クラウンやカローラといった伝統のクルマがあるいっぽうで、自動車メーカーはブランニューカーを頻繁に登場させくる。
ブランニューカーには、まったく新しいジャンルに投入するチャレンジングなクルマ、先代モデルの不調によりコンセプトを変更または、コンセプトは踏襲しながらも車名を変更するクルマ、派生モデルの追加などさまざまあるが、定着して代を重ねているクルマもあれば、1代限りで消滅してクルマもある。
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また、新規で初代モデルは大ヒットしながらもその後が続かず尻すぼみになっているクルマもあれば、途中で挽回してヒットしているクルマなどいろいろ。クルマの販売の難しさを痛感させられる。
東京モーターショー2019ではトヨタがブランニューミニバンのグランエースを公開し、注目度も激高だった。いつの時代もブランニューカーは話題に満ちている。
本企画では、21世紀に入って登場した(2001年以降)ブランニューカーで認知されたクルマを紹介していく。
文:ベストカーWeb編集部/写真:TOYOTA、HONDA、DAIHATSU、SUZUKI、ベストカー編集部
【画像ギャラリー】生き残るのは至難の業!! 21世紀に入って登場したブランニューカー一覧
ブランニューカーのサバイバルゲーム
2019年内に発売を開始するトヨタのブランニューミニバンのグランエース。豪華なものが受けているというが、アルファードよりも大きなボディは日本で受け入れられるか?
まずはデータを紹介しておきたい。
21世紀、つまり2001年以降、国産メーカーがブランニューカーとして投入した台数を見ていく。わかりやすくするために5年区切りに4つのパートにわけていく(表1)。
現在は昔よりもモデルチェンジサイクルが長くなっているので、2011年以降に消滅したクルマが少ないのは当然として、注目してほしいのは2001~2010年までの10年間の残存率で、約27%となっている点だ。裏を返せば、4台に3台は消滅の憂き目にあっている。
表1:21世紀に入って登場したブランニューカーの壮絶データ
自動車メーカーとしても出すモデルすべてがヒットモデルになるとは思っていないだろうが、ブランニューカーとして登場して存続する難しさを如実に表していると言える。
初代は大ヒット、2代目で失敗して絶版というパターンもあれば、大ヒットはなくてもそこそこ販売をマークして存続しているというモデルもあるからオモシロい。
ブランニューカーが認知される、というのは基本的に代を重ね継続中のモデルのことを指すのだろうが、登場時のインパクト、クルマ界への影響なども加味して見ていく。
ホンダフィット
デビュー:2001年(現在3代目で4代目公開ずみ)
不振に終わったロゴの後継モデルとして2001年にデビューしたフィット。21世紀になって登場したブランニューカー(登録車)で最も販売台数が多い
フィットが大人気となったの最大の要因は当時のコンパクトカーの常識を覆す広い室内を実現していたことで、フィット1台で事足りた
まず、21世紀になって登場したブランニューカーで、最も数を売った登録車という点でフィットを挙げないわけにはいかない。
ホンダのシビックよりも小さいコンパクトカーはシティが源流となるのだが、その後継モデルのロゴが販売面で失敗に終わったため、その後継モデルであるフィットはホンダにとっては起死回生の一撃。フィットのヒットがなければホンダはどうなっていたかわからないといってもいいほど。
2017年以降は年間販売台数が10万台をきっているが、強烈な売れっぷり
2001年にブランニューデビューしたフィットは、デビュー直後から大ヒットモデルとなり、現在に至るまで、ハイブリッドの追加しつつ3代で累計283万771台を販売。2002年、2008年には登録車で年間ナンバーワンに輝いている。
新型フィットは東京モーターショー2019で世界初公開。歴代フィットから大きくコンセプトチェンジしているだけに、デビュー後の動向に注目が集まる。
初代から現行モデルまではキープコンセプトで進化を続けてきたが、2月から販売を開始する新型では新たなチャレンジを開始する。成功するか注目だ
ダイハツタント
デビュー:2003年(2019年6月に現行の4代目デビュー)
背を高くしてスペース効率を高めて登場したはタントはデビュー時にはキワモノ的に見られていたが、軽自動車の最も人気のあるカテゴリーのパイオニアとして歴史に名を刻む
スーパーハイトワゴン軽自動車のパイオニアで、新ジャンルを構築した功績は誰もが認めるところ。そのタントは当時のダイハツの主力であったハイトワゴンのムーヴよりもスペースユーティリティに優れることをセールスポイントとしていたが、ムーヴよりも販売台数は若干少なかったが一気にダイハツの屋台骨となった。
2014年に初の軽自動車年間ナンバーワンに輝き、2017年9月にはデビュー以来累計200万台を達成。その後も2019年9月までに30万台オーバーを販売するモンスターだ。
タントが切り開いたマーケットに、各メーカーが続々ブランニューモデルを投入し、今ではN-BOX、スズキスペーシアとともに軽マーケットに大きく君臨。
新型も世界初、軽自動車初技術満載で気合十分。今や定番になっている。
新世代ダイハツのプラットフォームであるDNGAの採用によりユーティリティ面だけでなく走りが大きく進化した現行タントは魅力倍増!!
トヨタヴォクシー
デビュー:2001年(2014年に現行の3代目デビュー)
上下に分割されたヘッドランプはヴォクシーのアイデンティティで、ノアに比べてターゲットユーザーが若くワイルドな雰囲気が与えらえている
初代ヴォクシーと同時に登場したノアは落ち着いた感じのエクステリアデザインを採用。現行モデルでやや巻き返してきているが、ヴォクシーの人気が高い
ライトエース/タウンエースノアの後継モデルとしてトヨタが2001年にマーケット投入したのがノア/ヴォクシー。商用車ベースから乗用車ベースとなったのがトピックだった。
ノアという名称は20世紀から存在したが、姉妹車として登場したヴォクシーが大人気。おとなしいノアに対しワイルド路線のフロントマスクが若者に支持された。これはアルファードの姉妹車として登場したヴェルファイアも同じ。
デビュー時にはノア/ヴォクシーと呼ばれていたが、現在ではヴォクシー/ノアとなっているように知名度、人気ともヴォクシーが上。おまけに今後展開されるトヨタの車種整理では、ノア、エスクァイアを統合してヴォクシーに一本化するという情報もあるくらい。
熾烈な2Lクラスミニバンで確実に認知され、今後も進化を続けるのは間違いない。
初代からのワイルド路線を踏襲する現行ヴォクシー。ノアが白やシルバーが人気なのに対し、ヴォクシーはダークカラーの人気が高い
スズキスイフトスポーツ
デビュー:2003年(2017年に現行の4代目デビュー)
2003年に登場したスイフトスポーツを見て誰が現在の姿を想像しただろうか。走りの性能はよくても見た目はお世辞にもカッコいいものではなかった
2代目スイフトスポーツがスイフトスポーツの大きな転機となった。気持ちのいい走り、スタイリッシュなエクステリアはホットハッチの再来と歓迎された
初代スイフトスポーツは、初代スイフトのマイチェン時に追加。ラリー北海道に出場したことで話題になった程度で、ユーザーの関心も大きくなかった。
そのスイフトスポーツに転機が訪れるのは、2005年に2代目が登場してから。武骨な初代スイフトと対照的にスタイリッシュコンパクトの2代目を併売するある意味暴挙ともいえる販売方法をとったスズキだったが、その2代目スイフトをベースに仕上げたスイフトスポーツが一気に認知された。
手軽に手に入れられる価格帯、ジャストサイズのボディ、軽快なフットワーク、パワーはないけど気持ちのいいエンジンなど長く途絶えていたホットハッチに胸を熱くした人続出。
今では日本の宝とまで言われるスイフトスポーツの認知度は高い。
スイフトスポーツは現行で4代目となるが、初めて全幅が1700mmを超えて3ナンバーになったが、そのネガを指摘する声はない。正常進化を続ける日本の宝だ
トヨタ86&スバルBRZ
デビュー:2012年
発売したことに意味があるトヨタ86。現行モデルはエクステリアには大きく手を入れていないが、走りのポテンシャルを高めるために頻繁に手が入れられている
代を重ねて初めて認知されたということからすれば企画の対象外となるが、このクルマを外すわけにはいかない。
カローラレビン&スプリンタートレノ(AE86)の再来ともいわれるトヨタ86はFRスポーツの楽しさを再認知させただけでなく、トヨタの走りのイメージを大きく引き上げた。さらに、沈んでいたチューニング業界を活性化させた功績はものすごく大きい。
1代限りで消滅してしまうという噂をはねのけ次期モデルは2022年の登場が有力視されているし、今後中古マーケットを活性化させることにも期待がかかっている。販売台数だけではわからない影響力の大きいクルマの典型例と言える。
86ありきで登場したスバルBRZだが、しっかりと固定ファンを獲得。4WDスポーツのイメージが強いスバルにとっても大きなチャレンジとなっている
まとめ
今ではモデルチェンジサイクルが長くなっているため、ここ10年間に登場したブランニューカーはほとんどが生き残っているが、勝負はこれから。すでに消滅予備軍などと呼ばれているクルマもあるが、どうなるか?
ただし、消えては出てくるのがブランニューカーで、ブランニューカーが多いほど、メーカーが必死になっているとも言える。クルマ界を活性化するには絶対必要なものだ。
ブランニューカーは今後も続々と登場する。トヨタからはTJクルーザーも控えている。ブランニューカーを登場させるパワーがクルマ界を活性化させる
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