は高速道路でも試乗できた。エンジン回転数は80km/hで約1500rpm、100km/hで約2000rpm。高速でも締まった乗り味でノイズも低い。
ACCも扱いやすく、高速道路では車線中央をキープして安定した走りを見せる。前車に追いついたときの減速や、いなくなったときの加速もスムーズで、必要以上にエンジン回転数を上げることもない。これなら、高速での長距離クルージングも快適に過ごせそうだ。
ライバルは強敵ぞろい 軽快な走りを武器に、いざ勝負
安全運転支援技術ではドライバーモニタリングシステムの優秀さが光る。センターモニター横のカメラがドライバーの顔を認識し、ちょっと下を向いていたり脇見をしていると、ブザーと表示で「注意」される。事故を未然に防ぐために効果を発揮しそう。
フロントシートはサイドサポートがしっかりしており、ちょっとしたワインディングでもホールド性は良好。リアシートはヘッド&フットスペースとも必要十分ではあるが、シートの座面長が少し短く、大人が座ると少し落ち着かないかもしれない。
さて、新型スイフトのライバルは、トヨタ・ヤリスやアクア、日産ノート、ホンダ・フィットといった顔ぶれが挙げられるが、どう対抗するのか? スタイリングは好みによるだろうから、個人の判断に任せよう。
スイフト最大の長所は重い走行用バッテリーを積まないこともあり、試乗車で950kgとライバルよりかなり軽量に抑えられた車両重量だ。従来型とほとんど変わらないサイズ感も街中では扱いやすく、小回り性にも優れる。
マイルドハイブリッドゆえに、どうしても燃費性能では引けを取るが、キビキビした走りの楽しさは、スイフトならでは。一見ならぬ「一乗」に値する一台だ。
試乗車のスペック
価格:216万7000円(税込 オプションなし)
全長×全幅×全高:3860×1695×11500mm
燃料消費率(WLTC):24.5km/L
駆動方式:前輪駆動
車両重量:950kg
パワートレイン:直列3気筒DOHC 1197cc
使用燃料:ガソリン
最高出力:82ps/5700rpm
最大トルク:11kg-m/4500rpm
モーター最高出力:3.1ps/1100rpm
モーター最大トルク:6.1kg-m/100rpm
ギアボックス:自動無段変速機
タイヤサイズ:185/55R16(フロント)185/55R16(リア)
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
高速道路を「トラック横並び完全封鎖」で渋滞…むかつく風景が日常茶飯事な「意外な理由」とは? 逆に嫌がらせしたら「免許返納」レベル! 思わぬ「うっかり交通違反」にも注意
日産復活のカギはやっぱり[新型マーチ]!? ヤリスやフィットを超えるコンパクトカー誕生なるか!? 2025年度に発売確定!
インテグラなのにおっさんセダン! マークXなのにFF!! 名前は「名車」中身は「迷車」なクルマ4選
発表5日で受注停止! 瞬時に5万台のバックオーダーを抱えたスズキ新型「ジムニーノマド」はいつ買える? じつは“意外や早く受注再開”されるかもしれない その理由とは
首が折れるかと思うほどのロケットダッシュ! EVって軒並みもの凄い加速力だけど公道でも本当に必要?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
考えられたクルマ。どの代のモデルも、乗ってみると
目から鱗の走り味を感じさせてくれるモデルなのが
スイフトだと感じながら乗っている。ただ、前述の
メーカーよりも詰めが甘い所が在る事も事実。
1500mmに訂正して下さい。