ついにヴェールを脱いだ新型BRZ
text:Kouichi Kobuna(小鮒康一)
【画像】新型スバルBRZ 見た目の変化を見る【新旧比較】 全251枚
新型スバルBRZが発表された。とはいえ、まだまだ明らかになっていない部分も多く、詳細なスペックについては今後小出しにされていくのではないだろうか。
新型となるBRZ、プラットフォームはスバルグローバルプラットフォーム(SGP)とはならず、従来型をベースにSGPのノウハウを盛り込んだブラッシュアップ型となっている。
一方、エンジンは従来の水平対向4気筒の2Lエンジンから、400ccの排気量アップとなる水平対向4気筒2.4Lエンジンへと変更がなされている。
北米仕様車のスペックは228hp/187lb-ftとなっており、従来型よりもパワー、トルクともに向上した形となっている。
2.4Lという排気量は日本ではあまり耳馴染みがないが、すでに北米市場でデビューしている新型レガシィや、3列シートSUVであるアセントには「FA24型」と呼ばれる水平対向4気筒2.4Lエンジンが搭載されており、恐らくこのエンジンをBRZに手直ししたものが搭載されるものと考えられる。
ただしレガシィやアセントに搭載されているFA24型エンジンはターボ仕様であり、BRZはスペックを見る限りNA化されたものが搭載されるようだ。
となると、FA24ターボエンジンの搭載も期待したくなるのが人情というもの。
参考までにレガシィやアセントに搭載されるターボ仕様のスペックは260ps/38.3kg-mとなっており、これならイメージ写真のようなドリフト走行も自由自在にできそうである。
BRZターボエンジンの搭載は?
では、実際にBRZ(及び86)にこのターボエンジンが搭載される可能性を考えると、現実問題としてはなかなか難しいというのが正直なところだろう。
そもそも比較的手ごろな価格で手に入るFRスポーツクーペというキャラクターのBRZだけに、ターボエンジンを搭載して車両価格が大きく跳ね上がってしまうのでは本末転倒だ。
また、CAFE(企業別平均燃費基準)で苦戦を強いられているスバルにとって、燃費が悪化する恐れのあるターボエンジンの追加は難しいという点も挙げられる。
しかし逆にハイブリッド車を多く販売し、燃費基準に余裕のあるトヨタであれば、若干燃費が悪化したとしても大きな問題とはならない。
そのため、GRシリーズの1つとしてターボモデルが追加される可能性もあるかもしれないが……。
とはいえ従来型でもモアパワーを求めるがあまり、日産のRB26DETTやトヨタ1JZ、スバルEZ30などの搭載実績があるBRZ(と86)だけに、同型式(と決まったわけではないが)のエンジンにターボ仕様があるというのは、チューニングの汎用性という面では歓迎したいところだろう。
果たしてどこが最初にターボ仕様を作り上げるかも楽しみなポイントである。
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